871ンスタライブ #030(視聴者 こうへいさん)

#871ンスタライブ  #030
2021年1月25日(月)

第30回目の配信は、一般の視聴者(こうへいさん)を迎えてお届け。コロナ禍で、この先必要とされる人材についてや、不安定と言われる仕事での生き延び方、そして専門学校でのおすすめの過ごし方などについて、話が展開された。

主催:柳井貢(以下:871)
ゲスト:こうへい(以下:こうへい)

(871) こんばんは。
また月曜日が始まりましたね。今日は皆さん、学校なり会社なりどうでしたか?相変わらず緊急事態宣言で気を遣うことばっかりだと思いますけど。

よし、今日はDMをくれた方とお話できればと思います。

(こうへい) こんばんは!
初めまして。よろしくお願いします。

(871) こんばんは!よろしくお願いします。
僕がなんて呼べばいいかも含めて、お名前聞いてもいいですか?

(こうへい) こうへいと言います。

(871) こうへい君は今、何をされてて、今日はどういう話をしようしているのかっていうのを、皆に改めて話して頂いてもいいですか?

(こうへい) 今、高校3年生で、自分音楽やってるんですけど―

(871) 演奏してるの?

(こうへい) そうですね。ドラムをやってます。進学先が音楽の専門学校なので、そこで音楽のスタッフの勉強とドラムを両立してやろうと思ってて。ただ、音楽ってやっぱり収入も安定しないので、あんまり最初から応援されずらい業種っていうか。そういうのがもともとあった中で、コロナでさらに不安定になって。これから先どんな人だったり、どんな性格を持った人が必要とされるのか?っていう話をしたいなと思って、ご連絡させて頂きました。

(871) せっかく1時間あるので、どこまで明確な答えが出るかはわかんないけど、こうへい君の今の状況とかも聞いていきながら、何かヒントになるような会話ができたらいいなと思うんですけど、「ドラマーでのし上がってやるぞ!」だけではなくて、「裏方の勉強もしよう」みたいなのは、どういう作戦というか、気持ちなんですか?

(こうへい) やっぱりドラムをやってるので、バンドででっかくなれたらいいなっていうのが一番の目標なんですけど、もしそれができなかった時に、できないまんま終わっちゃったら、もちろん大人になって生活も出来ないので、自分の好きな音楽のスタッフとしてやっていこうかなって思いました。進学先が結構オーディションとかをやってくれるところでもあって、選考としてスタッフとかもできるので、オーディションとかを活用しつつ、並行してスタッフの勉強していく中で最終的にバンドマンで大きくなれたら嬉しいし、バンドが叶わなくても音楽の職につけたらな、っていう感じですね。

(871) なるほど。ものすごくいいことだとは思います。ちなみに今、バンドやってるの?

(こうへい) そうですね。今やってます。

(871) それはこのインスタのアカウントとは、紐付いてるの?

(こうへい) まだ紐ついてないですね。最近新しくバンドを組んで、そこで本格的に大きくなりたいっていうのが決まったので。オリジナルでやってて、今まだ作ってる途中なんです。

(871) なるほど!なるほど。せっかくだから宣伝したらいいのにって思って(笑)

(こうへい) ああ!(笑)まだ作ってる途中なんですよ。

(871) これから色んなことがあると思うので、全てをシミュレーションするのは難しいと思うけど、ドラムをしつつも、裏方の勉強をするっていうのは、バンド活動にはすごく役に立つと思う。

(こうへい) なるほど。

(871) 例えばじゃあ―
因みに、住んでる場所とか地域とかって聞いても大丈夫だったりする?

(こうへい) 全然大丈夫です。

(871) どのあたりですか?

(こうへい) 神奈川の方なんですけど。

(871) なるほど!俺も在住ですよ。

(こうへい) そうなんですか!

