記事一覧
シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #6 「待ち合わせた場所で当てもなく 虹を眺めていれば」シングライクトーキング『It's City Life』の歌詞より
1988年デビューの、シングライクトーキング。
昨年、35周年を迎えました。
佐藤竹善さん、藤田千章さん、西村智彦さんの、スリーピースバンドです。
ジャンルは最近では「シティ・ポップ」といわれることもありますが、ロックやソウル、ファンクなど、幅広い音楽性と実力を持つ、素晴らしいバンドです。
毎日の仕事で多くの悩みを抱え、へとへとになっていた時期。通勤時間も長く、電車の中でも仕事、家に帰っても
シリーズ 【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #6 「お母さんが幸せじゃないと、子供は幸せにはなれません」児童精神科医・佐々木正美先生のセミナーより
(シリーズのマガジンはこちらです)
もうずいぶん昔のことですが、児童精神科医である佐々木正美先生のセミナーに通っていたことがあります。
「佐々木セミナー」はとても人気で、コンサートなども行われるような大きなホールで毎回開かれていました。
薄暗いホールには、仕事帰りの保育関係者の方々がノートを片手に集まっていて、私もその中の一人でした。
当時とてもお忙しかった佐々木先生は、多くの場合舞台袖から
シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #4 「先生に〜して“頂く”とは、言わないほうが良いと思います。子供は親と教師で、一緒に育てていくものですから。」 娘の小学校の先生のことばより
シリーズのアーカイブはこちらです。
娘が小学生の頃。
色々なことがあり、いったいどうしたら良いの?と、
暗闇の中を、手探りで歩いているような時期がありました。
そんなとき、小学校の非常勤の先生とお話しをする機会がありました。
その先生はもう引退され、若い先生方へのアドバイザーのような形で来られている方でした。
とても深みのある声が印象的な、少し風変りな初老の男性で、何度かたまたま顔を合わせ
シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 #3 「でも、それを待つときの楽しさだけはまちがいなく自分のものですもの。」(モンゴメリ「赤毛のアン」より)
(過去の記事はこちらです)
「あのね、マリラ、何かを楽しみにして待つということが、そのうれしいことの半分にあたるのよ」
世界中で読み継がれている、モンゴメリの「赤毛のアン」。カナダの美しいプリンスエドワード島を舞台にした物語です。
孤児院から中年の兄妹(マシュウとマリラ)のもとに、手違いで引き取られることになった、12歳の少女アン。
感受性豊かなアンは、周囲の様々な物事にその感性を大きく開い
シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】#2 『とにもかくにも、強烈に望むことである。』 —佐藤さとるさん(児童文学作家)のことばより—
【ふせんをはりたい、ことばたち。】
シリーズ第2回目です。
第1回目はこちらになります。
そして今回ご紹介するのは、こちらの物語の作者のことばです。
『だれも知らない小さな国』
1959年に誕生し今も愛され続けている、コロボックルと呼ばれる小人の物語で、日本で初めての本格的ファンタジーの傑作です。
作者は、佐藤さとるさん。
2017年に88歳で亡くなるまで、数多くの素晴らしい作品を作られ
シリーズ【ふせんをはりたい、ことばたち。】 ♯1 『過去や未来に期待するのではなくて、目の前の現在を工夫して楽しむほうがいい。』 -濱口秀司さんのことばより-
人生にはふいに「心に留めておきたい言葉」が現れることがあります。きっと私だけじゃないはず。
でも、あんなに感銘をうけたはずなのに、けつっこう忘れちゃったりもする…。やっぱり人は、忘れる生き物ですね。
有名無名は関係なく、自分にとって絶妙なタイミングで、色々な角度からさっと差し出される言葉たち。
忘れたくないし、ときどきは引っぱり出したい!と思ったので、シリーズにしてみることにしました。
第
ストローのなかの、ちっちゃいおじさん【短編小説】
【あらすじ】
今世紀最大の『ちっちゃいおじさん大宴会』の招待状の束をなくしてしまった、ちっちゃいおじさん。
”私”は、開催の危機をすくえるのか?!
***
マンションの下のコンビニで、アイスコーヒを買う。
レジで氷入りのカップを受けとり、機械にセットしてボタンを押すと、ガーッという音とともに、勢いよくコーヒーが出てきた。
そのあいだにフタとストロー、紙ナプキンを棚からとる。
まるで店員
「アロマテラピー検定、受けてみよう」と思い立ったので。(独学で1級を受けるまでのお話 )
【はじめに】
「そういえば私って、香りには敏感な方なのかもしれない」
ある日、ふいにそう思いました。
でも敏感に反応してしまうのは、どちらかといったらあまり良い匂いのものではなく。
あれ…ってことは私って、良い匂いにも敏感なのかも!
と、自分に都合よく解釈することに。
そして思い立ち、約2ヶ月ほどの勉強期間を経て、
「アロマテラピー検定1級」
を独学で受験しました。
(スクールに通
英国&ちょこっとパリ 新婚合宿日記 Vol.4
さて、私たちは地下鉄に乗って、ついに憧れの地へ。
どーーん!!
そうです。
こちらは、「ベイカーストリート」駅です。
ベーカー街には、コナン・ドイルの有名な探偵小説「シャーロック・ホームズ」の博物館があるのです。
自称「シャーロキアン」(ホームズのファンの呼称)の私は、まさに日本からここを一直線に目指してきた、と言っても過言ではない…!
NHKでも放送されていたイギリスのTVドラマ「シャーロ
【絵本紹介】何十年も前のものだから、書店では見かけない。でも、名作だと思う絵本、三冊。
引越も断捨離もかいくぐり、思えばずいぶんと長いあいだ手もとに残っているものって、誰にでもあると思います。
ただ便利だからとか、なんとなく…っていうものも、もちろんありますが。(むしろ、そっちのほうが多いような気も…。)
その中でも、たまに読んだり、思い浮かべるだけでも、胸に「じわん」としたものが広がって、ずっと心の中の大切な場所にしまわれているものがあります。
私にとってそれは、幼いころから大切
「ふわふわ、ではありません、フワワフワーフです。」最終話(第11話 おかあさんの話)
11.おかあさんの話
二人は、ワーフのパン屋さんに戻ってきました。朝は混んでいて、窓の外からチラリとのぞいただけだったので、イトは初めて中に入りました。
中は、イトが想像していたパン屋さんとは、かなり違っていて、棚に並べられたパンをトングで取っていく、という売り方では無いようでした。
パン工場にあった、真鍮の、らせん状の滑り台がついた機械を小さくしたようなものが、正面のところにありました。
そ