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勝手にシラバス「現代社会と宗教4」放送大学面接授業を履修しようかな?と思っている人へ

実際に履修しましたので実際の授業の様子を紹介します

授業を受けた感想

提出したレポートは別記事です。

よろしければご覧ください。

弓山達也先生


東工大学の教授で日本宗教学会常務理事の先生です。

授業中に明言はされませんでしたが、仏教的な価値観をお持ちなの方なのかな?と推察いたしました。

そのため、「宗教の話」をされるといってもごく一般的な日本人の感覚から遠く離れた、嫌悪感や抵抗感を感じるような話はされないと思って大丈夫だと思います。(でもオウムの話とかも出てくるので人によるかも)

どことなく容貌がエレファントカシマシの宮本浩次に似ておられ、ご性格もアツい感じで面白い授業です。

受講者の年齢層


定員は32名。
今回は千葉学習センター(幕張)での開講でした。

初回の科目登録時に定員は埋まったようですので、人気があるかもしれません。

受講生はまさに老若男女という感じ。

男女比は半々。
年齢層は20代から70代までおられました。

話を聞く限り、
「宗教に興味があって」というより、
「大学の単位取得」のために負担の少なそうな本科目にしたという方も多かったです。

とはいえ、
「宗教嫌い」がほとんどの日本人ですが、
このような授業の履修を希望するだけあって、
全員が宗教に対する差別がなく、なるべくフラットにとらえようとしている姿勢なのがすごかったです

授業内容


他の科目と同様で全8回、各回90分、土日の2日間に集中して開講します。

なんと2日間を通してグループディスカッションが4回もあります。

見ず知らずの人といきなり意見交換、とは緊張しますが、
毎回1分の自己紹介を行うことで、簡単ではありますが人となりを知ってからのスタートとなります。
ちなみに1グループの人数は4名で、
毎回組替えがあり、
毎回違う人と組むように編成されます。

グループディスカッションの経験がないと、結論をまとめるところまで行き着かないかもしれません。

必要なグループディスカッションのスキルは、
他の人が話している時に次に自分が何話そうか考えない会話マナー、
みんなが無言になってしまうとか、逆に話し過ぎる人がいる、といった困った状況を打破するスキル、
他の人の話を聞いて、さっきまで自分が言ってたことでも変える心の柔軟さ、
そして自分の意見を短くまとめて相手にわからせるスキル、です。
可能であれば全員になるべく均等に話をさせる配慮ができるとなお良いと思います。

ちなみに先生から方針として事前にダメ出しされるのですが、結論を
「それもアリだよね😊」「多用性だもんね😊」
といって出た意見をまとめずに無難に着陸するのはNGとされます。
そのような無難さで済ませようとするのは「無関心」という人間としてあるまじき冷たい反応だから、民主主義社会に対する冒涜だから、だそうです。なるほど😂

その後グループディスカッションでまとめた意見はグループごとに発表します。

発表時も、短く要点を伝える力、
はっきりとした発声・声量が必要です。

とはいえ、そうしたグループディスカッションのスキルや発表のスキルに乏しい人もかなりおられますので、自分が足をひっぱってしまったり、下手すぎて浮くのではないか、ということは心配しなくても大丈夫です。(みんな自分で精一杯)

逆に言うと、
組分けの際、同じグループになる人が
グループディスカッションが上手い、知能が高い、予備知識が多い人と同じになると有意義ですが、
グループディスカッションの苦手な人(話し過ぎる、話さなすぎる、人の意見を受け入れない、本心で話さないなど)、あまり論題に関心のなさそうな人、自分より知識量の少ない人と一緒のグループだと無意味な時間に感じられるかもしれません。

自分の意見を言うのは勇気のいることですが、
思ったことをそのまま発言しても先生が哲学科の出身ということもあり「正誤」がつけられたり採点されるということはありません。
なのでどちらかというとオープンなマインドでいる方が重要だと思います

評価の方法


レポートで評価されます。

レポート用紙は授業冒頭に配られるプリントで、
プリントには4項目の課題が記載されています。
2日間を通して考えたこと、学んだこと記入し提出します。

最後に、このレポートの内容をみんなの前で1分間で発表します。

提出したレポートは採点用にコピーが取られ、原本は返却されます。

出席は2日間で1回しか取られませんでした。
とはいえ、2日間で4回もグループディスカッションがあるので受講生同士も顔見知りになり、欠席者がいたら先生も受講生もすぐ気付くので代返が可能というわけではないです。

宗教的背景をお持ちの方へ


最後に、
受講を検討している方の宗教的な背景についてですが、
私自身は新興宗教二世の背景を持ち、
自身の生い立ちに客観的な視点を持ちたくてこの授業を受講しました。
似たような背景で受講を検討している人もいるかもしれないので解説します。

結論からいうと当講座の想定している受講生とは
「年始には初詣に行くし冠婚葬祭は仏式なんだけど宗教やってるか?ときかれたら「私は無宗教です」と答える一般的な日本人」
を想定しています。

なので例えば宗教二世であるなどして、特定の宗教に所属したことがある人からすると少々物足りなかったり、自分の所属している宗教について間違った説明がされていると感じるかもしれません。
そう感じると「訂正したい」「補足したい」と感じるのが人情だと思います。

しかし本講義は「現代社会と宗教」について、
現役の宗教学者の先生から解説いただく機会であり、自身の宗教の細かいディテールを解説することで時間を盗らないよう自制する必要があります。

また受講生全員が宗教に関心がある心の柔らかい方々なので、布教に力を入れている新興宗教に在籍していたりすると正直全員が🦆に見えるというか…宝の山に見えるかもしれません。
しかしこのような場(「宗教」について偏りなく学びたいと思っている真面目な方々が集っている場)で特定の宗教を喧伝するのはフェアではないと思います。
布教したくなったら、この場ではぐっとこらえる自制心を持って参加しましょう。笑

とはいえ、
グループディスカッションの際などに前提として
自身に宗教的な背景があることに事前に触れるのは、議論をスムーズにすすめる上で有益かと思います。
なので例えば「年齢の公表」くらいさりげなく、
少しばかりプライベートな情報としてサッと話すのは問題ないかと思われます。
グループ内に興味を持つメンバーがいれば、あれこれ質問されると思います。

またグループディスカッションで同じグループになる人が「宗教ってよくわかんない🐣」みたいな宗教リテラシーの低い人だと(半数以上がこういう人)学べることもなくて退屈かもしれません。

しかしこの授業からは期待した通り、
「宗教」に対する新しい視点が手に入るのも事実で、私は受講して良かったと思いました。

ご参考になれば幸いです。



しばらく放送大学で面白そうな授業を履修していきたいと思っています!

もし
「お金とか時間ないけど、何が学べるのか知りたい!」
という授業等がありましたら、
実際に履修して感想書きますのでお気軽にコメントください!

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