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60代で奇跡を起こす方法を、乗客乗員全員が生還したJALの脱出から考察した

60歳から奇跡を起こす方法を考えてみた。
 
結論から言えば、今までやってきたことや挑戦したことで、失敗したこと、できなかったこと、続かなかったこと、今さら無理だと思っていたことに挑戦することではないかと思う。
 
全く縁もゆかりもなかったことで奇跡を起こすことは難しい。
 
例えば今まで自力で空を飛ぶことに縁もゆかりも、興味すらなかった人が、パイロットになることはもちろん、航空関係で足跡を残すのはかなり難しいとだろう。
 
しかし、健康に興味があり、運動や、食事、眠り、生活習慣に対して何らかのアプローチをしてきたり、過去に勉強をした経験のある人は今から、医者になることは無理でも、その分野で活躍できる可能性はある。
 
何を奇跡と呼ぶかは、個人の評価だろうが、やはり継続してきたことがバックボーンがあるものの方が可能性は高い。

失敗の共有が奇跡を起こす!



奇跡といえば、お正月に起きた日航機と海保の飛行機が衝突した事故で、炎上した旅客機の乗客、搭乗員、379人全員が生還した。
 
これは紛れもない奇跡といってよい。
 
脱出のための機材が破壊されずに機能し、機体が炎上する数分前に400人に近い人間が機敏に機外に脱出できたのは、訓練された乗務員の適切な指示があったからだろう。
 
サイド・マシューという米国の著名なジャーナリストが記した「失敗の科学」という本がある。
 
あらゆる分野での失敗を取り上げ、その体験がその後活かせたのか、そうでなかったのかを、あらゆる角度から検証し、具体的な数字を使って分析したレポートである。
 
今から10年前の調査結果だが、2013年全世界で、航空機による死亡事故は30億人中210人だった。確率で言えば0.000007%!
 
100年前は、この確率は25%で、空を飛ぶということは死を覚悟しなければ体験できなかったことだったという。
 
短期間の間に、空の安全は急速に進歩した。
 
医療の発展も、目を見張るものがある、しかし、それでも医療誤診による死亡者は現在でも年間40万人いると言われている。
 
この数字は、毎日ジャンボジェト機が2機墜落している計算になる。
 
人間の死と密接に関わる医療統計を単純に同じレベルで比較はできないが、そこには業界の風土の違いがあるとサイド・マシュー氏は分析している。

航空業界の急速な安全は、ミスを隠さない体質を構築した点が大きい。「ミスの報告は処罰しない」「失敗は世界で共有する」というのが業界のルールである。
 
少しの失敗でも、大惨事となりかねない、業界において、起こした失敗を積極的に公開する態度は、失敗の非難よりも大きく称賛されるという風土が根付いている。
 
これに対して医療業界では航空業界ほど強固な体質は構築されておらず、多くの失敗が隠蔽される傾向にあるとされ、その実態が記されている。
 
この傾向は医療業界独自のものというよりも、心理として、臭いものには蓋をする人間的なものであって、むしろ敢えて失敗を非難しない体質を作り出せたことに航空業界の凄さがある。
 
今回の事故でも、事故は憎むべきだが、やおら犯人探しにならないように願っている。
 
機体が燃え尽きる前に、全員が脱出できたのだから・・・


僕たちは半世紀以上にわたって、多くの失敗を重ねてきた。


50歳を超えた大人たちが、いま生活ができているのは、誰しも過去の失敗を礎にしているからこそといってよいだろう。
 
還暦を迎えるものは、現役として残された時間のカウントダウンは始まっている。

過去を振り返ると覆い隠された失敗や、やり残したこと、あきらめたものがたくさんあるはずだ!

突拍子もないが、私の例でいえば
 
毎朝素振りが日課で剣道に打ち込んだ少年時代、団体戦のレギュラーにはなれなかった!

演劇活動に夢中になり、ほとんど授業に出なかった学生時代、俳優になることに憧れていた。なぜ卒業できたのか、いまだに謎である。

新卒で入社した会社は、休むことが悪とされたブラック企業。出張ばかりで唯一の楽しみが移動中に読む「深夜特急」バックパッカーになろうかと考えた!

転職先で温浴事業を任され、ビジネスの面白さを感じていたが、事業継承の可能性もあったのに経営者にはならなかった。

コンサルタントとして独立した50代、目の病気が進行した。
 
この中に、奇跡の種火があるのかもしれない。

例えば、60代でロービジョンの僕は、白杖を片手にあるいは盲導犬の世話になりながら日本中の温泉を巡り手記を書き、それが舞台化されたら、これは奇跡だろう!
 
一つ言えることは、諦めたことでもやってみなければ奇跡は起こらないということだ。
 
あなたは、どうですか?

過去に何をやって、何を封印していますか?人生が燃え尽きる前に、行動すれば、まだまだ命を輝かせることは可能かもしれません、助かった379人のように。

今回の事故で感じたことです。

そして、志半ばで命を落とされた海自の皆様のご冥福をお祈りします。
 
彼らが生きることのできなかった60代を精一杯生きてゆきましょう!


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