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ソニー 78回目の創立記念日

ソニー広報部のRTです。5月7日は、ソニーグループ(旧社名:東京通信工業)の創立記念日。今回は、今年2024年に「発表から■0年」のアニバーサリーとなる商品を探しにいきます。各年代で数個ずつ「私の心にグッときた」ものをピックアップ。約70年の旅に、お付き合いください!

今回の蔵出し写真は、「60年前のソニービル建設工事現場」、「40年前の世界初ポータブルCDプレイヤー発表会」です📷


発表から70年:1954年(昭和29年)

日本初のPNPアロイ型トランジスタおよびゲルマニウムダイオード(発表1954年7月)
1954年10月末に、東京・日本橋の三越本店でトランジスタとトランジスタ応用製品の展示即売会を実施。応用製品としてゲルマニウム時計、試作第1号のゲルマニウムラジオ、補聴器などを展示しました。

(左上)PNPアロイ型トランジスタおよびゲルマニウムダイオード、(左下) ポイントコンタクタ型トランジスタ、ジャンクション型トランジスタ、 ダイオード、(右)1954年10月開催の三越展示即売会のご案内状。

ソニーグループポータル | Sony History 第6章 トランジスタに“石”を使う

発表から60年:1964年(昭和39年)

ダンディな目覚しラジオ TRW-734(1964年)
設定した時刻に、ラジオ・ブザーなどを鳴らせる目覚ましラジオ。30分以内の時間であれば、自動的にスイッチも切れる仕様。スタンドにもなるハンドルは、シンプルでスタイリッシュなデザインです。

(左)TRW-734、(右)当時のカタログ

ステレオテープデッキ TC-263D (1964年)
当時、”音楽はレコードで聴くもの”と思われていましたが、レコードと同じようにテープでも音楽を楽しむことが出来るという考えを広めた、革命的な商品です。

設置場所により、垂直・水平位置のどちらでも操作ができます。

ソニーグループポータル | 商品のあゆみ−ホームオーディオ (sony.com)

卓上型全電子式自動計算機 ニューヨーク世界博覧会出品(1964/3/18 技術開発発表)
新開発のICを一部に用いた計算機「MD-5号」は、1964年3月の完成と同時に、ニューヨークで開かれた世界博に出品。「1」→「プラス」→「1」→「イコール」を押すと、答えの「2」が出るというように、演算のとおりの数式で入れれば答えが出る、当時は全く考えられなかったオペレーティング・システムでした。

(左)MD-5号、(右)電子ソロバンSOBAX/ICC-500の新聞広告

ソニーグループポータル | Sony History 第14章 旅客機に乗ったVTR

発表から50年:1974年(昭和49年)

ラジオ付カセットコーダー CF-1980(1974/02/13発表)
FMワイヤレスマイクを使って約100 m離れたところからでもテープのミキシングができる「ワイヤレスミキシング」など、本格的なスタジオミキシング機能を備えたラジカセです。

スタジオの調整卓を想起させるデザインを採用。

114度広角トリニトロンカラーテレビ18型 KV-1815(1974/06/13発表)
プレヒートなしの新しい瞬時受像方式エコノクイックおよびAFT(自動微調整)を採用した18型のトリニトロンカラーテレビです。

縦型テーブルタイプの、コンパクトなデザイン。

TC-7960 ステレオオープンデッキ(1974/10/3発表)
オートリバース録音・再生機能を備えた3モーター3ヘッドで、10インチリールの使用できる高性能オープンデッキ。往復録音の特性が均一化された「ロート・バイラテラルヘッド」を採用しています。

左右対称のシンメトリカルなメカニズムで、往復ともに同じヘッドとアンプの組み合わせになるため、録音特性がより均一に。

PCM録音機「X-12DTC」(1974/10/24 開発発表)
ソニーのデジタルサウンド録音の歴史の幕開けとなる、記念すべき第1号機。テープ駆動部だけで250kg。様々なホールでオーケストラの録音を実験的に行うなか、専門家の中には音の切れの良さを見い出してくれる人も。発売には至りませんでしたが、 PCM方式、それも固定ヘッドを使って音が出たという事実だけで画期的な出来事でした。

