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創作小説の宣伝文の書き方(私なりの)

「たくさんの人に作品を読んでもらいたい!」
「そのためにも、ちょっと頑張って、Twitterで宣伝してみようかな!」
「あれっ、でも…」

自創作に興味を持ってもらえる宣伝文って…どんなふうに書けばよい…?

という悩みを、わたしはいつも抱いているわけですが。
悩みながらも、「こうしたらええかな…」という、現時点での個人的アンサーをまとめておきます。

!注意!
・今回は宣伝文をどうやって書くかというお話
・宣伝画像の作り方についても、いつかまとめたいな~


1|「興味を持つ」の定義

【前置1】「ワクワクさせる」=「好きと気づかせる」

宣伝の目的は、「見た人をワクワクさせること」「宣伝作品が気になる!と思ってもらうこと」と定義します。

じゃあ、ワクワクさせるってなんでしょう?

楽しい、綺麗、おもしろそう…などなど、いろんな感情がワクワクにつながりますが、要するに、

自分の好きな要素が、その作品に含まれている
➡ということは、私って、この作品のことを好きなんじゃない…?

と気づかせることなのだと思います。

さらに一歩踏み込んでみると、「相手に気づかせる」ためには、「あなたの好きな要素が、私の作品にはいってますよ!」ということを文章として書かなければなりません

別の見方をすると、宣伝作品の推しポイントと、宣伝文を目にした相手の好きポイントが、ぴったりと一致したときに、「この作品は気になるぞ!読んでみようかな!」と思うわけです。

「じゃあ、自創作の推しポイントを言語化していこうぜ!」というのが、今回の方針です。


【前置2】宣伝文とは真っ白なキャンバスに絵をかくこと

頭のなかに、真っ白な画用紙を想像してみてください。

では、そこに「真っ赤なりんごをひとつ」置いてみましょう。
どうですか?りんごがひとつある?オッケーです。

じゃあそこに、「戦っているシェリンとボブ」を置いてみましょう。

さて、どんなイメージになったでしょうか。

シェリンとボブは男女なのか? そも、男女同士なのか?
彼らはりんごを手に戦っている? それとも、りんごを投げつけあっている?
そもそも二人はなぜ、りんごのそばで戦っているのか?

たぶん、これを読んでいる皆さんの人数の数だけ、いろんなイメージが生まれたと思います。

りんごの例に正解なんてないですが、ちょっと待って。宣伝文でそうだと困りますよね。

「シェリンとボブ。腐れ縁で、幼馴染で、普段仲が悪いのに、いざというとき手を組んで戦うところが好きなんだよな~」と私が思っていたとして、「シェリンとボブが共闘する小説です」という宣伝文を書くと、肝心の「腐れ縁で、幼馴染で、普段仲が悪いのに、いざというとき手を組んで戦うところ」というポイントが抜け落ちてしまうんですね。

なので、宣伝文を読んだ人は「ふ~~ん、二人のキャラが一緒に戦うのか…まぁ、そういう話は他にもいっぱいあるしな…」くらいにしか思えないわけです。

真っ白なキャンバスに、言葉だけで共通のイメージを描くことは、とても難しい。宣伝文の難しいところは、ここに字数制限もかかってくるところです。

でもやっぱり、「私はここが好きなんだよ」を宣伝文に盛りこんでほしいな、と思いますし、私はそういう宣伝文を作っていきたいなと思います。

というわけで、前置き終わり!


2|宣伝文の作り方

【方法1】想定読者の好きそうな商業作のあらすじを参考にする

お手本があるほうがやりやすいので、まずはここから!
やり方としては簡単です。

① 自創作の想定読者(=物語を読んでほしい相手)が好きそうな商業作品を考える
②その商業作品の公式HPに行って、「あらすじ」を見る
③その「あらすじ」の型を参考にしてみる

たとえば、あなたの創作を読んでくれそうな読者が、FGOも大好きだったとします。では、FGOのあらすじ(https://www.fate-go.jp/world/)を見てみましょう。

あらすじ(左)を参考に、型(右)を作ってみました

あとは簡単で、①~⑤を自創作の単語に置き換えていけばいいだけです。
何となく分かると思いますが、以下から構成されているんですね。

① 世界観説明
② 主人公の属性(職業/立場)
③ 仲間の説明
④ 主人公が行うこと
⑤ 主人公の行いの目的

こうやって眺めてみると、システマチックにできてるな~と思いますし、
興味を惹く単語(後述)も散りばめられていて、ワクワクしますね!


