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海外調査旅1、インド編

今から2年前、2018年の夏に「住む」でも「旅行」でもなく「調査」としてWS(ワークショップ)でインド・ベトナム行きました。それぞれの国で3泊4日(ホテル2泊、ホームステイ1泊)です。WSメンバーは9人(大半がデザイナー)とエージェント3人。企業秘密もあるので、話せない部分はボカしながら不思議な体験談を書けたらと思います(長いです)。

現地での調査内容
・フィールドワーク(歩き回っての調査)
・インタビュー(現地の方から聞き取り)
・ホームステイ(2人1組で中流家庭に1泊)

行くにあたり数ヶ月前から準備が行われました。現地のどこを観に行くのか、現地の方に何を質問するのか、日本とどんな違いがあるのかを想像(想像と現実の違いを明確にするため)しました。

また仕事での調査であるため、体調を崩してしまうと仕事に支障が出てしまいます。そのため、WS運営のエージェントから食事に関するルールをいくつか伝えられていました。

食事に関する注意
 ・食事前に食器やカトラリーを「除菌シート」で拭くこと
 ・水はペットボトルのもの以外飲まないこと
 ・フレッシュジュースは飲まないこと
 ・氷は口にしないこと(可能なら氷を断る)
 ・生野菜、カットフルーツは口にしないこと
 ・ホームステイ先で「無理だ」と思った食べ物は断ること
などなど……。水が良くないので、洗ったりされたものには特に気をつけるように言われました。お腹を壊した場合、良い菌も悪い菌もすべて洗い流してリセットする最強の「抗生物質の塊」を提供してもらえるそうです。Oh……日本では認可されないヤーツ……。

ここからは時系列に沿ってお話していきたいと思います。単純に、国や世界の違いを知りたい方は「分析編」に飛んでもらえると良いかと思います。

1、インド編(このnote)
2、ベトナム編
3、分析編

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1、インド編

先にお話ししておくと、インドへの渡航は結構面倒臭いです。世界最強と呼ばれる日本のパスポートでもビザが必要で、特に今回のような仕事での渡航では「現地企業からの推薦状」のようなものが必要になります。インド国内は多数の民族による紛争や争いが多く、テロを防ぐ目的でホテル、デパート、オフィス街、街中のマーケットでもセキュリティゲートや金属探知機が用意されており、荷物チェックも行われます。ビザ取得が面倒臭いのも安全のためなのです。

少し余談になりますが、渡航前にインドを調べていて面白かったことがあります。日本人や欧米人は「はい = 頭を上下に振る」、「いいえ = 頭を水平に振る」です。しかしインド人は「はい = 目線は前のまま頭を左右に倒す(Indian Nod)」なのです。いいえは日本人と同じです。

現地に行ってインド人を観察していると、「海外に出たことのない人」や「外国人とコミュニケーション経験のない人」がこの「Indian Nod」をしていることが分かりました。

ではインド編スタートです。

インド1日目 : 初インド

2018年7月26日午前。
成田空港からインドのデリー空港へ向かいます。

搭乗ゲート前にワークショップ参加のメンバー9人とエージェント3人が集合しました。ゲート周辺には沢山のインド人がいました。日本国内にも関わらず、インド人が集まるとほんのりスパイスの香りがしてきます。

11:50、成田から飛行機が出発。

シートベルト着用サインが消えるとインド人は皆立ち上がり知り合い(?)の元へ移動し、そこで自撮りしたり話し合ったりを繰り返しています。めっちゃ騒がしい。デリー空港に到着予定17時ごろ。時間はたっぷり7時間あるので、騒がしい機内から逃れるように映画を3本観ました(グレイテストショーマン、トレインミッション、ララランド。そう、私は映画好きなのです……そういえばインド映画は「ボリウッド」といって名作映画も多いです。ボリウッドは数本しか見たことありませんが「きっと、うまくいく」は凄く良い映画です)。

デリー空港が近づいてくると機内アナウンスで「インドではテロ対策として空港や公共交通機関やなどでの撮影は禁止されています」と注意がありました。先にも述べましたが、単一民族国家の日本とは異なり、インドでは人種や言語や主教が入り乱れており、そのためテロへの警戒心が非常に強いです。特にインド北部カシミール地方は紛争が絶えず、外務省からも「危険レベル3(渡航中止勧告)〜4(退避勧告)」が出ています。警戒している空港や公共交通機関などでの撮影が見つかるとSDカードを没収されたり、データを消されたりするらしく、調査内容が水の泡になってしまうので気をつけなければいけません。