(871) (笑)じゃあ神奈川だったら、横浜F.A.Dとか、ライブハウスでライブするってなった時に、ライブハウス側のスタッフさんの気持ちとか、考えてることがわかるプレーヤーさんと、バンド目線のことしかわからないプレーヤーさんとだと、当日の段取りとか、強いてはクオリティにも反映する。プレーヤーなり裏方なりに関わらず、色んな立場の人の主観を想像出来るっていうのは、どんな仕事をするにしてもすごく重要なことだから。時間がある限り、色んな立場の経験をしたり勉強をしたりっていうのは、ものすごく大正解だなって思ってます。
因みに、僕のこれまでのインスタライブってちょこちょこ見てたりする?

(こうへい) そうですね。時々観させてもらってました。

(871) もしかしたら重複するかもしれないんだけど、僕は「音楽の仕事したいぞー!」って言って、音楽の仕事をしたタイプではなくて。だから、今を否定してるわけでは全然ないし、今は思うままに突き進んでいってほしいんだけど、音楽の仕事にも沢山のポジションとか役割だったり、「これは苦手だけど、こういうのは得意」みたいな色んなタイプがいるから、勉強していく中でこうへい君が興味あることだったり、得意だなって思えることが出てくると思う。逆に苦手なことも出てくると思うんだけど、そこで自分の特性とか性格とかが、音楽の仕事に合ってるか合ってないのかっていう考えではなくていいと思うのね。

(こうへい) あー、なるほど。

(871) 例えば、僕でいうと今マネージャーみたいな仕事をしていて。マネージャーの中でも色んなタイプがいるから一概に言えないんだけど、“マネージャー”ってもともと“マネージメントする人”っていうところに語源がある。それで言うと多分、僕は対象物がミュージシャンとか、自分の身を置く業界が音楽業界じゃなかったとしても、今持ってる経験値とかスキルって、マネジメントに関わることだったらある程度勝負できると思うんだよね。だから音楽に携わって磨くスキルは、おそらく違う業界でも役立つと思うので、そういうモチベーションというか構えで、日々得意なこと、興味があることを掘り下げたり磨いていったりするといいかなとは思います。

(こうへい) はい。ありがとうございます。

(871) 因みに、ドラムを始めたり、やっぱり音楽でしょ!みたいになったきっかけって明確にあったりするの?

(こうへい) 高校に入って、軽音部に入ったのが音楽を始めたきっかけです。元々聴くのは好きだったんですけど、楽器はやってなくて。小さい頃にエレクトーンとか習ってたんですけど、あんまり音楽にハマる感じじゃななかったんです。でも高校入って、やることないなーって思って軽音楽部の体験に行ったら、「すごいかっこいいな」と思って、そのままに入部しました。
一番楽しかったのかドラムだったので、そのままドラムをやって、1年生の最後の方に初めてライブハウスでライブをやったんです。そこで、ライブをやる時の色んな仕事とかを目の前で見て、「ちょっと楽しそうだなー」って思って。でもやっぱり音楽って、最初に言ったみたいに、あんまり安定してないから、それをいきなり夢にするっていうのがあんまりできなくて。最初は別のことを目指してたんですけど、ずっと、仕事としてやるんだったら好きなことやりたいなぁと思ったので、結局音楽の道に行こうと思ったんですよね。

(871) なるほどです。どうしてもオープンな場だから、言えることと、そこまで別に言いたくないですってこともあるだろうけど、ちなみに、別のやろうと思ってたことって何だったか教えてもらえたりする?

(こうへい) 全然大丈夫です。理学療法士とか、そっちの方をやろうと思ってました。
中学校の時に野球やってて―

(871) なるほどなるほど!

(こうへい) 3年生の春くらいに腰を怪我しちゃって。このままじゃ最後の大会出れない、って言われたんですけど、医学療法士の人が一生懸命ずっと治療してくれて、結局夏の最後の大会に出れたんです。やっぱりスポーツ選手の怪我とかを治せるのってかっこいいなぁと思って。高校2年生ぐらいまではずっとそれを目指してたんですけど、やっぱりレベル高いし。音楽が低いとかじゃないんすけど―

(871) 学問として。

(こうへい) はい。学問として。医療ってすごいレベル高いし、もし大学に入れたとしても自分が一生それをやり続けられるかな?って思ったときに、自信なくなっちゃって。だったら楽しいことやった方がいいんじゃないかなと思ったんです。

(871) なるほどなるほど。そのパターンあるよね。雑談になるけど、俺も高校の時サッカーやってて。自分も毎日整骨院通うような生活をしてたし、皆そういうことをしてるからさ、僕の同級生でも鍼灸の大学に行って、そのまま鍼灸師になった友達もいる。割とスポーツでやってる人って通るとこだよね(笑)

(こうへい) そうです(笑)

(871) やっぱりお世話になったりとか、近くで働く姿を見てると惹かれたりするよね。 
一年生の最後にライブハウスでやった時は、お客さんも入れてのライブだったの?