ためしに、自創作でやってみると、こうなりました。

エッ、普通にオモロそうだな…


今回はFGOでやってみましたが、ソシャゲに限った話ではなく、「あなたの想定する読者が好きそうな作品」でやるのがポイントです。

ジャンルや作品が変われば、このあたりの型や、単語の言い回しも、ちょっとずつ変わるかな~と思います。


【方法2】自創作の推しポイントから宣伝文をつくる

こっちはテンプレートなしで作るやり方。特に、キャラクターに推しポイントが詰まってるときに向いてるかも。

① 自創作の好きポイントを箇条書きにする
② 好きポイントのなかから、特に推したい部分をひとつ選ぶ
③ 自創作ならではのストーリーを情報として追加する

自創作でやってみたのがこちら。

キャラの関係性を推していくぜ!という宣伝文ですね!

あらすじとは違い、「ここが好きなんだよ~~~」という気持ちを伝える宣伝文になるかと思います。やはり、愛…愛こそが創作を救う…。


【方法3】何をする物語か?で宣伝文をつくる

【方法1】と【方法2】の間のような方法です。
ただし、小説の第1話がある条件を満たさないと微妙な宣伝文になるので、汎用性は低いかも。

やることは簡単で、

小説の第1話の内容をベースに、
「[ ①キャラ名 ] が [ ②行動 ] をする物語」の①と②を埋めるだけ。

たとえば、以下の自創作の場合、
「シロと蓮安が妖怪退治をする物語」となります。

えっ、それだけ…? となりますが、
この方法のポイントは、小説の第1話の要約であることです。

あらすじで気になった読者がいたとして、その読者が一番最初に読むのは…そう、第1話ですね。

もしも、あらすじに書いた内容が、2話目、3話目…となると、
読者は「あれっ、あらすじに書いてたのと違うな…じゃあいっか…」となるかもしれません。

なので、1話目の内容で宣伝文を書き、
「そうそう、こういうのを求めてたんだよ~」と読者に納得してもらう
…というのが、方針になります。

裏を返すと、物語全体の目的とかは書かなくても大丈夫ということでもあります。とにかく、第一話の内容で宣伝してやろ!ということですね。

!注意!
ただし、以下の条件がそろわないと、微妙な宣伝文になるのでご注意を。
1)小説の第一話で、ストーリーとして大きく動く
2)小説の第一話が、物語全体の世界観をあらわしている
 (例:魔法の世界なら、魔法の描写がでてくる…等)

3|宣伝文をつくるときのヒント

【Tips1】多くの人と同じイメージを共有できる言葉を使う

言葉を尽くせば相手にイメージを伝えることができますが、宣伝文に字数制限はつきもの。そんなときには、多くの人が共通のイメージを想起しやすい言葉を使うのがおすすめです。

「石畳のある通りがある世界で、城があって、王がいて…」という説明も、
「中世風の世界です!」といえば、なんとなく伝わるかと思います。

なんとなくでいいです!
まずは相手へ、世界の外観や雰囲気を共有すること!

こういう言葉を積極的に探して、活用していきましょう~。

一番分かりやすいのは「作品ジャンル(中世風、現代もの、ファンタジー、近未来…)」と思いますので、やっぱり作品ジャンルは宣伝文に盛りこんでいこうな!

【Tips2】作品独自の単語・概念をフックとしていれる

単純に私が厨二だからですが、作品特有の『単語』や『かっけえ言い回し』があると、ワクワクします。

ジャンルにもよるでしょうが、分かりやすすぎる文章は記憶に残りにくい…という側面があると感じています。

なので、1つか2つか、「これはどういう意味だろう…?」と思わせる単語をしこんでおくと、読者に微妙な引っ掛かり(=フック)を与えられるので、印象に残りやすくなるかもしれません。

自創作でやるとこう↓

不穏大好きなので、風味として足しがち
このときは、『匣庭』という特殊単語や、意味深問いかけ文をプラスしたり

正直、なにがフックとして働く単語になるかは、ジャンルや個々人の感性次第ですので、「もう、お前の気持ちに素直に行けーっ!」の結論になっちゃうんですが、ちょっと厨二風を足してみると、厨二に仕上がって良い感じです(語彙力)。

4|おしまい

以上、わたしなりにまとめてみた、宣伝文の作り方でした!
記事にしたものの、正解はないので、参考程度に眺めてもらって、
美味しいところをつまんでってもらえればと思います笑

最後にですが、記事の内容ふまえて、自創作の宣伝文と作品情報を載せておきます!すきあらば宣伝!

罪を犯した人間が魔女になる世界で、記憶喪失のアンナは裏庭の女主人となる。地下牢に囚われていた初恋の青年ルーや、魔女たちと共に、裏庭で暮らしながら、アンナは彼らの…そして自身の罪と向きあっていくことになるが…。魔女×花園×初恋のロマンスファンタジー。

『亡き魔女のためのレインガーデン』


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