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クラシック興味なかったのに致死量超えてどハマりした

 昔からアップテンポな洋楽が好き。英語は分からない。特にEDMが好きでガチャガチャうるさい音楽が好き。BPM120以上じゃないと体が受け付けない。でも陰キャのコミュ症だからクラブには行った事ない。EDM聴いてる時は頭の中で「プチョヘンザッ!!」って一人でやってる。

 そんな私がおそらく正反対のジャンルであろうクラシック音楽にハマった。とはいえ全く聴かないとか、良さが分からないとかは無かった。バイオリンの音色が好きだし、自身も学生の頃はブラスバンド部に所属していたから多少は音楽と触れ合っていた。

 完全に「あ、好きだ」となったのは突然発症した花粉症みたいな感じ。花粉症コップ理論とかいうやつ。(ググって初めて理論名を知った)。花粉がコップに蓄積していって溢れたら発症する。

 微量の「クラシックっていいよなぁ」が知らず知らずのうちに蓄積していって、突然「クラシック大好き!渋谷の名曲喫茶ライオンに行きたい!!」ってなったんだと思う。


 ほかにもこの"クラシックコップ理論"にはいくつかの要因がある。

 先ほど少し書いたが、バイオリンの音色が好き。というか弦楽器が好き。あらゆる音楽を聴いていても、弦楽器の音色だけを追いかけてしまうくらい好き。


 あとはオーケストラ。これほど魂を揺さぶられる音楽はないと思う。でもオーケストラは好きなのに今までクラシックを聴かなかったのは何故か。それはオーケストラはゲーム音楽のオーケストラしか聴いていなかったからだ。

 ゲーム音楽のオーケストラコンサートが開かれていることを初めて知った時は本当に驚いた。こんなの絶対鳥肌立つじゃん。聴いてみたらやっぱり鳥肌が立った。

 オーケストラ自体が鳥肌ものなんだけど、元々私はゲーム内のBGMが好き。特にラスボス的なのと戦う時に流れる壮大な音楽や、別れのシーンで流れる悲壮感を漂わせる音楽など、何故これほどまでにシーンに合わせた作曲ができるのだろうと心から尊敬する。


 中でも大のお気に入りはこちら。

 物語のラスボスではなくていわゆる裏ボスなんだけど、本ボスよりBGMが壮大な気がする。故に本ボスよりも明らかに強い。

 ゲーム内の曲がそのステージとマッチしている事で、"歌詞のない音色の重なり"という音楽を聴く機会が与えられ、そして好きになったのだと思う。それは同じく"歌詞のない音色の重なり"であるクラシック音楽への沼の誘いとなったのだと思っている。


 クラシック音楽の楽しみ方は人それぞれだと思うが、私は基本的には音色を追いかけるのが好きだ。曲の題名がつけられるからには、情景を思い浮かべる楽しみ方もある気がするが、私は音域を追いかける聴き方をしている。それをするには歌詞があるとやりづらくなる部分があるので、歌詞がない曲を好むのだろう。

 そこで気が付いたのだが、英語が分からないのに洋楽が好きなのは歌詞もメロディの一部として捉えながら聴いているということだ。邦楽と違って何て言ってるか分からないからこそ、歌詞に意識を向けることなくバックに流れているそれぞれの音を楽しめているのだろう。なんという歌手に失礼な聴き方。

 もちろん邦楽には邦楽の良さがあるが、日本語が分かるが故に曲よりも歌詞の意味を考えることに意識が向いてしまうのだと思う。そんな楽しみ方してる人他にいるのか不安になってきた。

 そんな個人的な嗜好があったからこそ、歌詞のない音楽が好きになり、やがてクラシック音楽への沼へと続いたのであろう。


 冷静に自己分析ができてはいる気がするが、まさか自分がクラシック音楽を嗜むような人生を歩むとは思いもしなかった。ずっとドンスカドンスカうるさい音楽を聴いていたのだから。

 音楽の趣味が変わると当然外出時に聴く音楽も変わるわけで、そうすると普段見慣れている景色も全く違ったものに見えて面白い。音楽と人生って深く直結しているのだなぁと思った。

 次はどんなジャンルの音楽を好きになるのだろうか。
 もうすでに自分の知らない何かがコップに溜まっていってるのかもしれない。

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