(こうへい) そうです。ライブハウスが主催するライブだったので、割とお客さんも入ってました。一年生にライブ経験を積ませようみたいな、一年生限定みたいなライブだったんですよ。それで出させてもらって。

(871) 軽音部がライブハウスを借りて、じゃなくて、高校一年生のバンド集まれー!みたいなイベントってことだ。

(こうへい) そうですそうです!

(871) いいね、面白いね。

(こうへい) 面白いですよね。

(871) なるほどね。なんか俺、理学療法士とドラマー(の両立)も面白そうだなって勝手に思ったけど(笑)MEGAPANのこと知ってるかどうかわかんないけど、ああいう人もいるからね。多くはないんだけど。

音楽の裏方の仕事も幅広いから、コンサートの製作さんとか、俺みたいにマネージャーさんとか、もう少し広めの立場や役割の仕事であれば、理学療法士と比べた時にやっぱり幅は広いなって思うのね。PAとか照明さんとか楽器のテクニックの人とかってなってくると、ちょっと専門性は高くなっちゃうけど、でも仕事を通じて得たスキルとか経験値とかって、全然違う業界業種でも通用する部分はある。もちろんそれぞれの慣習慣例はあるんだけど。
そんなことを想像しながら、こうへい君からの質問の、もともと音楽業界シビアなのに、コロナになっちゃって、どう戦っていくのか、どういう能力のある人間が生き残っていくのか、みたいなのに答えるとすると、これね、僕はあんまり、音楽業界として考えてないかもです。

(こうへい) あーなるほど。そうなんですね。

(871) こうへい君が最初に話してくれた中で、音楽の仕事とかってちょっと周りからはあんまり認められてない、みたいなニュアンスの表現があったよね?

(こうへい) ありました。

(871) あれってシンプルに、じゃあ親御さんが学校の先生ですとか、公務員です、一般企業のサラリーマンです、とかっていう人から見た時に、「音楽の仕事って何?」みたいな、チャラチャラした感っていうか(笑)社会からの見られ方とか立場ってあるとは思うんだけど、もうね、チャラチャラしてるから不安定で、チャラチャラしてないから安定してる、っていうのは多分こっから10年20年は完全に崩壊すると思っていて。
学校の社会で学ぶ、いわゆる一次産業、二次産業、三次産業みたいなのあるじゃん?一時産業に農業とか漁業とかがあって、二次産業で工業とかがあって加工して、三次産業いサービスがあってー、みたいな。で、その三次産業で指すサービス業のボリュームっていうのがものすごく大きくなっていて。何を持って一般企業で、チャラくない仕事で、みたいなのが皆目見当つかない。例えばパイロットなり、CAさんなり、航空会社なり、はインフラで安定してるからその業界に行こうってめっちゃ勉強してさ、航空大学とか行ってっていう人達も、このコロナで一気にフライト無くなって、JALもANAも、もちろんあれは税金を投下されてなんとかインフラをキープするようにっていうのはあると思うけど、そもそも業界自体がものすごく大変なことになっていて。こういうのって色んな業界でどんどん起こってく。
で、分かりやすいからこの例をいつも出すんだけど、コロナ関係なくても、全国の駅で自動開発機が導入された時に必要な駅員さんの人数ってむっちゃ減ってるはずなんだよね。そういう技術革新とかも含めて、これまであった仕事の形が、2~3年で一気に必要なくなるみたいなこともすごくあるから、周りの先生とか、親御さんがどうとかっていうのは僕はわからないですけど、やっぱりどうしても、いわゆるチャラいとされがちな職業をイコール不安定だと思う風潮は、あんまり俺は気にしなくていいかなと思っている。だけど、チャラいから安定してるっていうことではなくて、安定感っていうのを一個の職業を選ぶ理由にすること自体がちょっとリスクあるなと思っていて。安定なんかしないもの、その上でどう生き延びていけるのか、っていうので自分の努力なり、経験値を積んでいくっていう。フィールドは常に安定してないから、自分がどのフィールドにいっても戦える体にしておくっていう。今の俺で言うと、音楽業界が沈まないように頑張るし音楽は無くならないけど、万が一、自分の想像以上に、なんかそれを仕事にするのがかなり困難な状況が起こっちゃった場合は、音楽じゃない仕事をするかもしれない。その時に、自分の仕事をする能力なり体がある程度戦える状態であれば、多分違う仕事をしても時給800円からスタートみたいなことはなく済むと思うんだよね。(笑)

