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20240508 『海がきこえる』を映画館で見てきた

月曜日、連休の最後の日。
『海がきこえる』を映画館で見てきた。
最近、ジブリの映画がスクリーンにかかることが定期的にある。
たまたま、ゴールデンウイークの期間は、『海がきこえる』だったのだ。

この映画の時代背景は、まさに自分や妻が高校から大学生となる時期とも重なる。
この時代と、そしてこの年代の軽薄さというか軽さというか、人間の浅さというか。
そして、バブルの陰りが少し見えてきていたとは言え、お金の使い方なども含めて、とても時代感が閉じこめられている。
大きなラジカセでFMラジオを聴くなんていうのも、自分たちの年代からするといかにもだ。

映画の出来としては、どうなんだろう?って感じが無きにしもあらずだ。
でも、確実に10代の終わりと、そして1990年代の空気感が見事に映し出されている。
なんだかあの時代の空気感に、とても共感するのだ。
携帯電話もポケベルもない時代。
連絡するなら、家の電話にかける。
電話もまだコードレスホンが主流ではないので、人に話を聞かれないようにするためにわざと電話線を長めにしておくなんていうのもやっていた。
事細かなところが、本当に「あの時代」なのだ。

大学生になったら、普通に酒も飲んだし、煙草を吸うのもいた。
今は、コンプライアンスが厳しいから、もしかしたらこの映画は地上波で放送するのは無理かもしれない。
そして、今の10代の終わりの年代の人たちには、全く理解できないかもしれない。
でも、「ああいう時代があった」というのは、確かなことなのだ。

そういう意味では、とても登場人物の心象風景が細かく描かれているし、人間の価値観なども凄く反映されている。
ちょっと昭和の価値観が残っていたりする微妙な感じであったり。
もう、何もかもが懐かしく、あの時代へとタイムスリップしたような感覚になった。

最近、90年代のことをドラマにしたものが放送されていたが、もしかしたらあのドラマよりももっと濃密にその時代を感じることが出来るかもしれない。

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