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シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 ♯1 『過去や未来に期待するのではなくて、目の前の現在を工夫して楽しむほうがいい。』 -濱口秀司さんのことばより-

人生にはふいに「心に留めておきたい言葉」が現れることがあります。きっと私だけじゃないはず。

でも、あんなに感銘をうけたはずなのに、けつっこう忘れちゃったりもする…。やっぱり人は、忘れる生き物ですね。

有名無名は関係なく、自分にとって絶妙なタイミングで、色々な角度からさっと差し出される言葉たち。

忘れたくないし、ときどきは引っぱり出したい!と思ったので、シリーズにしてみることにしました。

第1回目の言葉はこちら。

人間っていつのまにか過去を美化するんです。そして、未来にも期待します。

そうなると、現在を谷間に感じるんですよ。

でも実際は過去も未来も現在もフラットです。

フラットなんだから過去や未来に期待するのではなくて、目の前の「現在」を工夫して、思いきりたのしむほうがいいと思います。

ほぼ日5年手帳(2023ー2027) 日々のことば (濱口秀司さん)より


ほぼ日5年手帳  ある日の「日々の言葉」


私は「ほぼ日5年手帳」(5年間分の日記が一冊になっている手帳)を使っています。
ほぼ日手帳には「日々の言葉」という5行ほどの文章が、1日ごとに載っています。


「今日のは何かな〜」


と、楽しみに読むのですが、この日の言葉を目にしたとき思ったことは


「ああ、そっか。ほんとにそうだ」

でした。


濱口秀司さんという方は、USBメモリやマイナスイオンドライヤーなど、
数々の画期的な商品を企画、発明された方だそう。
世界中を飛び回り、
様々な会社の問題解決にアイデアを出し、
実現するのが、濱口さんのお仕事とのことです。
(下記の、ほぼ日刊イトイ新聞「アイデアのカケラたち。」より抜粋)


糸井重里さんとの対談形式で、とても素晴らしいコンテンツでした。
その中で話されていたことを、もう少し抜粋しますね。

濱口
人間っていつのまにか過去を美化するんです。
なぜなら、人生は辛いことがいっぱいあるのに、
過去を振り返るときに
辛いことを引きずったままだと生きていけないから。
無意識のうちに美化して、辛さを軽くして、
自分をコントロールしてしまう。
僕も気をつけないと、かなり美化してしまいます。

そして、未来にも期待します。
未来を暗黒に描く人ってすくなくて、
空を自由に飛べるとか、
世界中の人が暖かくつながるとか、
精神的に健全な人は
未来を美化してポジティブに描くんです。

糸井
過去も未来も美化しているんですね。

濱口
はい。そうなると、
現在(いま)を谷間に感じるんですよ。
美しい過去と未来に挟まれた、谷。
「現在ちょっとおもろうないやん」と、
日々のフラストレーションを余計に感じてしまう。

でもね、実際は、
過去も未来も現在もフラットです。
フラットなんだから
過去や未来に期待するのではなくて、
どう考えても一番コントロールしやすい
目の前の「現在」を工夫して、
思いきりたのしむほうがいいと、
僕はそう思っています。


過去も未来も現在もフラット…!!

「今を楽しもうよ!」という感情論ではなくて、
これって淡々とした事実だなぁ、だからこそ心に入ってくるんだな、と思いました。


今の自分に焦りを感じたり、未来を心配しがちな私にとって、

「一番コントロールしやすい目の前の「現在」を工夫して、
思いきりたのしむほうがいい」

ということばは、ああ、確かに…!と思いました。

対談を読んだのは2018年、5年手帳のことばも、去年同じものを読んだはずでしたが、
いちばん心に響いたのは2024年の今回。

やっぱり、タイミングってあるんだなぁ、と思いました。



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