(こうへい) 確かにそうですよね。(笑)

(871) フィールドに安定を求めることはちょっとどっちみち心配。公立学校の先生とかもさ、子供がそもそも減っていってるから先生の必要な人数減っちゃうじゃん、みたいな。そういうリスクってやっぱどの業種なりフィールドでもあるだろうなぁと思うので。強いていうなら音楽業界にどういう人間が必要か、とかもあるとは思うんだけど、俺が採用していて、「こういう人いたらいいのにな」っていう人って、多分他の業界の人も思ってると思うんだよね。

(こうへい) なるほど。音楽に限らずっていうことですよね。

(871) 主体性があって、目的を達成するために努力をすることから逃げない人で、コミュニケーションから逃げない人で、ある程度気持ちの切り替えができる人。そういうようなことってどんな仕事でも、その辺完璧な奴いたら欲しいっしょ、みたいな(笑)
もちろんここで生きていきたいっていうフィールドがあるのであれば、そのフィールドにトライ、チャレンジしてみてほしいんだけど、そこまで音楽の業界に特化しすぎてなくても、ここを真面目に取り組めることは、多分役に立つだろう、とか、求めてもらえるだろう、みたいな意識を持ちながら勉強なり経験なりを積んでくのがすごくいいような気がするかなぁ。

(こうへい) ありがとうございます。

(871) ちなみに、春から…まあそれもコロナが関係してくるから一概に言えないんだけど、バンドやる、専門学校やる、と他にアルバイトとかそういうこともやる時間、環境っていうのは作れそうだったりするの?

(こうへい) そうですね。今のところ結構作れそうです。ただ、まだ進学先のカリキュラムを組んでなくて、来月あたりに学校に行って組むのであんまり具体的にはわかんないんですけど、そこの学校に行ってる先輩とかに話を聞くと、割と不自由すぎないし、バイトしたり、バンド活動やったりっていう時間は確保できるっていう話を聞いています。

(871) なるほど。学校って何年制?

(こうへい) 2年制です。

(871) 2年制。本当にあっという間だと思うから、コロナじゃなかったら、専門学校と並行してバンドももちろんやって、ライブハウスとかで働くのがいいと思うよ、って思ってはいるんだけど、ちょっと今ライブハウスでアルバイトをポンって入れてくれるところが見つかるかもかなり怪しいし、営業ができてるかどうかもわかんない(苦笑)そこはもう少し柔軟に思っていた方がいいと思うんだけど、専門学校を卒業したあとにどういう場所に身を置くのかっていうのを、この2年丸々意識しても足りないぐらいあっという間だと思うから、もちろん学校の紹介みたいな感じでレコード会社に面接受けに行ったら?とか、いわゆる新卒的な動きも全然否定はしないし、やってみるのはやってみるといいと思うんだけども、そこに全力投球しない方が良いと思う。

(こうへい) あー。なるほど。

(871) それはもう入るための手続きと、きっかけみたいなことだから、やっぱり実戦経験っていうのは現場というか、仕事をする中で身についていくし。「2年後そういう仕事をするかもしれないから、今はとにかく勉強をする!2年後役に立つはずだから!」っていうより、今アルバイトでもなんでもいいからってポンって仕事出ちゃって、勉強してる事と仕事とを照らし合わせられる状態がいいかも。
例えば、授業では実際やるかやんないかわかんないけどPAのことを一通り勉強してると。で、アルバイトで、コンサートアルバイトなのか、もしかしてCDショップなのかもしれないけど、例えばライブハウスのアルバイトで現場に出れば直接作業しなくても、PAとはなんぞやの勉強したことが近くで見れる。

