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邦ロックの歌詞に出てくるクズ男にフォーカスする【②憂、燦々】

 前回シンデレラボーイについて個人の思うことを書いていたら楽しくなっちゃったので、懲りずに書くよ。

 二曲目、クリープハイプ の『憂、燦々』。
クズ男と言えばクリープハイプ (の歌詞)! 他にも候補曲はたくさんあるのだけれど、MVの胸抉りレベルと相まってクズ総合ポイントが高いので、この曲から書かせてもらう。


 尾崎世界観さんがクズってことではなくて、歌詞の中に出てくるメンズに焦点を当ててのお話しですよ……! 尾崎さんの小説を読んでも、そこはかとなくクズ臭はしなくもなくもなかったりなんてするけれど、バンドマンはそうであって良いという謎の個人基準があるので全然OKです。というかクリープハイプ の注目してほしい点はクズ男に限らない(どのバンドそうだけれど)ので、心をグッサグサに刺してくる曲がたくさんあるので、今後クズカテゴリー取っ払って別枠で書きたい。(しかしワイもやるやる詐欺のクズやつなので、書かないかもしれない。)

 ちなみに好きな曲は『しょうもな』とか。タイトルとは裏腹に、聴いているとめっちゃ生きてやるぞって思う。クリープハイプ は多くの場面で自分にとって救いとなっている。好きです、クリープハイプ 。 
 ちなみに推しはベースの長谷川カオナシさんです。某太客の可愛い子が読むかもしれないので、同担じゃないよアッピールをさりげなくしておこう。


 では、遠回りしたけれど『憂、燦々』に触れていくよ!



 いいっすね。なんて哀愁漂いつつかっこいいイントロからもう心臓を鷲掴みにしてきますね。    
 MVと繋がりのある映画『自分のことばかりで情けなくなるよ』も良かったら観てね。


「小さな約束も守れないから
大きな欠伸でごまかしていたな」


 ああー。出だしからわかるがすごい。約束をする割に守れないのがクズのデフォルト設定よね。何なら「仕方ないじゃん」って開き直っちゃったりね。約束に法律と同じくらいの力があったらいいのにね。

 愛しいだけじゃ足りないし、嬉しいだけじゃ不安だし、優しいだけじゃ意味ないんで、クズ男の皆さんはやはり目の前しか見えていないと思う。優しさは他の者にも平等にばら撒いた途端に薄めすぎたカルピスになるので、いっそ原液のままください。


 先日からクズクズ言い過ぎなわけですが、ご婦人の側に問題がないかというとそうではないことはもちろんワイもわかっている。「これはあかん人」と解ったうえで、ダメなメンズを好きになる。周りからは「さっさと辞めておけ」と耳にタコが出来るほど言われる。勿論、自分の頭の中で台詞のように書き上げた、誰かに聞かれてもOK用の心の声では「この人から離れなくては」と思おうとしている。
 それでも繰り返される所業無常でござる。仕方ない。いや、仕方なくない! 死にたいような恋の負のループから抜け出せない皆さん、クズ地獄から抜け出した先の世界は明るいぞ! なんならクズをコンテンツとして消費してやれくらいのお気持ちでやっていきましょう?


「連れて行ってあげるから こっちにおいでよダーリン 離さないでいてくれるならいつでも許してあげるから」


 こんな縋るような関係になったらもうどうしたって許してくれる相手として舐められ続けるわけだけれど、捨てないでほしいと思ってしまう。ホラー映画の様子を見に行って序盤で死ぬモブくらい未来がない。やめとけよって思うよね。しかし、心を病むタイプの明るくない恋には理屈が通用しないので、周りのああしろこうしろは、正直聞こえない。辛い。


 この手のクズに振り回された場合、圧倒的に苦しい時間の方が長いのに、たまに見せる身勝手な優しさが相手の心を離さない。これ、やる側はわかってやってるんですかね? 無自覚なんですかね? どちらにせよ無責任なので、もうクズムーブ一回につき二万円とか払ってほしいよね。


 何でそんなにクズに厳しいのかって? それは今度クズをテーマに短歌集を出すからだよ。文学フリマ東京38に立ち読んだり冷やかしに来てね! 買ってくれたらもっと嬉しい。


 その③に続くかもしれないし、続かないかもしれない。



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