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新しくなった Adobe Expressの生成AI

Adobe Fireflyの生成AIエンジンを搭載した Adobe Express が8月16日に Public Beta 版から正規版にアップデートされ、さらに9月13日には「テキストから画像を生成」や「テキスト効果」といった生成AIの機能の商用利用が開始されました。これは、すべてのデザイナーにとって喜ばれることです。まるで凄腕のアシスタントがいるような感覚で、欲しい素材やクリエイティブを刺激するグラフィックを生成してくれます。


生成クレジット

生成AIを使用するにあたり注意することがあります。それは生成されるオブジェクトには限りがあり、ひと月に生成できる数が決まっています。Adobeでは生成クレジットという単位で表していますが、無料版、有料版等で違いがあります。生成クレジットはひと月ごとにその上限が決まっていて、その上限を越えれると生成できません。また、月が変わると生成クレジットのカウントがリセットされ、また使用できるようになります。ただし、ひと月に生成クレジットを使い切らなく残ったとしても、生成クレジットは翌月に持ち越されれることはありません。
生成クレジットは生成された出力の計算コストと、使用されるAI生成機能の値によって異なるます。(今後3Dモデルを生成した場合に使用されるクレジット数が上がることが考えられます。)また、生成クレジットを採用した背景として、AIモデルのでコンテンツの生成には膨大な計算リソースが必要なため「生成クレジット」を用いた月額計算にすることで、使用を分散させる狙いがあるようです。
Adobe Express で使用できる生成AIは「テキストから画像生成」と「テキスト効果」でそれぞれ「1生成ごとに1クレジット使用します。」
※テキスト効果は2023年11月1日まで0生成クレジットです。

  • テキストから画像生成→1クレジット

  • テキスト効果→1クレジット
    ※画像生成時「さらに読み込む」でも生成クレジットを使用します。生成ごとに1クレジット使用されます。

Adobe Expressの生成AIを使用したイメージ

プランごとの生成クレジット数

  • Creative Cloud コンプリートプラン→1,000生成クレジット

  • Creative Cloud 単体プラン(Illustrator、InDesign、Photoshop、Premiere Pro、After Effects、Audition、Animate、Adobe Dreamweaver、Adobe Stock、フォト 1 TB)→500生成クレジット

  • Creative Cloud 単体プラン(Lightroom)→100生成クレジット

  • Creative Cloud 単体プラン(InCopy、Substance 3D Collection、Substance 3D Texturing、Acrobat Pro)→25生成クレジット

  • Creative Cloud フォト 20 GB:
    2023 年 11 月 1 日より前のサブスクリプション→250生成クレジット
    2023 年 11 月 1 日以降のサブスクリプション→100生成クレジット

  • Adobe Express プレミアムプラン→250生成クレジット

  • Adobe Firefly プレミアムプラン→100生成クレジット

  • 無料のAdobe FireflyやAdobe Expressユーザー→25生成クレジット

になります。やはり Creative Cloud コンプリートプランの生成1,000クレジットというのは仕事で使用するには十分な生成クレジット数と言えます。Adobe Expressのプレミアムプランでも250生成クレジットなのは数とすれば十分じゃないでしょうか?
11月までは有料プランの方は生成クレジットの対象にならないので今のうちにプロンプトに慣れておいて思うような生成イメージを作成するコツをつかんでおくといいかもしれません。

2023 年 11 月 1 日までは、Creative Cloud、Adobe Firefly、Adobe Express、Adobe Stock の有料サブスクライバーは、生成クレジット制限の対象になりません。2023 年 11 月 1 日から、クレジット制限が適用されます。

https://helpx.adobe.com/jp/firefly/using/generative-credits.html

生成クレジットの残を調べる方法

Adobe ID があればアプリ内及び自身のアカウントで生成クレジット数にアクセスできます。
※Creative Cloud、Adobe Firefly、Adobe Express、Adobe Stock の有料プランの方々は、生成クレジット制限の対象にならず、2023 年 11 月 1 日まで、アカウントに生成クレジットや使用数は表示されません。

現在はアカウントに生成クレジットが表示されていません。

生成クレジットの数

複数のサブスクリプションを契約している場合は、各プランの生成クレジットの合計数になります。

ひと月の生成クレジットを使い切った場合

  • Creative Cloud やAdobe Stock の有料ユーザーは引き続き利用できますが、機能使用時の速度が低下するようです。

  • Adobe Express やAdobe Firefly の有料ユーザーは、生成 AIを 1 日あたり 2 回まで実行できます。

生成クレジットが必要になった場合

100クレジット単位で追加販売を計画しているようです。

生成される画像解像度

現在の標準解像度の画像は2,000×2,000ピクセルとなります。

まとめ

Adobe Stock 画像を使用でき、数多くのデザイン素材を利用でき、さらには生成AIを利用できる Adobe Express はクリエイティブシーンを一変するポテンシャルを秘めています。多くのAdobeユーザーは Adobe Express をデザインの入門ツールと捉えています。それは間違いではありませんが、動画の制作からキャラクターのリップシンク、生成AI など使用でき、多様なデザインを制作できるツールのもつ意味は計り知れません。まだまだ、欲しい機能は山ほどありますが、 Adobe Express の強みはSaaSであること。それは機能強化において開発のアップデートに対してのタイムラグを必要としないことであり、使う側も最新の機能をアプリのアップデートを必要とせず使える事です。
多くの人がAdobe Expressを使用してデザインができる世界。素敵だと思いませんか?

Adobe Community Expert
Adobe Express Ambassador
エム.クリエイティブルーム
代表 増田幹男
https://www.mcreativeroom.com/

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