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国家公務員になれなかった話(前編)

こんにちは。久しぶりに投稿します(といつも言っているのでもはや言う必要もないですね)。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。
私は2ヶ月ほど前に官庁訪問に行き、無事爆死しました。

第1志望の官庁は実質的な最終選考までかなり高い評価で進み、そのうえで落ちたため、なかなか現実を受け入れられなかった部分があります。
いまだに100%納得はできていませんし、たぶん一生できないと思います。

正直noteにこの話を書くか迷っていました。あまり振り返りたくもないと思っていました。
ただ、これから受ける人の参考になったり、「仲間がいるんだ」と同じ境遇の人に思ってもらえたりする可能性があるので、インターネットの片隅にこういう情報も置いておこうと思い立ち、今こうして書いています。

第三者からすれば、客観的に見られていない部分や他者のせいにしていると思うような部分もあるのかもしれません。日本のどこかにこういう人もいるんだなあ、くらいに思いながら読んでもらえると嬉しいです。

そもそも官庁訪問とは

公務員試験に縁がないと、官庁訪問という言葉にも聞きなじみがないかもしれません。

官庁訪問とは、国家公務員試験の最終合格者が入省したい官庁を訪問し、選考を受けるというプロセスのことを言います。
国家公務員試験は筆記試験や個人面接などを通して、公務員になるための最低限のラインにいるかどうかを評価する試験です。試験区分はいろいろあり、私の場合は教養区分で合格していました。詳しいことはこの辺に書いた気がします。

…うーんあんまりいい情報源になってないですね。インターネット上にはいくらでも有益な情報が転がってるのでそっちを参考にしてください。

というわけで(?)国家公務員試験に最終合格すると官庁訪問の権利が得られます。ここはゴールではなく、ここからがスタートです。官庁訪問で採用してもらえないと国家公務員にはなれないからです。
官庁訪問のプロセスは一般職か総合職かでかなり違いますが、ここでは私が受けた総合職の話をしていきます。一般職のことはきっと他の誰かが発信しています。

総合職の官庁訪問について

総合職の官庁訪問は、5つの「クール」に分かれています(以後、各クールを第1クール~第5クールと呼びます)。実際に選考が行われているのは、多くの省庁では第3クールまでで、第4クール以降は他省庁に人材を流さないために引き留めていると言われています。じゃあ第3クールまででよくない?
第2クールまでは3日間、第3クールは2日間、第4クールと第5クールは1日で、各クール内で複数日同じ省庁を訪問することはできません。なので第1クール初日はA省、翌日の2日目はB省、という感じで訪問します。基本的に総合職の場合は1日1省庁の訪問になり、志望度の高い順に訪問していきます(つまり3日目に訪問してる人はだいたい押さえのつもりだったりするわけです)。
実際はもっとめんどくさいシステムなのですが、めんどくさい話は苦手なのでここでは割愛します。詳しく知りたい人は人事院や大手公務員予備校のHPとか見てください。

さて、訪問先ではさまざまな選考が行われます。いわゆる個人面接という感じのものや、原課面接と呼ばれる現場職員との面接/面談、また省庁によってはグループディスカッションもあり、各選考でバシバシと評価が付けられていきます。
1日の選考が終わった段階で(あるいは終わらなくても)、評価の低い学生は「これであなたの選考は終了となります」と帰されていきます。こういう感じで次回の訪問の約束がされない場合、そこでその省庁への官庁訪問は終了です。落ちです。つらたん。

このようなつらいつらい選考を繰り返し、それらを通過し、第4クールまで進めると実質内々定です。私は進めませんでした。詳しい話はここから書いていきます。

私の官庁訪問①:第1クール

第1クールは3日間あり最大3つの省庁を訪問できますが、私が訪問したいところは2つしかなかったので、3日目はお休みでした。
ちなみに訪問先は、初日が第1志望の「いちばん語学力とか求められそうなあの省庁」(以後「X省」)、2日目が第2志望の「いちばん物理的なパワーを保持しているあの省庁」(以後「Y省」)です。

第1クール初日:X省

X省の第1クールは、オンラインでの選考でした。この省庁は事前に「何時から面接/面談します」というメールをくれていたので、面接と面接の間の時間が読めたのがよかったです。

