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教育実習に行ってきた。色々考えることがあった。

こんにちは。
僕は、教職課程を履修している理系大学生です。

先日、3週間の教育実習を終えました。
現場でしか学べない多くのことを経験でき、非常に濃密な3週間となりました。

できたこと、できなかったこと、上手くいったこと、反省すべきこと。
挙げるときりがないですが、少しだけ書き残してみます。

「実習レポート」を大学に後日提出することになりますが、今回は「レポートには書けないけど自分の中で考えたこと」も書いてみます。


想像以上に忙しい

「学校現場は忙しい。」という話は、教職課程の授業で何度も聞かされてきましたし、最近ではニュースでも教員不足の話とともに時々取り上げられています。当然、忙しいんだろうなぁと思ってはいましたが、慣れないことというのもあり想像以上でした。

朝の打ち合わせは5分間でいくつもの連絡があります。それらを把握しつつ、生徒に連絡することを取捨選択して書き出します。多くの先生は早口で連絡事項を話すため、朝から頭はフル回転。

僕は実習2日目から朝のホームルームの進行を任されました。初回は何から連絡すればよいかわからずしどろもどろ…。配布物もある。しかも生徒の名前をまだ覚えられていないので、座席表で読み方を確認しながら。結局、1時間目の教科の先生を廊下でお待たせしてしまいました(ごめんなさい…)。

それを反省し、次の日からはホームルームの流れと連絡事項を整理して記入できるシートを自作。それによって、だいぶスムーズに進行できるようになり、最終週には雑談を混ぜつつ話すこともできるようになりました。

授業以外の部分については、大学の授業では実践的に学ぶ機会がないので、今回初めてその忙しさを経験して「事務作業用にもう一人の自分が欲しい」とすら思いました。


授業の準備は大変

当然ですが、授業には準備をして臨みます。何年も教員をやっていれば慣れるのかもしれませんが、これが意外にも時間がかかりました。1回目の授業の雰囲気を見て、2回目の授業の「生徒への問いかけ」を見直したり、時間配分を見直したり。クラスによってよく発言する所と、おとなしい所とあり、それにも合わせて考えなくてはなりません。

研究授業を含め何度か指摘されましたが、用語の定義が正確に伝えられていなかったり、生徒の発言を上手く拾えていなかったりして、「難しいなぁ。」と思いつつ、できるところから改善を繰り返しました。その結果、生徒が「なるほど」という表情を見せてくれた時はとっても嬉しかったです。


他の先生との協力

理科の授業を担当したため、実習期間中に実験の授業もさせてもらいました。打合せの時には、指導教員から「実験はやってもやらなくても、どちらでもいいよ。」と言われました。「せっかくなのでやりたいです。」と答えつつも、内心とても不安でした。実験の意義や内容を生徒に理解させるだけでなく、危険も伴うものですから、僕にその役割が務まるのか…と。

それでも、実験の授業を経験できて良かったと思います。というのも、実験の授業は多くの先生のご協力があって成り立っているということを実感できたからです。実験のデザインは指導教員の助言のもとで僕自身が考えました。それをもとに試料や試薬を準備する場面では実験指導の先生、実験の方法を生徒に分かりやすく説明するために、他の科目での教え方をそれぞれの先生に尋ねました。さらに広げれば、試薬等を購入してくださる事務の方のご協力もあります。こんな風に、1時間の授業のために多くの人が尽力しているということを知りました。そして何よりも、試行錯誤して準備した授業で生徒が「実験楽しかった。」と言ってくれたのが嬉しかったです。


レポートに書かないこと

まだまだ書きたいことありますが、それはレポートにまわすことにして…
ここからはレポートには書かないことを綴ることにします。

僕は、教育実習に行っておきながら、将来教員になろうかどうか、まだ迷っています。現在のところ、”教員なりたい度”は5~6割くらい。ちなみに大学院へ進学希望なので、今年は採用試験を受けません。

一つは、この仕事が僕に務まるだろうか、ということです。

授業をするには、生徒に教えることの何倍、何十倍もの膨大な知識を持っていなくてはなりません。この知識の部分が僕には足りていないなと、授業見学や実際に授業をすることで痛感しました。

さらに、忙しさについていけるかという面もあります。実際に教員になれば、会議や生徒・保護者への対応、テスト作成に成績処理…と実習では経験しなかった仕事が沢山あるでしょう。慣れれば、経験を積めば、大丈夫なのかもしれませんが、ちょっと不安です…。

もう一つは、子育て経験に関わる部分です。

色々な場面で先生方と関わって感じたのは、結婚されている方、子育てをされている方が多いなという点です。忙しい仕事とはいえ、最近は育休取得や時短勤務もしやすくなっているらしく、実際に時短勤務の先生もいました。

そんな中、「僕の娘は~」「私の夫が~」というお話を先生から聞くことが何回かあり、「子供に関わる職業として、やっぱり結婚や子育ての経験がある方がいいのかなぁ…」と思いました。もちろん、職業選択において子育て経験の有無によって制限されることはないでしょう。一方で、引き出しは多くなるから、子育て経験があるに越したことはないのかもしれません。子育て経験がないと、やはり保護者の気持ちには寄り添うことはできないのでしょうか?

そこに引っかかってしまうのは、僕自身の性的指向(好きになる相手の性別)が同性だからという部分があるかもしれません。今のところ、結婚や子育てというのは僕にとって遠い存在で…。それに、もともと僕は子供を育てたいとは思っていないため、子育てを経験することはないだろうなと考えています。

そんなことを思っていたら、僕の実習期間中にお子さんが生まれたという先生がいました。職員朝礼の時にお祝いが贈られていました。「結婚」「子育て」などの話題は、教員として働く場合に限った話ではなく、これから社会に出ていく中で、どのコミュニティーであっても幾度も直面することになるだろうとは思っています。とてもおめでたいことだけど、結婚して子供が生まれて…が当たり前のように流れて(流されて)いく様子を目の前にして、ゲイの僕はちょっと複雑な気分でした…。


最後は少し僕自身のことにも触れましたが、全体を通して良い経験ができた実習でした。やはり、現場に実際に足を運んで活動してみることは、座学にはかないませんね。

良いことも、大変なことも、楽しいことも、戸惑うこともたくさんありました。将来的に教員として働くかどうかについては、もう少しじっくりと考えてみてから決めようかと思います。

今日もお読みいただきありがとうございました。
さようなら~

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