飛行機は無事着陸し(英語が苦手なのでチェックインカウンターでは苦労しましたが)入国も無事できました。空港内を撮影したい気持ちを必死に抑えます。6〜9月は雨季らしく、空港を出るとやはり天気は雨。想像していたほど気温は高くありませんでしたが、蒸し暑さはあります。ここからバスでホテルに移動するので、移動用のバスに向かいますが、まさかの荷物は屋根に!みんなで頑張って積み込みます。少し不安になりました。

移動開始しますが、また道路はそこかしこで工事が止まっており、整備いつ終わるの?という場所ばかり。また想像以上に渋滞がすごく、周りからはひっきりなしにクラクションが聞こえて来ます。時々見かける警察も自動操縦を持っています。一番驚いたのは、半壊した車が平然と走っていること。日本では絶対に車検通りません。


周囲への興味は尽きませんでしたが、突然白いものがバスの前方を覆います。なんだなんだとザワついていると煙が!!すぐに車内も煙で満たされ、バスは道路の真ん中で止まり、運転手が一番初めに逃げ出すという状況!そして全員車外になんとか避難して全員無事。
運転手がボンネットを開いて何かをいじっていて、メンバー全員が「え、そんなんでなんとかなるの?!」と言いたげな目で見ていますが、通訳さんが「直ったよ」と。まじか。そこからバスはエアコンが動かなくなりましたが。

しばらくして、ちゃんとホテルに到着。ホテルの入り口でも空港にあるような荷物検査機に荷物を検査されたり、身体検査のような感じでチェックされました。そしてロビーでチェックインをするために並んでいると、インド人に横入りされました。そういえばネットでよく見るインドの行列って、前の人の肩を掴んで体を密着させている。あのくらい近づかないと横入りされるんだ、と納得。
 あとは荷物を部屋に置いて晩御飯を食べるだけだー、と思ってカードキーを使って部屋に入ろうとすると、ロックが開かない。ロビーに戻ってカードキーを交換してもらって試すけど開かない。ドアの方が壊れている。部屋を交換してもらいました。

なんだ。あれか。インドってトラブルがエンドレスか。

と思いながら疲れ果ててベッドに飛び込んだら、ん?なんか「しっとりしてる!(布団の湿度が高い)」後々気がつくのですが、インドはどこに行ってもベッドが「しっとり」しています。悲しくなりつつ、晩御飯を食べに1Fのレストランに移動し、メンバーでご飯。事前説明の「食事のルール」があったので、全員ちゃんとカトラリーや食器を除菌シートで拭いたりして食事していました。そんな不安はありつつ、インド料理の好きな私は大満足。本場のご飯は美味しかった。めちゃくちゃ濃い濃い初日が終了しました。

インド2日目 : 格差

7月27日。雨。

この日はオールドデリーを含む調査の予定。ニューデリーという名前はよく聞くけれど、オールドのデリーという名前は聞いた記憶がありませんでした。名前から察するにインドの古い町並みが見られそうなので期待していました。

・オールドデリー
まずは地下鉄を利用してオールドデリーへ向かいます。インドの電車ってテレビでよく見る屋根に乗ったりしてるヤツ?と思いきや、空いている普通の電車。ただ、紙の切符ではなく「コイン型」の切符で、改札に入る時はタッチ(確かタッチだったはず)して、改札から出る時はコインを投入。日本の切符と違って使いまわせます。他の国でもこういうシステムはあるのでしょうか?

駅を出るともうボロボロの、雨でぐちゃぐちゃの通り。何駅だったか忘れましたが、さっき地図で見てみたところ多分「フェイプリ駅(Fatehpuri)」か「デリー駅(Delhi)」だと思います。そこから細い路地を何本も抜けて歩いて行きます。一人だったら絶対に駅に戻れないほどクネクネと進みます。途中で知らないおじさんに肩をパーン!と叩かれたりしましたが、治安自体は想像していたほど悪くはなさそう(後でネットで調べたら、治安悪いから一人で歩くなと書かれていました)。肩を叩かれたのは、一眼レフカメラを2台ぶら下げていたのでおそらく「にいちゃん良いカメラ持ってんな!」みたいな感じです。多分。

この町では外国人自体が珍しいのかジロジロと見てくる人が多いです。そして梅雨真っ只中にもかかわらず傘をさしている人なんていません。なので私たちも傘はさしません。むしろ傘をさすとすれ違えないほど狭い通りも多いのです。

