但馬オサム

文筆人・作家。とりあえず、過去発表した記事を中心にアップしていくつもりです。 著作『ゴ…

但馬オサム

文筆人・作家。とりあえず、過去発表した記事を中心にアップしていくつもりです。 著作『ゴジラと御真影』『韓国呪術と反日』『世界の子供たちに夢を~タツノコプロ創始者・天才吉田竜夫の軌跡』など多数。

最近の記事

テロリストがアイドル① 韓国のスターバックスの紙コップに描かれた尹奉吉(昭和7年、上海で爆弾テロ。重光葵の片脚を吹き飛ばし、2名の命を奪う)

    • 昭和のセクハラ王 カネやんの「秘球くいこみインタビュー」試論

      誰でも知っているカネやん  野球は見るのもやるのもまったく無縁の子だった。60歳になる今でも、顔と名前の一致する選手は、王選手と長嶋選手とカネやん(金田正一)ぐらいで、近年、これにようやくイチローが加わった。僕がどれくらい野球音痴かといえば、「国鉄から読売巨人に移籍」という金田の経歴を何かで読んで、以後何十年間もカネやんの前職は鉄道員だと勘違いしていたということを白状しなければならない。  そのカネやんが、本稿の主人公である。軽妙な関西弁と独特のキャラクターで、現役時代から

      • キラー被害者・韓国

        千年恨発言の意味 「加害者と被害者の立場は千年の歴史が流れても変わらない」  朴槿恵大統領が2013年の三一節の記念式典で行った演説での言葉です。この発言、言い換えるなら、韓国は日本を半永久的に赦すことがないといっているとも取れます。  日本人は、他人、とりわけ韓国人から「われわれは被害者だ。被害者が謝れといっているのだから謝れ」などといわれると必要以上に萎縮してしまう傾向がありますが、さすがに朴大統領のこの発言には、それってちょっとヘンなのじゃないのと多くの日本人が、気づ

        • 『ギャルズライフ』と少女H本の時代

          ギャルという響きがナウかった時代  ギャル(gal)という言葉はどこから来たのだろうか。記憶で一番古いのは、 黒木真由美、目黒ひとみ、岩江理世の『スタ誕』出身落ちこぼれ組3人が再起をかけて組んだユニット、その名もGAL(ギャル)である(『薔薇とピストル』はカルト歌謡として一部で人気)。続いて、沢田研二が「自分の持ち歌で一番嫌い」という『OH!ギャル』があった。黒木らのGALの結成が1977年で、『OH!ギャル』は1979年のヒット曲だから、概ねそのころに定着した言葉なのだろ

        テロリストがアイドル① 韓国のスターバックスの紙コップに描かれた尹奉吉(昭和7年、上海で爆弾テロ。重光葵の片脚を吹き飛ばし、2名の命を奪う)

          (単行本未収録)みんな日本軍の子・後編

          毛沢東が憎んだ孔子の教え  ちなみに、孔子を生んだ中国では、現在、彼の教えはどう生きているのでしょうか。  蒋介石率いる国民党との内戦に勝利し、支那大陸を手中に収めた毛沢東は徹底した焚書坑儒を行いました。「秦始皇帝は8千人の儒者を生き埋めにして殺したというが、私は8万人の儒者を殺した」というのが毛沢東の自慢です。文化大革命では、紅衛兵が孔子廟を燃やし、孔子の像の首を切断したり目の部分をくり抜くといった野蛮で幼稚な行為を繰り返しました。韓国流に言わせれば、中共こそ人間の心を持

          (単行本未収録)みんな日本軍の子・後編

          (単行本未収録)みんな日本軍の子・前編

          なぜ日本軍だけが悪なのか  たとえばです、あなたのお父さんが突然、警察に逮捕されたとします。容疑は「強姦殺人」。お父さんは、そんなことをしていないと強く潔白を主張していますし、あなたも当然それを信じたいはずです。そもそも、逮捕の理由というのが、「(お父さんが)殺しているらしいという人がいるようだ」 「殺しているに違いないというのが大方の見方だ」などという、およそ刑事事件の証拠にはなりえないものばかりなのです。まさに不条理、カフカ的状況といえます。  そんな折り、お父さんの当

          (単行本未収録)みんな日本軍の子・前編

          僕が語っておきたい下北沢⑫~銀行ギャング泣かせ

           世田谷区というのは地図で見ると東京23区でも結構広い。東は渋谷区、目黒区に接し、西は調布市、狛江市、三鷹市、川崎市に接している。南側のお隣さんは杉並区だ。それだけに、世田谷区内でも地区によってかなり景色が異なる。ここが東京? と思うくらいに緑と河川に恵まれた地区もあれば、下町のように路地が入り組みやたらとゴチャゴゴチャとした街もある。下北沢はそのゴチャゴチャした世田谷の代表格である。下町生まれの僕には、そんなところもシモキタと相性がよかった。細い道をくねくね行くと思わぬ場所

          僕が語っておきたい下北沢⑫~銀行ギャング泣かせ

          週刊誌は朝日問題をどう伝えたか

          植村隆を北の大地に飛ばした週刊文春の記事  1月9日(2015年)、慰安婦問題の火付け役のひとりでもある植村隆元朝日新聞記者(現在・北星学園大学非常勤講)が「救う会」会長で東京基督教大学教授の西岡力氏と文藝春秋社を相手取り1650万円の損害賠償を起こしたニュースが飛び込んできた。  なんでも、週刊文春2014年2月6日号の特集記事で、西岡氏が植村氏の慰安婦記事について(女子挺身隊と慰安婦を意図的に混同しているとして)「捏造」と断言したことが名誉棄損にあたるという。植村

