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学年ビリ2位の中学生を学年2位にした話(第3話:終わってる。)

そらまめごりらです。

そらまめごりらが学生時代にアルバイトで教えていた中学生の話です。
シリーズで掲載しています。

前回の話。

第3話 「終わってる。」

既習範囲とはいえ、勉強習慣のない小学生に、いきなり問題集5冊は多かっただろうか…。

もし、全くやってなかったら、別の方法を考えないとなぁ、なんて思いながら車で向かった。

先週と同様に、家の敷地内で待っていた。

テンションは相変わらず高そうだ。

玄関で靴を脱ぎ、すぐ右のゲストルームのような”教室”に入った。

机の上に勉強をやったような気配はない。
内心、ダメだったか。。と思った。

気を取り直して、「お、先週の宿題はできたかな?」

「あんなの無理に決まってんじゃん!」
と言いながら、両手いっぱいの塊を机の上にドンっと置いた。

急いで、中身を確認する。ちゃんと終わってる…。しかも丸つけまでしっかり。

「すごいじゃん!!大袈裟ではなく普通に驚いてしまった。」

「どうだった?と聞くと、ちょー大変だった。手が痛くなった!」

慣れない勉強をやった証拠だろう。テニスをやっててもペンを使う筋肉は違うんだろうなと思った。

ひと通り見たところ、あんまり間違いはしてなさそうだった。ミスした箇所を見ると、3で割るとか、2桁以上の計算で多少ミスする傾向がありそうだった。

白い紙の上に似たようなを何問か出してみて、間違うクセがあるから注意するように伝えた。

3,4年生はクリアしたので、次は5年生。手強くはなるが、勢いはある。いける。

先週同様に、何問かピックアップして問題を解かせて、時間ないで可能な限り解かせて、残り+2冊を宿題とした。

こんな感じで、6年生分もこなし、あっという間に3週間がたった。3月の最終週。

いよいよ来週からは中学生だ。

算数だけだが、女の子は3週間という時間で、見事に4年分の範囲の復習をこなした。

所感としては、はじめのモチベーションが高く、期間中は常に維持はできていたように感じる。授業中も鼻息あらく問題を解いていたことからもそれはよくわかった。

やはり1番良かったのは、自分のレベルまで下げて、徐々に引き上げていってあげるようにペースを作ってあげられたことだ。

初学なら少し難しいが、一度くらいは学校で見聞きした内容。「自分って意外とできるじゃん。」と思う感覚は持ったんじゃないかと思う。

この子の場合は、算数に限らず、他の教科にも意欲を向け始めたようだ。

中学生になる直前に、勉強ギライの壁はなんとか壊すことができてホッとした。

問題はここから、中学生になってすぐに、小学生全範囲のテストがある。
そこで、どういった成績になるか想像はできているが、、その結果次第で、どう本人のモチベーションが転ぶか。。

テストとは別に、間髪入れず、中学生の先取りをしていく。これからは、算数ではなく、数学になり。

数学だけでなく、英語、国語、理科、社会を先どり、いや、圧倒的なスピードで進めていくことを女の子に宣言した。

「えー!!!!むりー!!!!!」

いちいち反応があって、かわいいなあと思いながら、帰り道に来週の中学生の教材を探しにいった。我ながらスパルタだと思った。

次回は、ついに中学はじめのテスト結果が・・・。

ではでは。


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