(こうへい) 確かにそうですね。

(871) 「あー!あの教科書でいってたあのところはここで言うとあれなんだ」っていうのが目の前で見れると。それを両方同時にできる期間っていうのが専門学校での有益なメリットなんじゃないかなーって思っていて。2年後になったら見えなくなっちゃうっていうか「教科書に書いてあったのって何だったっけなー」みたいな、「役に立つことって教えてもらえてたんだっけ?」ってちょっと不安になるみたいなことっていっぱいあるから、できるのであれば、両方やる。
で、アルバイトで出逢う人?と、どういう関係を築けるのかとか、そこからどういう情報を自分が得られるのかによっては、変な話、専門学校で紹介してもらえる会社に面接いくより、ライブハウスで出逢った人に紹介してもらうところにアクセスしてみるっていうのもものすごく有効になってくるから。なんだったらアルバイトしたところでそのまま働いてもいいしね。
どうなるかわかんないけど、そうやって可能性を在学中から広げておくっていうのがすごく大事な気がするし、強いてはそのフィールドに安定なり、環境を求めるんじゃなくて、自分が戦える体作りをしていくっていうことにも繋がってくのかなと思って。

(こうへい) なるほど。そうですね。

(871) あとは音楽業界に限らずなんだけど、コロナ禍でどういう人が求められるかみたいな話に立ち返ると、多分めっちゃシンプルで、客観視できる、出来ることはやり続ける、出来ないことはすぐ諦める、その中で今守り時なのか?攻め時なのか?どういうことをやっておくべきがいいのか?っていうことを客観視して自分の関わる仕事に対して向き合える人、みたいな感じになっちゃうかな。

(こうへい) そうですよね。迷ってたらどんどん状況変わっていっちゃいますもんね。

(871) そうなんだよね。立ち止まってても誰も助けてくれないし、会社を経営してる人達も超必死だから。
あれ面白かったよね。タクシー会社が1回全員クビにするっていう。で、雇用調整金をみんな自主的に貰ってもらって、それで食いつないでもらって、コロナが明けて仕事が再開したらみんな雇い直すと。だから1回クビにしまーす、みたいな。

(こうへい) えー!凄いですね。

(871) それが正しいのかはわかんないけど、そういう発想が生まれてくるってことはやっぱり冷静だと思うんだよね。色んな手があるから、別にこれが正解っていうのはないんだけど、ただ頭抱えて、補助金申請することだけにムキになって、「どうしたらいいかわかんないー!」とか、「国助けろー!」とかSNSの政治活動ばっかりやるみたいなのじゃ前に進まないぞっていう。もちろん政治活動を軽んじてるわけではなくて、それも大事なんだけど、やっぱりそれもTwitterでつぶやいてるだけじゃ変わんない。自分の環境で、どうアクションすることが本当に政治を変えることに繋がっていくのかっていうのを考えていかないと変わんない。じゃあ自分にできることなんだろうっていう脳みそだったり行動力のある人っていうのが求められていく。というか俺は求めてるし、求められなくても、多分その人には頼みごとが入ってくる。頼られる人っていうのは結果的に仕事はなくならないから。だから、そういう人が力強く生き延びていくんだろうなぁと思っている。
で、改めて、そういう人って音楽業界以外の人も欲しいじゃん(笑)

(こうへい) そうですね。

(871) 飲食業界でも欲しいだろうし、アパレル業界でも欲しいだろうし。だから結果的にそういう能力がある人は音楽業界で置き換えると、オンラインライブのことを勉強するとか、サブスクリプションモデルの楽曲ビジネスのノウハウを勉強するとかっていうディテールに降りていくと思うんだけど、「ディテールが強い人ってどういう人だろう?」を掘り下げていくと、結局そういう、客観視が出来て、行動力があって、責任感がある人が結果的にそういう勉強をしたりスキルを身につけるっていうことをしてるって感じだと思うので。こうへいくんがドラマーっていう1個のやりたいことがある中で、他のことでもトライしていくっていうのは、すごく正解だと思うし、音楽フィールドをモチーフにして勉強していきながら責任感と積極性と客観性っていうのを持ち合わせていれば、20代後半とか30代になった時に、周りの人も「不安定な業界で心配してたけど、その中で力強く生きてるね」って思ってもらえるようになるんじゃないかな。

