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【業界激震!】9/11付け「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」改正の意味とは? 〜 第三者上空飛行について

本日2020/9/11付の今回の航空法改正(ドローン関連)を確認し、衝撃を受けました!!

改正航空法変更の紹介(国土交通省のHP)

(9月11日付け)○「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」を改正しました。本改正の内容は以下の通り。
・研究開発に関する申請手続き及び必要書類の明確化(令和2年9月10日施行)
・「無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法及び重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律」(令和2年法律第61号)(以下「改正法」という。)により、法第132条及び第132条の2が改正(令和2年9月23日施行)されることに伴う所要の改正
○無人航空機の機体及び操縦装置の研究開発のための試験飛行を目的とした「航空局標準マニュアル(研究開発)(令和2年9月10日)」を設定しました。

「2022年以降、最もリスクの高い飛行を可能にするレベル4を目指す」という「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会」の本気度が伺えます。

想定されるリスクを元に様々なケースを考慮して、法改正が行われています。一言で言うと条件がいろいろ増えてきたので、今後趣味(または航空法を少しかじった程度の事業者)での目視外飛行は、極めて難しくなります。要件が厳しく、徹底的に法律を読み込まないと、航空法違反で逮捕・書類送検されるかも。。。

しかしながら、新しく「やむをえず第三者上空を飛行させる場合」という条項が加えられたのは、すごい進歩です!!ただし、以下の3要件(アイウ)を満たした機体を作れるメーカーは、私が知る限り本当にわずかだと思います。

ア)飛行を継続するための高い信頼性のある設計及び飛行の継続が困難となっ た場合に機体が直ちに落下することのない安全機能を有する設計がなされて いること。 当該設計の例は、以下のとおり。 

・バッテリーが並列化されていること、自動的に切替え可能な予備バッテリーを装備すること又は地上の安定電源から有線により電力が供給され ていること。
GPS等の受信が機能しなくなった場合に、その機能が復帰するまで空中における位置を保持する機能、安全な自動着陸を可能とする機能又は GPS等以外により位置情報を取得できる機能を有すること。
・不測の事態が発生した際に、機体が直ちに落下することがないよう、安定した飛行に必要な最低限の数より多くのプロペラ及びモーターを有す ること、パラシュートを展開する機能を有すること又は機体が十分な浮力を有する気嚢等を有すること 等

イ)飛行させようとする空域を限定させる機能を有すること。 当該機能の例は、以下のとおり。
・飛行範囲を制限する機能(ジオ・フェンス機能)
・飛行範囲を制限する係留装置を有していること 等

ウ)第三者及び物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること。 当該構造の例は、以下のとおり。
・プロペラガード ・衝突した際の衝撃を緩和する素材の使用又はカバーの装着

さらに機体運航者についても、厳しく制限されています。

b)無人航空機を飛行させる者について、次に掲げる基準に適合すること。 ア)意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができるこ と。 イ)飛行の継続が困難になるなど、不測の事態が発生した際に、無人航空機を安全に着陸させるための対処方法に関する知識を有し、適切に対応できるこ と。 ウ)最近の飛行の経験として、使用する機体について、飛行を行おうとする日 からさかのぼって 90 日までの間に、1時間以上の飛行を行った経験を有する こと。 c)安全を確保するために必要な体制について、次に掲げる基準に適合すること。 ・飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、できる限り、第三者の上空を飛行させないような経路を特定すること。 ・飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行させる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと。 ・飛行経路周辺には、上空で無人航空機が飛行していることを第三者に注意喚 起する補助者を配置すること。 ・不測の事態が発生した際に、第三者の避難誘導等を行うことができる補助者を適切に配置すること。

今回の改正ではその他にも、無人航空機の機体及び操縦装置の研究開発のための試験飛行を目的とした「航空局標準マニュアル」なるものができたので、産業利用や実証実験での目視外飛行はやりやすくなりそうです。国交省の支援プログラムでは、様々なドローンPoCが全国各地で採択されているので、明らかにそれと連動した動きです。

ドローン産業の戦い方が、今日を機に大変動します!!!

ドローンを思いっきり飛ばせる場所が、また少なくなります。第三者を気にせずに飛ばせる場所は、是非sora:shareで探してくださいね。

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