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子育てエッセイ

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自分自身もHSP(繊細さん)なシングルマザーが、さらに繊細さんな5歳児さんの子育てをとおして考えたことや、感じたこと、日常のことなどをエッセイ形式で綴っています。
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記事一覧

たとえ、すべてが癒やされなくても

子育てをしながら、自分自身の幼少期のこころの傷を同時進行で癒していくのは、とても大変なことです。 何度、「子どもを産む前に、ちゃんと自分と向き合って、こころの傷を癒していたら」と思ったか、わかりません。 それは自分にとっての大変さということだけではなくて、子ども自身にとって、「そっちの方がきっと、ずっともっと良かっただろうな」と思うからです。 久しぶりに感情のままに子どもを怒鳴りつけて、手をあげてしまいました。そのとき、子どもが笑い続けていて、そんな状況でもわたしを笑わ

「子どもを愛せない」と泣いた、あの日のわたしへ

最近、子どもと過ごすなんでもない日常が、楽しくてしあわせで、とても満たされていると感じます。 子育てって、楽しいものなんだ。人によっては、「そんなの当たり前じゃん!」と思われるかもしれません。 でも、わたしは昔から、子どもはニガテだし、自分はお母さんには向いてないと思っていました。だから、子どもは産みたくないと思っていました。 妊娠がわかったとき、子どもを産み、育てることが怖くてたまりませんでした。自分が母として、生まれてくる子どもの心に傷をつけず、健全に育てていける自

子育ては、一番のヒーリング【過去の自分との和解のエピソード】

先日、子どもに性教育をしてみたよ!という子育てエッセイを書きました。(まだ読んでいない方は、こちらを先に読んでいただいた方がわかりやすいかと思います!) 実は、このお話には、つづきがありました。 子どもではなく、わたし自身の幼少期の気づきに対する話。 そう、わたしと親との関係性についての、深い気づきと、手放しと、癒しです。 今日は、そのエピソードについて、書いていきたいなと思います。 子どもに「プライベートゾーンは、とても大切なところだから、家族であっても見せないんだ

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【年長さん】性教育って大事すぎる...と痛感した事件のこと

子どもの性教育って、みなさんはどうしていますか? 今までも頭の片隅にあった「性教育」というトピック。こちらのnoterさんの記事を読んで、「早いうちにはじめないといけないな」と背中を押していただきました。 さっそく、Kindle Unlimited で子どもの性教育に関する本を読んでみることにしました。 最初の数ページから、目から鱗のお話がたくさんで、とても参考になることばかり(また今度、こちらの本の感想を記事にしたいと思います) 子どもから「赤ちゃんってどうやってで

我が家の5歳児のウンチ事情から、毒親の境界線を考える

「もう20時だから、ウンチに行きなさい」 母が、わたしの娘に言いました。 「昨日もウンチしてないでしょう?今日は絶対にウンチしなさい。毎日ウンチしないとダメなのよ。ほら、早くトイレに行きなさい」 娘は、「でも、○ちゃん、今ウンチ出ないもん!」と答えました。 「ウンチは毎日しないとダメ!じゃないと、またウンチが固くなって、出てこなくなっちゃうよ。いいから、早くトイレに行きなさい!」 毎晩、我が家でくりひろげられている会話です。 この会話を聞くたびに、わたしはとても複

繊細さん親子だからといって...【一人の人間として、子どもを尊重するために】

我が子は、人いちばん繊細なHSCさんです。 公園に行っても、他に人がいたら、わたしの隣にピタッとくっついて、離れようとしません。「…ママ、一緒に来て…」 実は、わたしは子どもと遊ぶのが苦手です。 公園で遊んだり、ごっこ遊びをしたりするのが、本当に苦手。 他の親御さんが、すこし離れたベンチに座って、のんびりママ友さんたちとおしゃべりをしていたり、本を読んでいたりする横を、子どもたちが「うわああああ」と駆けまわっているのをみて、うらやましいなあ… なんて思ったりしています。

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子育てから、はなれる勇気【育児ノイローゼ・うつになったときに言われたこと】

久しぶりに子どもを親に預けさせてもらって、ひとりで数日、ゆっくり過ごすことにしました。 今までのわたしなら、こんな風に、子どもとはなれて、自分のための時間をとることは、絶対にできていなかったなぁ、と振りかえって思います。 1年前のわたしは、子どもからたった1日でもはなれてゆっくり休息する時間をとるなんて、考えることすらできませんでした。 そんなこと、母親として言語道断。それは、育児放棄と思われてもしかたのないことで、そんなことを思うことすら、世間から「母親失格」の烙印を

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「子育てがつらい」と感じる本当の原因は、こころの余裕や完璧主義ではなくて...【モラハラ・トラウマ・PTSD】

「楽しく、こころ穏やかに子どもと過ごすためには、こころの余裕をもつことが大切」と、よく言われます。 しかし、必ずしもこのアドバイスが当てはまる方ばかりではなくて… その人の状況によっては、このアドバイスが逆にママさんのこころを追い詰めたり、さらに疲弊させてしまったり、自己嫌悪におちいらせてしまうこともあると思うのです。 少なくともわたしは、世間一般のこうした意見に漠然としたモヤモヤ感と違和感を感じていました。その理由がわかったのは、自分の「子育てに対するつらさ」の原因が

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育てられているのは、きっと、子どもじゃなくて

朝から子どもが大泣きをして。 保育園に送った後、ぐったりしてしまったわたし。 わたしの子どもは繊細さん。いわゆるHSC(人いちばん繊細な子ども)です。そして、わたしもHSPかつエンパス気質。 そのため、子どものこころが大きく揺れ動くようなことがあると、わたしもシンクロして自律神経系が過敏になってしまうことがあります。 今朝、子どもが泣いた理由は、新学期がはじまったときに園に持っていっていた紙粘土版とのり用の板のこと。 なんでも、年長さんになったら新しく紙粘土版とのり用

「ママってなんでそんなにやさしいの?」と言われて、泣いてしまった日

「ママってなんでそんなにやさしいの?」 晩ごはんの支度をはじめようとしていたわたしに、突然娘がたずねました。 娘の口から出てくる言葉たちを聞いて、わたしはなんだかたまらなくなって、ひとりでこっそりと泣きました。 ホッとして。安心して。 わたしはずっと、子育てというものに苦手意識がありました。 もともと子ども好きというわけでもなければ、子どもが欲しいと思ったこともないタイプ。 自分に子どもができてからは「ちゃんと育てられるのかな?」という不安がいつもわたしの隣を伴走して

ママ歴5年。やっと、子育ての軸が整ったのかもしれない

こんにちは、ねうです。 母親になってからずっと「母親の役割ってなんなんだろう?」「どういう子育てが正解なんだろう?」と悩み続けてきました。 わたしはマイルドな毒親育ち。 虐待などがあったわけではありません。が、親はいわゆる過干渉・過保護。そして典型的な共依存的な関係性でした。 このような共依存かつマイルドな支配的な家庭環境が、自分のメンタルや性格に大きく影響を与え続けていたという自覚は、かなり昔からありました。 30代になっても、精神的・経済的に自立ができていないとい