最初は午前中に個人面接でした。15分くらいだったと思います。けっこう大学での研究の話を聞かれたことは覚えていますが、細かいことは忘れました。
正直手ごたえは特になく、かといって詰んだ!という感じでもなく、どう評価されているか分かりませんでした。

その後昼前に、1回目の原課面談(現場職員との面談)がありました。30分か45分のどちらかだったはずだけど思い出せないし、何の話をしたのかも全然覚えていません。こちらも手ごたえは特になし。

午後には2回目の原課面談がありました。こちらは30分ほどで、なぜか現場職員なのに提出したESを深掘りしてきたことが印象的でした。ただ、それまでの面談よりはうまくいったかもという気がしました。

予定されていた面接や面談は終わりあとは評価を伝えられるだけ、という状態から、まさかの3時間音沙汰なしでした。
こういう待ちの時間がめちゃくちゃ多いのが官庁訪問です。対面だと体感的にもっと多いです(後述)。

夜になって電話があり、出口面談(評価を渡される面談)を30分後に行うと言われました。
というわけで30分経ってビデオ会議に入ったものの、全然つながりません。再び電話があり、もう少し待ってくれと言われました。そんなこんなで結局面談が始まったのは最初の電話の1時間以上後でした。おい時間管理ちゃんとしてくれよ。

面談では「非常に高く評価している」と言われ、次のクールに進むことができました。とりあえず一安心と、想像以上の高評価で驚きもありました。
とはいえまだ始まったばかり、これからが本番です。翌日もY省の訪問があります。勝って兜の緒を締めよというつもりで、改めて頑張っていこうと思いました。

第1クール2日目:Y省

翌日はY省の訪問です。こちらも第1クールはオンラインでした。ただ、面談の予定は午前中の分しかあらかじめ教えてもらえず、それ以降は毎回電話で「〇時からやります」と言われるシステムでした。こっちもソワソワするし職員さんも大変だろうからやめてほしかったなあ。

最初の面談はいわゆる入口面談というやつで、意思確認とかでした。私は嘘をつくのが苦手だしつくつもりもなかったので、正直に「今のところは第2志望です」「今日の面談次第で志望順位を考えます」と言いました。民間だったら即落ちですが、ここは霞が関(実はY省は霞が関にありませんが)。そもそも2日目に来てる時点で向こうも分かってます。

原課面談の1回目の相手は、職場結婚して子供産んでまだ20代のお姉さんでした。さすが霞が関(実はY省は以下略)、経済的な事情で子どもが産めないとか無縁ですね。この面談に関してはそれしか覚えてません。

次はちょうどお昼ごろに、個人面接でした。
ところが時間になっても始まらない。すると電話がかかってきて、どうもビデオ会議システムのトラブルらしいと判明。こちらの再ログインとかでもたついて、予定より15分遅れで始まりました。
面接の内容は忘れましたが、面接官が2人いたのがけっこう怖かった(X省は1人でした)。あとトラブったのが不安要素でもありました。

午後に2回原課面談をしたはずですが、2回とも女性だったなあということ以外思い出せません。その程度なので、もちろん志望度は上がっていません。

夕方に電話がかかってきて、次も来てほしいと言われました。正直「よかった」と「なんで?」が半々でした。私の認識では特に良かった点がなく、高評価になる理由はないと思ってました。ただ、低評価になる理由も特にないかなという感じではあったので、とりあえず選考に残されたのかもしれません。

私の官庁訪問〈番外編〉:第2クールまで

私は関東の学生ではないので、オンラインの第1クールから第2クールまでの間に東京への移動が必要でした。
それなのになぜか移動前日もバイトしたりして、「就活の間はバイトできないよねー」みたいな風潮に抗っていました(というのは半分嘘で、バイト先もスタッフがギリギリだったから入らされたというのが直接の原因です)。

第2クールの前日に東京に着いて、ホテル周辺を散策したり新宿ダンジョンをうろうろして迷子になったりしながら、そこそこ大都会を楽しんでいました。
新宿ルミネの地下にあるタイ料理屋がすごく本格的で雰囲気も良くて気に入りました。でも店名は忘れました。
そんな感じで本当に次の日から官庁訪問なのかい?と疑問に思うほどのんきな週末を過ごし、翌朝からいよいよ霞が関へ行きます…!

が、いったん前編はここまで!
たぶんここから先が長くなりすぎるので続きは後編に書きます。そのうち更新しますので気長にお待ちください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


後編はこちらから↓

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