(こうへい) なるほど。ありがとうございます。

(871) 僕もね、高校までサッカーやってて、親父には「サッカー選手で飯が食えるなんて思ってんじゃねーよ」みたいな事を言われて。でわ絵を描くのがちょっとだけ好きだったので、芸術系の大学に行ってインテリアの勉強をかじるんだけど、インテリアとか建築とかって算数をすごく知ってなきゃいけなくて、それがちょっと…ってなって、周りに音楽が好きな友達が多かったから気付いたらあれよあれよと音楽の仕事をしてたんだけど、でもさすがに、20代ぐらいまでは親にも凄く心配な目で見られてただろうなぁと思う。好き勝手やらせてもらってたんだけど、心配はずっとされてただろうなぁって。でも今、僕の親は「不安定な業界だけど、それなりに力強くあんた頑張ってるね」って思ってもらえてるから、多少は安心してもらえてるっていうか。音楽業界は、意外と安定してるんだね、って言うことではなくてね。だから、どのフィールドにいっても力強く責任感を持って仕事に取り組んでいれば、周りの心配してくれてる人も将来は安心させてあげられると思う。そんなことを思いました、よ!(笑)

(こうへい) ありがとうございます。やっぱり音楽だけじゃなくて、どの業界に立ったとしても視野を広く持って、みたいなことですよね。

(871) そうだね。視野広いのは大事だよね。あと自分のコンディションをどれぐらいセルフマネジメントできるかっていうか。まあ、これを身内のスタッフとかが見てたら、「あんたが一番不安定やがな!」って思われてそうだけど(笑)
この二週間とか、一ヶ月だけでもさ、俺もそうだし俺の周りの人間も相当くらって疲れるし。だけど仲間と支え合いながら、自分たちがやろうとしてることが全員の期待には応えれてなくても、間違いではないはずだ、って信じて突き進まないといけないから。目の前のやらなきゃいけないことが他にもあるし、そこで「うわぁ〜!Twitterで叩かれた〜!もう何もやりたくない〜!寝たい〜」みたいな、1日くらいそういう日があってもいいけど、2週間そうしてはいられない。だから、自分のコンディションを整える能力っていうのも持ってる人は強いし。あと自分1人でそこまで強くなくても、周りの人と支えあったり、助け合ったり、励まし合ったり出来るコミュニケーション能力、会話力っていうのはそれもそれで持ってると強い印象ではあるかな。

それこそ音楽業界に限ったことじゃないけど、僕らもなるべくオンラインで済ませれることはオンラインでってなってるし、やっぱり直接会って打ち合わせして、っていうのがどんどん減ってく中で、いかに効率よく且つ熱量を持って打ち合わせするのか、って結構大きいテーマだったりするから。その中で、普段だったら会ってやり取りしてることをLINEの文字で打ってやり取りしなきゃいけないってなった時に、文字で業務内容伝える、感情を伝える、気持ちや熱量を伝えるっていう時の文字のコミュニケーションのスキルみたいなことも、やっぱり地味にあるなと思うし。

(こうへい) そうですよね。伝わりづらいですもんね。口よりは。

(871) そうなんだよね。温度感も入らないし。あとはその使い分けかな。スピード感重視!判断が伝わればOK!っていう時は文字でぱっとやるのも大事だけど、このまま文字でやり取りしちゃうと確実に誤解が生まれて、ムードが悪くなるな、っていう時にやっぱり30分かけてでも電話で喋るっていうことも大事な場面もあるから。あとはまあ、キャラクターもあるから、正解はないにしても、その人のキャラクターに合った中で愛される、みたいなのは凄く重要な力だなと思う。なんか可愛がられるタイプっているじゃん?(笑)

