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声優ライブという文化の話



この年末年始、アイナナマネージャー仲間の従妹が来てたので一緒にAPOŹの円盤見てたんですけど、横からいろいろ言われたんですよね。
 曰く、「何がいいん……?」という話。アイドルコンテンツ見たいなら絵の方が綺麗だし、ビジュアルいいわけでもないし、っていう、そういう感じの。
 それを聞いて「まあ私もハマるまでは同じこと思ってたな~」と思いながら、人が楽しく見てるのにうるせえわという気持ちを押し殺して適当なことを言って誤魔化したのですが、さて、確かに何がいいんだろうな? ということをつらつらと考え始めたのでした。

最初の頃

 私が中の人としての声優さんが歌うということに一番最初に触れたのは何だろう? と思ったときに一番最初に出てくるのが、最初にアニメ化されなかった方の 封神演義の「歌宴」というキャラソン集です。あと初期HxHのラジオとか舞台かな。レオクラジオ懐かしい。触れたきっかけが何だったか忘れましたが大体友人発です。おはスタ見てたけど山ちゃんが声優さんだということは当時知らなかったし……愉快なおじさんだと思って見てた……(?)
 初めて会いに行った声優さんが甲斐田ゆきさんかな。テニプリの不二のBDイベだったか何だったか。置鮎さんもいた気がする。これも友人発だった。初期のキャラソンとか結構聞いてましたね……。テニプリに関してはほぼ受動で自分からどうこうっていうのはなかった気がする。一緒に行こ~と言われてふわっと行っただけで、声優さんってこんな感じなんだな~くらいの感想しかなかった気がします、当時。
 ただこの頃に、今でも私の中では変わらない「キャラクターあっての声優さん」という認識が強くなったなと思います。この声優さんだからこのキャラが好きということはなくて、このキャラクターが好き、好きなキャラの声帯がこの人だった、という。だから別に声優さんのイベントに行ってもなあ……という感じはあって、この頃は全然ハマらなかったのでした。テニミュも誘われたけどそれは断った。今考えると行っとけばよかったな。でも私は「甲斐田ゆきの声帯を持つ不二周助」が好きなのであって……というのが、「中の人コンテンツ、興味ない」の方向に行ったのかなあ。
 あともともと人の見分けと声の聴き分けがすごい苦手なので(これは今でも)、それも声優さんとか舞台とかは別にいいかな、と思うきっかけだったのかもしれません。SEEDのせいでね、がっつり保志石田にはハマッてたはずなんですけどね。謎ですね。

触れたきっかけ

 まあその後は元気にえいたーさんしてたので、二次元からもちょっと離れてた部分があって。アニメもそんなに見てなかった。いや、深夜放送でたまたま引っ掛かってコードギアス見てたな……?がつがつは見てなかったです。うん。
 ちょっといろいろあって疲れてた頃に出会ったのが、Free!でした。もうダダハマりだった。松岡凛、罪な男。今でも好きなんですけど。松岡凛……。まーたキャラソンがガチガチの私好みで……。
 それで多分Style Fiveのライブがあったら妄想とかが結構流行してた。少なくとも私の周囲ではしていた。あったらいいね~とかも話していた。
 何やかんやでイベントで中の人たちが歌っているのを見た。中の人たちって本当に歌ってるんだな……というごく当たり前のことを思った。(?)

そして転機はやってくる

 同じ頃だったように思うんですが、突如ラブライブ! にハマりました。今考えるとラ!というよりはμ'sちゃんにハマったんですけど。後続は合わなくてそのまま離れちゃってます。
 確かスクフェスからハマったはずなので、曲からです。最初はことりちゃんかな~と思いながらアニメを見て、がっつり東條希に引き摺り落とされた。あと真姫ちゃんが好きです。
 まあ三次元アイドルで育った人間、曲があればライブに行きたい。でもライブって中の人じゃん……という気持ち。中の人はイコールでキャラクターではないぞ……というのもあって、ライブな~でもな~という気持ちでした。
 そしたらμ'sちゃんたらテレビに出た。 紅白歌合戦も出た。びっくりした。そんなきっかけもあって彼女たちのライブ映像も見ました。
 雷に打たれた気分になったのは、声優さんたちが「キャラクターで在ろう」としてくれていたから。声が同じなだけの違う人間ではなかったから。キャラクターであることを表現しようと、目一杯歌って踊って楽しませようとしてくれていて、そこにいるのは確かにμ'sちゃんだった。
 結局μ'sちゃんの現場には行けず仕舞いだったし、もうラ!自体追ってないですが、中の人コンテンツというものに対する私の心の雪解けは確かに彼女たちでした。

