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男女の脳に性差はあるのか


こんにちは〜Souです!

長年悩んできたトピックに少し光が見えたような気がしました、、、

今回は、男女の脳の性差について書いていきたいと思います!



「あなたの脳は男性ですか?女性ですか?」と
聞かれたらどう答えますか?



論理的な男性と、感情的な女性


男女の差が語られることはよくあることだ。

誰もが知っているように、男女の身体は違う。生殖器も違い、その影響でホルモン値も変わる。中には1%ほどの確率でどちらにも分類されない人もいるが、ほとんどの人の身体は生まれた時から男女どちらかに分類される。

では脳はどうなのか。脳だけで、男女を分けることができるのか。

一般的に、男性の脳と女性の脳は根本的に違うと信じられている。


男性脳:
男性は性行為と攻撃性に関わる脳領域が大きく、何かを創造することに能力を発揮するとされている。論理的で「目的」に志向性を持つ。
女性脳:
女性は情動に関わる脳領域が大きく、生まれつき共感能力に優れている。そして繊細で感情の起伏が激しい。


これらの情報が書籍やネット、Youtubeなどで山のように存在する。


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私がこのNoteを書く理由



本題に入る前に、私がなぜこのテーマでこの文章を書こうと思ったのかを書いておく。



「男脳も女脳も存在しない。」

という研究結果があることを知ったからだ。これは性別を女から男に変えた自分にとって、とても衝撃的な事実だった。



これまでのNoteで書いてある通り、私はジェンダーについて人一倍、悩んできた。そして人一倍、自分の性に向き合ってきた。社会の中で男性として生きていきたいと強く思ったからこそ、性転換手術を受けた。その結果、男性として生きることで自分の心は軽くなりとても生きやすくなった。この決断を後悔したことは1度もない。

しかし、性転換後もどこかモヤモヤしていた。せっかく生きたい性別で生きているのにどこか引っかかっていたものがあった。そのモヤモヤの正体は何なんだろう。生きやすいと実感しているはずなのにしんどく感じる時間がたまに訪れる。

このモヤモヤを理解しなければ、自分は前に進めないと思った。



そして長い間悩んでいたがやっとその理由が少し分かった気がする。




「自分は男性として見られてるんだから自分の正体がバレないように、世の中の男性がしそうな振る舞いをしなくちゃ」とどこかで自分を追い込みながら過ごしていた。何か行動するたびに、発言するたびに、「これは男性っぽいかな?」と考えていた。無意識のうちに…。



私たちは生まれた時から、男女が二分化された中で育ってきた。生まれた瞬間から異なる取り扱いを受け、異なる行動を取ることを期待される。私たちの脳には環境に適合していく能力がある。周りから当てはめられた枠組みに収まろうと勝手に適応していく。

そんな環境の影響もあって、これまでずっと自分らしくとか、自分は自分でいいとか言っていたくせに、自分が1番その壁にぶつかっていた。それだけジェンダーの壁は日常に溶け込んでいて社会に根付いている問題なんだなと思った。


社会は男女を明確に分けようとする。だが、脳は明確に分けることができない。この事実は、ジェンダーが理由で生きづらさを感じている人が、より生きやすい社会になっていくための1歩なのではないかと感じた。



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男脳も女脳も存在しない



ここで、研究内容の詳細を2つ紹介する。


イスラエルの研究チームは、18〜80歳までの1400人の脳を、MRIを使って調べた。男女で、特に大きさが違う場所が10か所あった。

例:
記憶をつかさどる海馬かいば 、運動機能に関わる小脳虫部しょうのうちゅうぶ、自己認識に関わる上前頭回じょうぜんとうかい、愛着に関わる尾状核びじょうかくなどで、男女で大きさに違いがあることが分かった。

つまり「男女の脳は違う」ってことなのか。話はそんなに単純ではない。

本題はここから。
男性と女性のグループの平均ではなく、個人個人の脳はどうなっているのか。驚いたことに、明確に男性寄り、女性寄りと言える人は、全体の10%もいなかった。残りの90%以上は、男女の両方が存在する、いわば”男女モザイク脳”であることが分かった。

集団の平均値では男女の違いはあっても、個人でみると、大半の人の脳は、男女どちらかに分けられるようなものではない。



面白い研究だなぁと思った。そして脳の作られ方は、自身の経験や取り巻く環境が関係している。それを教えてくれる研究もある。


生後9か月の赤ちゃんとそのお父さんが15分間触れ合ってもらった後、お父さんのテストステロン値を調べた。するとお父さんのテストステロン値は33%減少

赤ちゃんに接するという経験だけで、性ホルモンの分泌は、大きな影響を受ける。触れ合いが習慣化すると、脳活動にも変化が現れることが分かっている。


生活環境や社会環境、人との出逢い、交流、学びなどの経験。人生のすべての経験が、脳や、脳に影響を与える性ホルモンまで変化させる。私たちの脳は可塑性で、一生を通じて変化する。脳は私たちの行動を変えるが、行動もまた脳を変える。その結果、男女どちらかではとてもくくれない、その人オリジナルのモザイク脳が生まれる。



男女どちらの特性も入り交じる私たちのモザイク脳。性自認の多様性もまた、社会を彩るモザイクの一部である。


この文章を読んでくれている人の中には、LGBTQと言われている人もそうでない人もいると思うが、性自認だけでなくて、性的指向(どちらの性が好きとか)というのも、いくつか神経核が関わってくることも分かっていて、そこも男女で神経細胞の数の違いがあるが、それもグラデーションになっていて、生物学的に考えると、みんながLGBTQの素質を持っている。みんなLGBTQであるし、みんなLGBTQでないと言える。



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まとめ


私たちにできることは、周りの人を男性の枠、女性の枠としてみるのではなく、1人の人間として接することだと思う。そして様々な人と関わっていく中で、自分の発言が自分の先入観からくるものではないか、一般的な常識とされていることを相手に押し付けていないかを考えながら、心で相手に接することだと思う。

1人ひとりがそういう小さな行動を起こしていくことで、少しずつ社会は良くなっていくはずだ。これは、ジェンダーに限った話ではないと思う。ジェンダーの他にも人種、国籍、年齢、障害の有無などにとらわれず、多様性で溢れかえり、誰もが心と心で繋がることができる世の中になることを願っている。


この研究結果はとても勇気づけられるものだった。


改めて自分は自分でいいんだと思わせてくれた。無理に男性という型を演じる必要もない。社会で考えられてる男性がやる行動もしなくていい。それで、周りから男性っぽくないとか女性っぽくないとか、逆に男らしいねとか女の子らしいねとか言われたり思われたりするかもしれない。それにどれだけチャレンジして、他の誰でもない自分自身でいられるか。が大事なんだと思う。

どちらかでなければならないという、社会からの無言の圧力から解放され、誰もがありのままの自分で生きられる未来に向かって少しでも役に立ちたいと思う。

まだ自分のジェンダーについても完全に理解したとは言い切れない。ただ今は単純に、「生まれた時の性別と、生きていきたい性別が違った。」そんなシンプルな答えしか出てこないが、これからも自分自身と向き合い続けようと思う。


余談だが、実際のところ、トランスジェンダーの人たちの脳のメカニズムもとても曖昧で科学的には明らかにはなっていないそう。



最後に



よく友達に「くそまじめだね〜」と言われるのですが、今回もまじめな文章になってしまいました。笑


長くなりましたがここまで読んでくださり、ありがとうございます。


興味のある方や共感してくれる方、悩みがある方はこちらからお気軽に連絡ください✨色々意見交換できたら嬉しいです!


また書きまーす!


Sou😜

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