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青春なのさ、それが

水瀬そらまめ
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詩集 月光読書より「青春なのさ、それが」
夏の残り
背の高いひまわり

花火が夜空に飛んでいく

憧れて憧れて登った山頂で
やっと握った手離されて
息が止まった

通り過ぎる青春が残酷な生き物で
手からこぼれていきそうだ

明日僕は旅立つ
君をここに置き去りにする
さよならも告げづに

でも電車の中で僕は泣いた
捨てられたのは君じゃない
僕だった

哀れだって泣いてくれ
この惨めな塊につぶやいてくれ

これ以上涙なんて出ないほど
抱きしめてくれ 青春よ

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