          週刊誌は朝日問題をどう伝えたか

          変態さんよありがとう⑫~消えゆく変態と生まれる変態

          『昭和性相史』シリーズで知られる風俗史家の下川耿史さんから伺ったことだが、切腹マニアのほとんどが戦争体験者で、年々マニア人口は減少をたどり、いづれ消滅してしまう運命にあるのではないかということだ。早乙女宏美さんのような戦後生まれの研究者(しかも女流!)もいるが、その先の世代となると心細い限りである。。もともと、層の厚いとはいえぬジャンルだけに、何かの形で、マニアたちの足跡を残してほしいものである。三島由紀夫とも親交のあった、切腹研究の第一人者・中康弘通氏の著作(古書価格でどれ

          変態さんよありがとう⑫~消えゆく変態と生まれる変態

          変態さんよありがとう⑪~整形アーティスト=改造人間オルラン

          怪女オルラン  パリ滞在3カ月のうち約ひと月、10区にある画廊の日本人マダムのアパルトマンに居候させてもらった。ただの居候では居心地が悪いので、コーヒー好きの彼女のために朝コーヒーを入れたり、ロビーの掃き掃除くらいはさせてもらった。僕の入れるコーヒーは美味しいと言ってくれたときはほっとした。  来客にお茶を出すのも僕の仕事だ。画廊といっても、現代アート専門だから、売り込みに来るアーティストも奇天烈なのが多かった。キャンバスに自分の血で描いた絵をもってくる者、玄関でいきなりフ

          変態さんよありがとう⑪~整形アーティスト=改造人間オルラン

          巻頭言 すべての歴史は検証されるべきである、されど

           最近、Twitterでちょっとした炎上があった。火種は、高須クリニックの高須克弥医院長の「南京もアウシュビッツも捏造だと思う」というツイートである。これに関してはいわずもがなの結果がまっていた。医院長のツイートには「歴史修正主義者め」「ナチ擁護者」、はてには、「狂ったのか」といったたぐいのリプライが殺到した。それらひとつひとつにまじめに応え、ひるむことなく自説を通す医院長の姿勢が印象に残った。  字数制限280文字という Twitterの性格上、どうしても言葉足らずになるの

          巻頭言 すべての歴史は検証されるべきである、されど

          金活蘭。梨花女子大初代学長。戦時中に貴金属供出を訴えたために戦後は反民族行為者に認定された。また最近は、学生を米兵の慰安婦に差し出した等のデマを流されたりしている。 実際の彼女は、朝鮮女性で初めて米国の博士号(哲学)を受けた才女で、女子教育に生涯を捧げた教育者、フェミニストだった

          金活蘭。梨花女子大初代学長。戦時中に貴金属供出を訴えたために戦後は反民族行為者に認定された。また最近は、学生を米兵の慰安婦に差し出した等のデマを流されたりしている。 実際の彼女は、朝鮮女性で初めて米国の博士号(哲学)を受けた才女で、女子教育に生涯を捧げた教育者、フェミニストだった

          男は誰も人生のプロレスラー②~海坊主スカル・マーフィー ある怪奇派の死

           プロレスという宇宙のすごいところは、人の不幸まで飲み込んでしまい商売にしてしまうところである。ウラディック・コワルスキーもモントリオールでの有名な耳削ぎ事件以後、晴れてキラー・コワルスキーとして売り出し一流悪役となった。耳削ぎ自体はアクシデントであり、コワルスキーは友人ユーコン・エリックの耳を削いでしまったことに、心を痛め続けていたという。  コワルスキーの場合は、対戦相手(エリック)の不幸を売り出しのチャンスとしたが、スカル・マーフィーの場合は、己の不幸を最大のセールスポ

          男は誰も人生のプロレスラー②~海坊主スカル・マーフィー ある怪奇派の死

          ピンク映画と特撮

           90年代に入って、再びピンクの撮影現場を取材する機会があったが、現場の雰囲気もだいぶ変わっていた。  作品にもよるだろうが、80年代のピンク映画は、むろん作品によるだろが、70年代的倦怠をいくぶん引きずっていたような気がする。90年代に入ると、だいぶ内容もカラリとしていた。いわゆるピンク四天王(サトウトシキ、佐藤寿保、瀬々敬之、佐野和弘)と呼ばれたニューウェーブ的監督の台頭もあり、軽量級かつ伝統的なポルノと四天王のアートシアター系の作品と2極化が進んでいた。  相変わらず、

          ピンク映画と特撮

          在寅に何が起こったか

          この原稿は、21年、文在寅の竹島上陸に際して、日本は韓国に対してどのような対処で臨むべきかというテーマで、WILLから依頼された小コラムだったと思う。タイトルは今、思い付きでつけた。さる映画のタイトルのパロディなので、直接内容とは関係ない(元ネタわかるよね)。 尹錫悦政権の事実上のレイムダックで、またぞろ、文在寅の影がちらつく韓国。改めて問う、この異常な国家に果たしてわれわれはどう向き合えばいいのか。  「竹島に上陸した韓国人は入国次第、逮捕」  不法に日本の土地に侵入した

          在寅に何が起こったか

          女テロリスト列伝② 安敬信(アン・ギョンジン)抗日組織・平壌愛国婦人会に参加。大正9年、平安南道道庁、平安府庁、平安南道警察所に次々と爆弾を投擲、警官2人を殺害している。このとき安は妊娠5か月の身重だったという。またの名をマタニティ・テロリスト、殺人たまごクラブ。

          女テロリスト列伝② 安敬信(アン・ギョンジン)抗日組織・平壌愛国婦人会に参加。大正9年、平安南道道庁、平安府庁、平安南道警察所に次々と爆弾を投擲、警官2人を殺害している。このとき安は妊娠5か月の身重だったという。またの名をマタニティ・テロリスト、殺人たまごクラブ。