ムシムシとする長い細い路地を抜けると片側2車線ほどの大通りに出ました。道路にはみ出して商売する店、中央分離帯でたむろする人たち。めちゃくちゃカオスです。さすがオールドデリー。そこから少し歩くと目的地「赤い城(Red Fort)」に到着です。運悪く、城は改装中で内部までは入れませんでしたが、敷地内に入る事は可能でした。ゲートを越える時、カバンの中などのチェックがありました。やはり、テロ対策はしっかりしています。中には入れないので広場で数分撮影して終了。

そこから移動するために再び駅に向かいます。大通り沿いに歩いて行ったのですが、プロテイン屋さん?が何件かあり、不思議な感じがしました。日本でもこういうお店ってあまり見ないですよね。途中でゴミ収集所がありましたが強烈な匂い。そういえば日本って匂いがしない。そこから少しして到着した駅はさっきの駅と同じなのか違うのか……。

・道路事情&ビジネス街&モール
ホテル近くの駅に戻って来た私たちはバスに乗り換えて、別の州のビジネス街へ向かいます。通りを走っているとやけに道路が広く、車線の量が多い。明らかに片側10車線はある(左側の写真)。ぱっと見、駐車場っぽいですが、これらの車は走っていますよ。

隣に座っていた通訳のインド人に「インドの道路で広い道路って車線どのくらいあるの?」と聞くと、「私が知っているのは片側13車線かな」と返ってきました。片側13車線あっても通勤時はめちゃ渋滞するそうです。超大国インド。

ビジネス街は高層ビルが何棟も建てられており清潔感もすごい。先ほどのオールドデリーとは真逆です。この2つからもインドの格差が見えてきます。ここでランチを食べた後は、少し移動してインドのショッピングモールを見学しに行きます。

ショッピングモール目指していると、警察にバスが止められました。今日もざわつく車内。なんだなんだと覗いていると運転手から警察に渡されるお札。驚かないインド人通訳。「賄賂を渡す瞬間」を初めて生で見ました。ちょっと感動。インドでは「車のナンバープレートに記載されている州」と異なる地域を走っていると警察に目をつけられるそうです。賄賂欲しさに止める警察官も多いのかも……。

ショッピングモールに到着。もちろんショッピングモールに入るときもセキュリティチェック。家電売り場などを見学しました。マクドナルドやバーなど、様々なお店が入っています。日本で馴染みのあるブランドも多く見られました。平日だからかモール自体に人が少ないです。見覚えのあるキャラクターもいました。

夕方からの現地の人たちとの交流会のためにさらに移動。バスに物乞いが近づいて来たりはありましたが、事故も何もなく交流会城へ移動できました。あ、そうそう、途中で野良牛に遭遇しました。いるいるとは聞いていましたが、本当にいるとは!と思っていると、実は野良牛は誰かが飼っていて餌をあげたり管理しているとのこと。

会場は自然公園の中にあるようなレストラン。メンバーは結構な人数がいました(私は英語がほとんど話せないのですが、通訳の人がいてくれたおかげでなんとかしのげました)。この中の誰かの家に2人1組で、中流家庭で丸一日ホームステイをします。私のチームは、家族と暮らす20歳くらいの女性(Aさんとします)の家でした。ホームステイ自体は翌日の昼食後開始です。この日は再びホテルに戻って寝ます。

この日びっくりしたこと。仲良くなったインド人の通訳さんが「日本のブランドはインドでも人気。SONYとかパナソニックとか、サムスンとか……」と話すので「サムスンは韓国のブランドだよ」と話すととても驚かれました。インドではサムスンは日本のメーカーだと認識されているようです。広告で富士山を使ったり「嘘をつかずに日本のブランドだというイメージを定着」させていたようです。おそるべしサムスン。

インド3日目 : ホームステイ&宿泊

7月28日。くもり。
とうとうホームステイの当日です。

午前中は貸し会議室のようなところで、インド人からの聞き取りやコミュニケーションを通して価値観の違いを掘り下げます。2日間インドで生活したので、この時点で少しインドに慣れてきていました。だからかこの日は参加者のインディアン・ノッドを見て文化の違いって面白いなぁと感じる余裕があります。昼食後、それぞれのチームに分かれてホームステイ開始です。インドで、英語が話せない坪田と一緒にホームステイするのは、英語の話せないTさん。英語が話せないコンビのできあがり。

