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MAIZURU PLAYBACKFES. 2024~渋谷すばるさんのステージを中心に~


2024年4月28日~4月29日。
MAIZURU PLAYBACK FES.
京都 舞鶴の地で開催された、今年2回目の若いフェスだ。


「このFES.にはPLAYBACK(もう一度再生、再会する)という名称を名付けました。」

「PLAY BACK Fes. 3つの目的
 1. 舞鶴を『またはじまる場所』にする。
 2. 音楽を通じて『本当はできる。』そういうパワーを生み出していく。
 3. 「海の京都」である舞鶴をみんなに好きになってもらう。」
(主催者の方のコメントより)

音楽、フェスでの町興しとともに、第二次世界大戦後、約66万人の ”引揚者” を受け入れてきた経緯から「引き揚げの史実と世界の恒久平和の継承をまちの使命」とし、その側面からの ”再生" の意味も込められているとのことだった。


フェスのスタッフさんはもちろん、何人か言葉を交わした町の方たちはとても優しくて、舞鶴の町やこのフェスに寄せる想いも熱くて。
皆さんがこのフェスをどんなに大切に想っているかが伝わってきた。


前乗りで前日の午後舞鶴に着き、下見を兼ねて夕方会場に向かった。
会場のすぐ隣りに海。潮風と暮れていく空。
奥のステージから聴こえてくる極上の音楽。
心がすーっと澄んでいくような気がした。


そして駅前に戻って素敵な和食のお店で、夕食に舞鶴の美味しい海鮮丼をいただいた時のこと。

偶然カウンターでお隣りに座った方が、すばるくんのツアーTシャツを着ていらした。
とても気になってしまって、思い切って声をかけさせていただいたら、やはり翌日のフェスの前乗りでいらしていた方で、しばらくお話しさせていただいた。

不思議な偶然。音楽とすばるくんが繋いでくれたご縁。
明日へのワクワクがまたひとつ高まっていった。


翌日、4月29日。
すばるくんの出演は12:35から。Harbor Stageの2組目だ。
前日とは違い、朝から雲が多い。


トップバッターはDef Techさん。
歌声もラップも煽りもよかった。
年齢を重ねた厚さと、変わらない少年のようなピュアな気持ち。
お二人、とても素敵だった。
海からの風がよく似合っていた。
楽しくて優しい時間だった。


そしていよいよ、渋谷すばるとすばるバンドのステージ。
サウンドチェックが始まる。
すばるバンドはいつものメンバー。
茂木ちゃん、安達さん、大宮さん、そして本間先生。
少し遅れてすばるくんが登場した時、会場から「可愛い~」の声がたくさん飛んでいた。

サウンドチェックの曲は「BUTT」と「ぼーにんげん」だった。
終わってはけていく時
「じゃあのちほどよろしくおねがいしまーす」
その言い方がぽやぽやでその前の演奏やその後のステージとのギャップが…本当に可愛かった。


ほどなく再登場。
Babu会でも1曲目に聴いたセッションが始まる(この曲は後に "すばるねこ" さんが教えてくれたセットリストによると「SE」となっていた)
一気に気持ちが上がっていく。

Babu会で英語詞で歌っていたところを今回は
「舞鶴プレイバックフェス!
 舞鶴プレイバックフェス!
 渋谷すばるです!
 よろしく!」
と変えていた。

そして「まいづるーーーーー!」
の煽りからの「爆音」!
カッコよかった!

"初期衝動" の歌詞のところ、私はライブでの叫ぶような歌い方がずっと好きだったんだけど、今回のもよかった!
大阪のBabu会ではメロディー通りに歌っていたので今回はどうだろう?となんだかそこのところもドキドキしていた。
…この日もやはりメロディー通りだったのだけれど、めちゃめちゃ強かった。ぞくぞくした。
やっぱり「爆音」は最高だった!

そこから「ワレワレハニンゲンダ」へ。
きっと初めてすばるくんの歌を聴いた方も多かったのだろうけれど。
その場にいた方がみんな
「ニンゲン!ニンゲン!」
と腕を振って拳を上げて一緒に盛り上がってくれていて嬉しかった。
フェスの皆さんの優しさと、そんな空気を作る渋谷すばるとすばるバンド。
忘れられない時間になった。

歌い終わって、息を整えて。
すばるくんは言った。
「自分の中で、大きな曲です。一生懸命歌います」と。
そして始まった「スローバラード」。

空に突き抜けていく歌声、シャウト、アウトロのハーモニカ。
息をのむように静まった会場。途中で自然に湧き上がった拍手。
それは曲が終わった後も長いこと止まなかった。
本当に良かった。
本当に胸に沁みた「スローバラード」だった。

「早いもので後半戦です。残り数曲になりました。(お客さん:え~~っ!!)
ここからラストスパート行きます!」

そんな言葉から
ベルトコンベアー」、「ぼくのうた」へ。
ぼくのうた」はBabu会と同じ感じの疾走感あふれるアレンジ。
今のすばるくんの在り方、自身の音楽へのプライドを真っ直ぐに差し出すような、揺るぎない ”渋谷すばるのうた" だった。