(左)ソニーで初めてのPCM録音機「X-12DTC」、(右)開発途中のテープ走行ユニット

ソニーグループポータル | Sony History 第7章 デジタルをものにしてみせる

発表から40年:1984年(昭和59年)

ワンタッチで映像の左右が逆転するユニークなテレビ KV-14DR3「どんでんがえし」(1984/2/13発表)
電源を入れた状態で、リモコンで左右をスムーズに反転することができる機能を搭載。理髪店や美容院などで鏡に映すと正常に見える、ユニークな発想を盛り込んだ商品です。

理髪店での利用だけでなく、左利きプレイヤーのためのゴルフフォームの分析や、人物アクションの物まね、ダンスの練習にも活躍。

ブラウン管ならではの高画質フラットテレビ第3弾 AMチューナー付「ウォッチマン」FD-25(1984/3/16発表)
手のひらサイズの白黒フラットテレビにAMラジオを内蔵。プロ野球のテレビ中継が途中で終わってもすぐにラジオに切り替えられると好評でした。ボディカラーは、シルバーとブラックの2色展開。

前年発売のFD-20のお客さまアンケートからは、よく見る番組の1位がスポーツ、30~40代が利用者の5割近くであることが明らかに。

ビルトインタイプ電磁調理器 クッキングデッキ UF-110B(1984/7/19発表)
家庭のキッチンやホテル、レストランの調理台、テーブルなどに組み込んで使えるように、本体と操作部を分離したビルトインタイプの電磁調理器。レバーひとつで”トロ火”(200W)から”強火”(1200W)まで連続的にコントロールできました。

1977年(昭和52年)に電磁調理器の第1号機(UF-1200)を発売。写真を拡大すると、右下のスイッチの「弱⇔中⇔強」の目盛りもみえます。

クレジットカードサイズラジオ2機種 (1984/09/27発表)
クレジットカードサイズ・厚さ3mm・重さ33gの小型軽量の薄型ラジオ。カードケースや名刺入れにも入るサイズで、通勤、通学途中でも気軽に楽しめます。

バッテリーは充電式で、ICR-101は1回の充電で連続5時間使用可能。
左:AMポケッタブルラジオ ICR-101、右:FMステレオレシーバー SRF-201

CDコンパクトプレーヤー D-50(1984/10/2発表)
世界初のポータブルCDプレーヤー。当時の事業部長は、13.4センチ四方の正方形で、厚さ約4センチ、CDソフトのジャケット4枚分の木型(木片を加工したもの)を部下に示し、「これで音を出すように」と伝えました。CDの普及が一気に加速しアナログレコードを逆転するきっかけとなった商品です。

(左)価格を5万円を切る49,800円に設定し大ヒット。(右)D-50のサイズの目標となった木型。当時の事業部長のサイン入りです。

ソニーグループポータル | Sony History 第9章 石もて追われる大賀

発表から30年:1994年(平成6年)

電子ブックプレーヤー“PelaPela” DD-22「JTBの海外旅行英会話」を同梱した英語発音機(1994/1/11発表)
海外旅行者向けの”音の出る英語発音機”として使用できるほか、市販されている「広辞苑」などの電子ブックの再生も可能な電子ブックプレーヤー。

黄色い8センチのCD‐ROMは、同梱の専用電子ブック。

デジタルベータカム方式放送業務用カメラ一体型VTR  DVW-700(1994/02/16発表)
当時、世界の放送局で使用されていたアナログベータカムと再生互換を保ちながら、画質劣化のない高画質デジタルコンポーネント記録を実現する、新世代のデジタルVTR。デジタルカムコーダーの実現にむけて、重量やサイズ、記録時間、消費電力などの数々の課題を一つ一つ解決した商品です。

当時のプレスリリースには、「映像のデジタル化が加速され、ニュースや番組映像の一層の高画質化が促進されるものと期待」と書かれています。

液晶ハンディカム CCD-SC9(1994/10/31発表)
手軽に使用できる縦型コンパクトサイズで、デジタル12倍ズーム機能を搭載したハイエイト方式のカメラ一体型8ミリビデオ。3型液晶モニターは、上向き70度、下向き55度まで角度を変えられました。