・家で。1
私のチームはインドのタクシーでお宅へ移動します。インドで初タクシー。カーナビはスマホというのはスタンダードっぽいです。またハンドルの握り方が面白い。片手はハンドルをちゃんと握り、もう片方の手はクラクションへ。プッププップ鳴らしながら運転しています。
どこを走っているのか分からないほどゴチャゴチャしている通りを数分走り、到着。舗装されていない通りに面している家です。建物を見ると一軒家なのか、マンションなのかわからない建物。居住スペースは2〜3階らしいです。リビングに入るとAさんのお母さんが出迎えてくれました。「靴のまま入って良いよ」と言ってくれているので、そのまま入ります。あとで気がついたのですが、ご家族はみんな靴を脱いでいたので「日本人は靴を脱がない文化」だと思ってるっぽいです。

リビングの真横にある「お母さんお父さんの寝室」を貸してもらい、荷物を置かせてもらいます。エアコンがちゃんと付いていますが、窓を開けて使用しています。虫も入って来ます。
「調査だから色々聞こう!」と、リビングでAさん・A母さん・T・坪田の4人で会話。親子2人は日本の場所どころか日本のことをほとんど知らないらしい。英語ができない私たちは2人で暗号解読のように中学英語を駆使して会話していました。
ここで親子2人から聞いたことなのですが、インド人は3つの言語を話せる人が多いそうです。人口が多く民族も分かれているので「地域の言語」があります。そして公用語として「ヒンディー語」と「英語」。この親子は英語の読み書きができるけど、ヒンディー語は読めるけど書けないとのこと。

ここでトイレに行きたくなったので、トイレを借りました。トイレは屋内ですがどちらかというと公衆トイレのような感じで、外気温と同じです。同じスペースにシャワー、洗濯機などが存在しています。キッチン以外の水回りを押し込んだ感じ。水回りが集まっていて外同じ気温なので蒸し暑く、薄暗く、虫も飛んでいます。なぜか写真では伝わらないこの恐怖感。写真を見て「ヤベェ」と思った方はそのヤバさを20倍にすると丁度かもしれません。正直、物に触れたくない。水洗トイレではあるものの、水流が激弱です。もちろんトイレットペーパーは存在しません。なぜかペーパーホルダーは付いていました。

ここで少しインドのトイレ事情を説明します。
インドではトイレの時に紙は使用しません(インドだけではなく東南アジアに多いと思います。アフリカとかどうなんだろう)。その代わりにシャワーが付いているのです。それで洗ってねという感じ。良いホテルではトイレットペーパーが設置されているところもありますが、「紙を流すと詰まるから、使用済みの紙は備え付けのゴミ箱に捨ててね」というところがほとんどです。
またインド人が「左手は不浄の手」としていることは知っている方は多いと思いますが、これはトイレに関係しています。シャワーでお尻を洗う際に左手で洗うので左手は汚い。だから人と握手したり、食べたりするときは右手を使うということだそうです。使い分け。社会のシステムから習慣が生まれ文化になっていくのは面白いですね。

・夕食&散歩
そんなこんなで、夕方になったので4人で晩御飯&買い物に行こうということになりました。再びタクシーを呼んで移動します。「スマホでタクシーを呼ぶ」という行為は当たり前のようです。
タクシーの付いたところはショップの立ち並んだ通りでした。タクシーを降りた後は、どこにいくのわかからないので親子の後をついて行きます。ついて行くと良い雰囲気の建物の階段を登って行きます。扉を開けるとオシャレ空間が。インドでは見たことないようなモダンなカフェでした。日本にいたら通ってしまいそう。カップルやら家族やらが席についていました。今日の晩御飯はここで食べるようです。

鶏肉や甘辛いポテト?など、いろいろA母さんが注文してくれました。どれも美味しく、インド料理は口に合うんだなぁとしみじみ感じます。ちなみに、すでに食器を除菌シートで吹くことは忘れています。料理と雰囲気を楽しんだ後は、徒歩で移動(ただついて行くだけ)。歩いているうちにどんどん日が傾いていき、とても幻想的な風景が広がります。マジックアワー。

そして到着したのは夜のマーケット!様々なお店が所狭しと並んでいます。ごちゃごちゃとしたマーケットも、雨に濡れた地面に光が反射して、とても魅力的。スパイス屋さんから玩具屋さん、アクセサリー屋さん、スーパーなどウロウロと回りました。私はスパイスを購入しました。日本では滅多に見ないので「子供の店員の多さ」がとても目につきます。道のど真ん中で物乞いしている人もいます。

街並みも珍しいものが多かったので、スマホでムービーを取ろうとするとA母さんから「盗まれるからスマホは出さない方が良い」という注意を受けました。国外から来た人からすれば、一見治安は良さそうに見えてしまうのも被害に遭いやすい理由なのかもしれません。