(こうへい) いますね(笑)

(871) あ、あと!謝るのが上手な力っていうのが結構重要だと思う。謝らなきゃいけない場面って何か自分に原因があって、とちってる時じゃん?「忘れてた!」とかも含めて。
あーこれでも、今喋ってて不安!周りから総ツッコミ入れられそう(笑)お前がな!って(笑)

(こうへい) (笑)(笑)

(871) あんたよく言いますねって言われそうだけど。(笑)でもやっぱり自分が何かをやっちゃったとか申し訳ないなっって時に、ちゃんと謝れるかどうか。ちゃんと謝れるだけで信頼感は得られるのよ。

(こうへい) 確かに。それは分かります。

(871) 一番よくないのが失敗をちょっとごまかそうとしたり、言い訳したり、責任追求から逃れようとしちゃうこと。そうするとダブルかトリプルで自分が損しちゃうっていう。ミスしちゃったことはもう変わりようのない事実なわけだから、そのミスを生かして、どう自分の将来とか信頼に繋げていくかって考えると、綺麗に謝って、もちろんその後に同じミスをしないようにっていうのも当然あるんだけど、まずは一回きっちり謝る。それができる人は、ある程度周りの人に信頼してもらえるから、ゆっくりでも次のチャンスも与えてもらえるかもしれない。ごまかされたり、ぬるっと言い訳されてボヤかされちゃうと、むしろそっちの方が不安だから、次もの頼むのはちょっと控えようかなと思っちゃう。だから、これまた音楽の仕事に関係ない全般の話になっちゃったけど、自分が仕事したり関わったりする中で「この人気持ちいいなぁ」とか「この人一緒に仕事したいな」って思う人をパクリまくるっていう。(笑)

どうでしょう、こうへい君のちょっとでも参考になったら。

(こうへい) もの凄い参考なりました。ありがとうございます。

(871) 1時間経ったんで、そろそろ締めようかと思います。歳は1回り以上違うけど、まだ僕ももうちょっとこの仕事はしてると思うので、将来、2年後、3年後、5年後、10年後、わかんないけど、プレイヤーとしてでも面白いし、裏方としてでも面白いし、どっかでお仕事できる機会があればいいですね。

(こうへい) そうですね。僕、一番好きなバンドが『THE ORAL CIGARETTES』(以下:オーラル)で。本当に一番でかい目標はバンドで大きくなって、オーラルと対バンできたらめちゃめちゃ嬉しいなと思ってます。
それが1番デカい夢ですね。

(871) 対バン…やろ!(笑)

(こうへい) 頑張ります!

(871) そんな張り付いてみてないだろうけど、たまにメンバーも見てくれてる時もあるし、俺も会ったら「この間、こんなことあってさ〜」みたいな話はするので、面白がってくれるとは思いますよ。メンバーも。

(こうへい) はい!お願いします。

(871) お互いまだまだ大変な時期は続きますけど、希望を持って、こうへい君はバンドと勉強と、なにかしらのバイトなりを。僕は引き続き仕事を、頑張ります(笑)

(こうへい) はい!ありがとうございます。

(871) ではではまたね〜!

(こうへい) ありがとうございました!失礼します。

(871) ありがとうございましたー!

「すごく起承転結がスマートで非常に面白かった。お二人の話の展開が面白かったです」
えぇ。嬉しいです。自分のお喋りかどうなのかって自分でもよく分かってないし、そんなに、ここで振りを入れて、ここで何を話して、みたいな設計図はなく喋ってるので、ききやすく喋れてたらいいなと思うんですけど。そのためにどうしたらいいのか、みたいなことは全くわかんない中で手探りでやってるって感じです。

「高校3年生の今頃はまだ何も考えてなかったです」
ね。僕もとりあえず大学行って遊ぼうって思ってました。

「社会人でも勉強になってめちゃめちゃメモしました!」
ありがとうございます!

よし!まだまだ気を遣う時期が続きますが、皆さん今日も明日も今週も頑張っていきましょう!
ひとまず今日のところはこんな感じで終わろうかなと思ってます。
皆さんありがとうございました!

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