そして
「『ないしょダンス』という曲をやります!舞鶴、踊れーー――!!」
そんな煽りから「ないしょダンス」へ。
舞鶴の曇り空に突き抜けていくシャウト、ハンドマイクでステージを自由に動き、客席に直接ぶつけられる熱。
アウトロではハーモニカを吹きながら仰向けに倒れ込んで足をバタバタさせて、子どもみたいに全身で音楽を楽しむ姿を見せてくれた。


歌い終わり、荒い息をしずめながらすばるくんが話し出す。
「この、プレイバックフェスに呼んでいただいて嬉しいです。光栄に思います。舞鶴の町とこのフェスが一体になっている感じが素晴らしいと思います。…また来年も呼んでいただけるように、頑張ります」

そして最後の「素晴らしい世界に」へ。
すばるくんの声が、遮るもののない舞鶴の空へ伸びていく。
アウトロのハーモニカ、ラストで繰り返される高音がいつまでも消えず、祈りのように胸の中で響いていた。

ないしょダンス」から「素晴らしい世界に」の流れ。
うまく言えないけど、すばるくんが歌で伝えたいこと、それを伝えていく覚悟…のようなものが真っ直ぐに放たれたように感じた。


すごくすごくよかった。
舞鶴の空に突き抜けるすばるくんの声、バンドの音、吹き抜ける海風。
ぜんぶ、最高だった。
伝わった。届いた。
きっとそこにいる皆の心に。
そう信じられた。


すばるくんが翌日上げてくれた動画に、お客さんたちが後ろの方までずっと盛り上がっていた様子が映っていた。
当日は後ろを振り向く余裕がなかったので、そんな景色になっていたこと、それを見せてくれたことが嬉しい。

SNSで見られたすばるくんのステージへの感想で、彼を初めて観た人からも
「歌もハーモニカも良かった」
「熱かった」
「歌の力がすごかった」
そんな言葉が寄せられていた。


そしてもう一つ嬉しかったのは、すばるくんから離れていた方が久しぶりに彼を観てその歌を聴いて
「変わっていない、もっとすごくなっていた」
「渋谷すばるは渋谷すばるだった」
「歌声もそこにかける熱も変わらない」…
というような言葉を伝えてくださっていたことだ。

”PLAYBACK” と名付けられたフェス。
そこで聴いたすばるくんの声に心が動いて、彼の歌に帰ってきてくださった方がいるのだとしたら…そう思うと胸がいっぱいになった。


すばるくんのステージの後、隣りのWind Stageで日食なつこさんがライブを行っていた。
とても伸びやかで素敵な歌声、楽曲だった。
弾き語りのピアノも、ドラムの方も、ものすごくカッコよかった。

そして少し離れて、それを観るすばるくんの姿があった。
真っ直ぐにステージを見つめる横顔。
フェスならでは、の光景。
純粋に音楽を楽しんでいるような、そんな彼の姿を見られたことが嬉しかった。



きっと今だって、彼の中には当たり前にさまざまな想いがあるのだろうけれど。
もちろん全てではないにしても、少なくともすばるくんは今、やりたい事がやれているのかな…だったら嬉しい。

すばるくんが楽に息ができて、自由な心でありのままに生きられる世界であってほしいと願っている。
望むことは本当にそれだけだ。
そこから生まれる表現をこれからも受け取っていけるなら、わたしは幸せでいられる。

すばるくんのペースですばるくんのやり方で。
やりたいことをやりたい時にやりたいように。

だって人は誰でもそういうふうに人生を選ぶことができるはずなのだから。
すばるくんはすべてを引き受けて、自分自身でその道を拓いてきたのだと思うから。



ライブのすばるくんはトクベツで、そこからもらえる熱や勇気や愛ははかり知れなくて。
このフェスでも、やっぱりそうだった。

ライブが終わればまたしんどくて面倒くさい日常が待っていて、落ち込んだり進めなくなったりもするのだけれど。
それでもステージからもらった力は確かに私の中に残っていて、それに励まされ背中を押されて次に会える日までを頑張れる。

音楽と共に在るすばるくんは最強だ。
誰よりも大きくて強くてやさしい、ステージの上の等身大の "渋谷すばる" が大好きだ。




すばるくんのステージでは時々薄陽もさしていたけれど、予報より少し早く14時過ぎから雨が降り出した。
SUPER BEAVERさんのステージの頃には本降りになって、皆びしょしびしょだったのだけれど。
楽しかった。熱かった。
音楽ってすごい。ライブってすごい。
このフェスを通して、改めてそんなことを心と身体で実感できた気がする。



すばるくん、舞鶴に連れてきてくれて本当にありがとう。
この素敵なフェスがずっと続いていきますように。
来年も舞鶴の地ですばるくんの歌声が聴けますように。


MAIZURU PLAYBACKFES. 2024
すばるくんセットリスト


1. SE(セッション)
2. 爆音
3. ワレワレハニンゲンダ
4. スローバラード
5. ベルトコンベアー
6. ぼくのうた
7. ないしょダンス
8. 素晴らしい世界に


ボーカル、ハーモニカ、ギター
:渋谷すばる
ギター:大宮啓之
ドラム:茂木左
鍵盤:本間ドミノ
ベース:安達貴史

2024年4月29日(日)12:35~
@MAIZURU P.B. Harbor Park
Harbor Stage




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