・家で。2
タクシーで家へ戻ります。戻って寝る準備・次の日の準備をしていたらお母さんが「ヘナタトゥー」を見せてくれました。ヘナタトゥーは「ヘナ」という植物からできていて、皮膚に付けると皮膚の色が染まります。付けて数時間放置したら皮膚に色が映るので洗い流します。染まった色は数週間持つようで、通常のタトゥーとは異なり一生ものではありません。A母さんは翌日に親戚の結婚式があるので、ヘナタトゥーをしていたそうです。以前、ヘナタトゥーの柄に興味があり、検索しまくっていた私は「良いものが見られた」と喜んでいました。

リビングでリラックスをしていると、寝室に荷物を取りに行った相方Tが「ネズミが出た!」と戻って来ました。するとA母さんは笑顔で「He is my family」と。まぁ、インドだし、ねぇ。

そして恐怖の時間は続きます。あのトイレの空間でシャワーの時間です。。。タオルやらなんやらを準備して行ってみたものの、空間のヤバさに飲み込まれ、靴を脱げませんでした。ネズミがファミリーな家ですよ。無念。泣く泣く、ボディタオルで全身を拭き、シャワーを浴びることなく終えてしまいました。

真夏の夜、電気がついている部屋の窓が開いているとなると、もちろん虫がたくさん入ってきます。困っていましたが、Tが「良いもの持ってますよ!」と「虫がいなくなるスプレー」。部屋にプシュ、プシュと2回。次々と虫が落ちて行く。これは最強。床に虫が大量に落ちてはいますが、飛んでこないので安心して寝ることができました。

インド4日目 : ホームステイ&移動

7月29日。晴れ。
朝起きると、大量に落ちたはずの虫が消えていました。ネズミが食べたのでしょうか。ネズミは小さな虫を食べるのでしょうか?

リビングにはA母さんがいて、朝ごはんを用意してくれました。ご飯を作ってくれたのはお手伝いの方です。インドでは中流家庭になるとお手伝いさんを雇うのは当たり前で、お手伝いさんはスラム出身者も多く、給料は安いらしいです。仕事内容は掃除、洗濯、料理など、家事全般。家事ロボットなどはお手伝いさんよりもかなり値段が高く、一つのことしかできないのであまり好まれないようです。

ナンっぽいけど……チャパティ? カロリーが高そうですが、やはり美味しい。

そこから延々とリビングで会話。日常に付き合うと言ったけど、近所もどこも見られずに終わってしまうのはアカン!!と、お店に連れて言ってと交渉。Aさんに周辺のスーパーを案内してもらえることになりました。

この日は念願の晴れ。近くのスーパーまで歩いていきますが、道路は舗装されているのか、されていないのか……微妙です。歩いていて目につくポイントは、住宅街の通りの「門」です。インドではスラム街と一般的な住宅街が混在しているため、安全のために門があるそうです。また、その門の内側の住宅街には公園があり、公園には遊具ではなく「トレーニング器具」が設置されています。不思議。
道を歩いていると、すごい量の荷物を積んでいるバイクやクリケットのバットを持った子供など、日本では見ることのできないインドらしい光景を見ることができました。

到着したスーパーは思っていた大きなスーパーではなく個人商店という感じ。米も米袋から自分で必要な分すくって買う感じ。案外品揃えはいいけど、独特の雰囲気。店員さんは「外国人が来やがった」みたいな面倒臭そうな顔をしていました。大きなお札しか持っていなかったので、それで支払おうとするとめっちゃ嫌そうな顔。なぜかそこで店員さん同士で口げんかが始まり、結局ちゃんと支払うことができました。インドの個人商店なので価格は激安。そこでお土産など買いました。

帰宅すると、昼ごはんを用意してくれました。一般的な家庭のカレー!めちゃ美味しかった……けど、常温のラッシーが泡立ってるんですが。これ飲んで大丈夫なんですかね。

その後、家族と集合写真を撮影して別れ、タクシーで集合場所のホテルまで移動。荷物の準備をしてバスで空港へ向かいます。ちなみに空港に向かうバスが乗用車と衝突しそうになりました。バスに乗ると高確率でトラブルがあります(インドでは年間14万人の方が交通事故で亡くなっています)。そんなこんなで空港に到着。

この後、飛行機でタイを経由し「ベトナム」へ向かいます。
タイでは空港でご飯を食べただけなので省きまーす。

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SPOT DESIGN 坪田将知
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