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おいていかないで

昔私が作っていた餃子は、お店や普通の餃子と明らかに異なりました。野菜を刻み、具を混ぜて作り、皮で包みます。これ、いわゆる餃子の作り方と同じです。

では、何が違うかって、ここからが問題です。

以前は餃子を焼くと、必ず皮がフライパンにこびりついてとれず、置き去りにしてしまうのでした。おまけに皮はかりっとならず。

皮のはがれた餃子は見るも無残なものでした。

なぜスーパーで買う餃子には皮がついているのに、フライパンについていた箇所だけ破れて具が丸見えの餃子になってしまったのでしょうか。

今私が作る餃子はちゃんと皮のはがれない餃子。自分でレシピを見ながら作ってみるとわかります。

おそらくですが、普通はフライパンを熱して餃子を置きますが、熱くなる前に餃子を入れたのかもしれません。

なおかつ、皮がべちゃっとしていたのは水の入れすぎ。お肉の旨味も落ちてしまったのでしょう。

さらにふたをして蒸した後、フタをとってから水分を飛ばして皮をカリッとさせ、餃子がフライパンから離れやすくなるような工程をやっていなかったのでしょう。

大人になってよかったなと思うことのひとつが、自分で働いたお金を使って食材を買ってきて、レシピを見ながら普通に美味しい食事を自分で作れること。

何度も何度も失敗をした後、やっと美味しい焼餃子を作れるようになりました。作った料理を家族が「美味しい」と言って食べてくれることが一番のご褒美。頑張った甲斐がありました。お皿にあけたときにキレイな焼き目がついた餃子を見て、

「お店で食べるような餃子って、自宅で作れるんだ」と感動しました。

よくよく考えると料理の失敗ってほんのささいなことだったりします。フライパンに皮が置いていかれないように、気をつけて餃子を焼く。出来上がりの美味しい味を想像して、ワクワクして数分、数秒の焼け具合を見守る。

ぱりっとした皮に包まれた旨味いっぱい餃子。皮をおきざりにせず大事にすれば、餃子は見違えるほどに美味しくなるのでした。

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