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29歳の抱負。

写真は小伝馬町にある吉田松陰の終焉の地。

29歳になりました。28歳からの1年間はマクロ環境が厳しかった(厳しい)のもあって、次のための準備の1年でした。スターテイルを設立してから1年目だったのでビジョンや戦略、パートナーシップなどの座組や採用などに奔走していました。幸い、運がよく1年目から黒字着地することができチームも全体で14,15カ国のメンバーからなる60人を超える体制になりました。

29歳といえば、吉田松陰が死去した年齢です。僕は歴史が好きなので吉田松陰とか坂本龍馬とかに大きく影響を受けています。大学受験が終わったときに、山口県の萩にある松下村塾にいきました。吉田松陰のお墓が松下村塾の近くにあるんですが、その坂道で夕陽を見ながら吉田松陰や時代の英傑が藩の枠を超えて日本のことを考えてたのを今の時代に置き換えると日本から世界を考えることだと思い立ち、大学に入るまで1人で海外に行ったことはありませんでしたが、インドや中国、アメリカやロシアなど大学中に訪れ現地で働く経験をすることになりました。今では仕事で年間十数カ国にいき、移動距離も年間で地球数周するくらいにはなりましたが始まりは吉田松陰の影響が大きかった気がします。

吉田松陰でとくに好きなのは辞世の句です。

身はたとえ武蔵野野辺に朽ちぬとも、留めおかまし大和魂

吉田松陰 留魂録

処刑される前日に吉田松陰が書いた句ですが、自分は明日死ぬけれど、志はこの世界に残していこうという生き様がこめられています。東京にいるときは小伝馬町にある吉田松陰処刑の地にもたまに足を運ぶのですが、この句は石碑にも刻まれています。

人生の節目を迎えて思うのは、吉田松陰や過去の偉人たちを前に胸を張って人生が過ごせているかということです。正直、「もっとできるよなー」と思うことの毎日なので胸を張って生きられるように頑張りたいと思います。

また、日本に帰ったときには神社に行くのがルーティーンで日本のオフィスが近いので明治神宮に帰国のたびに都合がつけば行っています。先日引いたおみくじではこのように書いてありました。

目に見えぬ神にむかひて恥ざるは、人の心のまことなりけり。

普通では目に見ることのできない神様に向かって、少しも恥ずかしくないという清らかな正しい心境というものは、誠の心で、それは私たちにとって最も貴いものである。

明治神宮 おみくじ

正直、妥協であったり怠惰だったり神様にむかって恥ずかしいことも多いですが、「至誠」の気持ちをもって仕事をしていきたいと思います。

また、まだ僕らの成し遂げたいことから逆算すると1%も達成していないですが、世界中を回ったり政治家の方や大企業のトップの方々とお話しをさせていただいたり、大したことないですが多少なりにも自分の生活には困らないくらい一定の資産ができたり、そんな中で、四六時中ほぼプライベート0のスケジュールで仕事をしたり、毎日ヒリヒリするトレードオフに向き合い続けてその意思決定の責任を取る仕事をしているのは、やはり「生き方」を次の世代に残したいという気持ちが強いからだと改めて思います。これは内村鑑三の「後世への最大遺物」に大きく影響を受けています。

幸い仕事上で会社とご縁があって、ソニーであれば盛田昭夫さんだとか、サムスンであれば李健熙さんだとか書籍で調べたり、当時を知る人からお話をお聞きしたりするなかで、もちろん直接会ったことはないですが、盛田さんであればこの場面でどう考えるだろうか?とか李健熙さんならどうするだろうか?と存在を近くに感じることがあります。自分の人生を考えたときに、孫さんが若いときに坂本龍馬から大きな影響を受けたり、僕が盛田昭夫さんから大きな影響を受けたりしているのと同様に、100年後、200年後、僕が死んだ後に、その時の若者をエンパワーメントできる生き方ができれば人生満足して死ねるなと思います。

盛田昭夫塾でもらったポスター

まだまだ道半ばで先人に顔向けできない成果と人生しか残せていないので29歳の1年間も精一杯頑張りたいと思います。

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