そして世界が変わる

 その後、ほぼ同時期でアイドリッシュセブンとB-Projectにハマる私。
 アイナナちゃんはMEZZO"推しからのRe:vale登場でRe:valeの女となり、B-Projectはキタコレ推しでしたがKiller King出てきた瞬間に唯月が全部持ってった。かわいい。だいすき。
 どちらもアイドルものなので当然曲というものはあるわけで、曲があれば現場に行きたいわけで、でも新規アイドルコンテンツハマったの初めてで、そんなにすぐに現場もありません。当然の話。(アイナナちゃん初期はいろいろあったし、コンテンツ存続するかどうかの方が心配だった)
 現場あったら行きたいね~とかほわほわ話して数年。やってきたのはB-Project、BRILLIANT*PARTY。ライビュに行った記憶だけはあるのですが、まだ中の人の顔と名前がそんなに分からない。そして私はこのときのことを「加藤和樹がやばい」しか覚えていない。そこまでテンションが上がることもなくこんな感じか~って観てた気がします。当時ライビュも初めてだしおひとり様参戦だったしどうしたらいいのか分からなくてあわあわしてた覚えはある。でも「またあったら今度は現地行ってみたいな」と思ったのは確かなので、ここでハードルはかなり下がったのだろう……たぶん……?(本当に記憶が曖昧)(加藤和樹のことしか覚えてないんだ本当に)

 最大の転機はナナライRTIと、Bプロサマライ(日程1週間違い)。忘れもしない2018年7月の出来事でした。
 キャラじゃないとかどうでもいい、私はあの曲とかあの曲ではしゃぎたい、現場に行きたい、よーしどっちもいっちまえ☆ということで今ならあんまり考えない2週連続遠征をキメました。元気だったね私。多分現場に飢えていた。この頃えいたーも降りてたし……。
 楽しめなかったらどうしよう、とは思ったんです。やっぱり中の人だし。キャラクター本人じゃないし。どういうふうに楽しめるんだろう、って不安はあった。でもブリパで現地行きたいと思ったし、アイナナちゃんにガチハマりしてたし、行くなら今しかない!と思ったのですよね……。
 不安を吹っ飛ばしていったのはRTI1日目のライビュでした。(ナナライは1日目ライビュ→2日目現地のスケジュールだった)
 小野賢章と増田俊樹がすごすぎた。 けんぬと斉藤壮馬もすごかったんだけど、今でも小野賢章と増田俊樹はえげつなかったとしか言えない。七瀬陸と和泉一織だった。何が起きたのか分からなかった……。
 翌日の現地もめちゃくちゃ楽しんだし、翌週のBプロ現地もめちゃくちゃ楽しんで、ついでに「増田俊樹って人、10人くらいいるの???(一織と釈村帝人を同一人物だと信じられない私)」ということとうっかり江口拓也に足を滑らせて(君前の週のナナライのとき全然見てなかったよな?????)帰宅したのでした。
 あまりにも現場が楽しすぎた。それに尽きる。

沼落ち

 ま~~~~~何を言ったって結局江口拓也に足を滑らせたのが一番大きかったのかもしれませんが。
 でも私は江口のこと好きだけど江口のヲタではないと思ってて、出演作全部追ったりできないし現場に足を運んだりもしてないし声優として好きというよりはパフォーマーとして好きなので歌ってるときが一番好きだし(私は江口を何だと思っているのか)、でもアイナナの現場行ったら江口のこと全然見てないし(大体見てるの立花さんか斉藤壮馬か羽多野渉、そして小野賢章と増田俊樹の吸引力がえぐい)。でも最近一人ラジオで穏やかにしゃべってる江口の声好きだな……ってことに気付きました。何か妙なスタンスで江口好きだな!を続けている。
 すごい当たり前のことなんですけど、「あ、中の人たちもキャラクターが好きなんだ」という気付きを得たというか。多分中の人が誰よりもヲタなんだわということに気付いたというか。だから自分が演じている「キャラクター」を壊さないように、できる限りの努力の上でステージに立っている。歌って踊って楽しませてくれる。時には感情移入しすぎて泣いちゃう。(羽多野渉始めTRIGGERの方を見ながら)
 あの場所は、声優さんもひっくるめて「同じ作品が好きな人」が集まっている場所なんだな、というのが、今の私の理解です。おっきいオフ会。
 だからキャラクターの方がイケメンとかそういう話ではなくて、好きだー!を共有する場所で、大好きな曲を一緒に楽しむ場所で、お祭りなんだなあ、と思いました。
 要は横から見てるだけで作品が好きでも何でもない人が理解できないのは当たり前だよなと思ったという話でもある。

末尾に

 何だかんだ書きましたが、まあ結局のところ、「ないわ~」と思ってた人間がこんな形で中の人コンテンツにハマってたりもするんだよ、という話を書きたかったのでした。
 沼は……いつでも足元に這い寄ってくるんだぞ……。

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