手振れ補正機能も搭載。

発表から20年:2004年(平成16年)

ネットワークオーディオシステム NAS-A1(2004/ 4/20発表)
ネットワークを介して、音楽ダウンロードや音楽CDの購入、音楽関連情報の閲覧が楽しめる"エニーミュージック"サービス対応のネットワークオーディオシステム。

40GBのハードディスク搭載で、ダウンロードした音楽やデジタルスチルカメラで撮影した静止画などを蓄積し、家庭で豊富なコンテンツを楽しむことが可能。

「音質」と「装着感」を徹底的に追及したステレオヘッドホン QUALIA 010 Q010-MDR1 (2004/4/21発表)
スーパーオーディオCD(SACD)に記録された100kHzの高域も余すことなく再生し、原音の微妙な雰囲気、ニュアンス、空気感までも忠実に再現するステレオヘッドホンです。

数あるQUALIAシリーズのひとつ。本体に軽量フレームメカニズムや、天然皮革使用の圧力分散大型イヤーパッドを採用。装着感にも徹底的にこだわり、着けていることを感じさせない仕上がりをめざしました。

premini(NTTドコモより2004/5/11発表)
シンプルな機能にこだわり、小型化を追求した通信端末。小さな筐体を考慮し、ボタンの押し間違いを防ぐことができるよう階段状に配列された「スロープキー」を搭載。

ブラックとシルバーの2色展開。当時のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製。

20GBハードディスク内蔵ネットワークウォークマン NW-HD1(2004/7/1発表)
約30時間の長時間連続再生が可能なネットワークウォークマン。大事なデータを衝撃から守るGセンサー(重力加速度センサー)機構と耐衝撃ダンパーを搭載しました。

本体素材に頑丈かつ高級感のあるマグネシウム合金を採用した、軽量・コンパクトデザイン。

動画や静止画を高画質で楽しめる PEG-VZ90 クリエ(2004/09/14発表)
デジタルの手帳機能に加え、有機ELディスプレイの搭載により、より高画質な映像動画や静止画を楽しめるパーソナル エンターテインメント オーガナイザー。

動画・音楽・静止画のファイルを簡単に一覧表示・再生できるソフトウェア搭載。クリエの画面上でさまざまなAVコンテンツに自在にアクセスでき、直感的に操作をすることが可能。

発表から10年:2014年(平成26年)

フルサイズミラーレス一眼カメラ α7S(2014/5/16発表)
高感度性能が特長の α7Sシリーズ初号機。明るいシーンから暗いシーンまで、広いダイナミックレンジにより被写体を鮮明に映し出す高い描写性能を実現。業務用映像制作に適した充実の動画機能を、小型ボディに搭載したモデルです。

ビデオグラファーに愛用者が多いシリーズ

レンズスタイルカメラ ILCE-QX1L(2014/09/10発表)
スマートフォンをレンズ交換式デジタル一眼カメラにする、新しいコンセプトを提案。レンズやCMOSイメージセンサー、画像処理エンジンなどのカメラの基本的な構成要素の全てを、レンズ型のボディに搭載したユニークな商品です。

(左)スマートフォン装着時の例、(右)カラーバリエーションもありました。

セルモーションイメージングシステム SI8000シリーズ(2014/9/24発表)
業界初、細胞の「動き」を非染色・非侵襲で定量評価する、動き検出技術を応用した新しいコンセプト。先端医療に貢献する、革新的な研究手法などを提案した商品です。

セルモーションイメージングシステムSI8000シリーズは、ソニー製品と他社製品を組み合わせたシステムインテグレーション製品。

Xperia Z3 Tablet Compact(2014/10/1発表)
デザインと持ち運びやすさの両立を追求した、8インチディスプレイ搭載の薄型防水タブレット(Wi-Fiモデル)。カメラやオーディオ、ゲームなどの楽しみを広げる1台として展開しました。

薄くて軽く、水まわりでも使いやすいタブレットをめざしました。

業務用4K有機ELマスターモニター  30型 BVM-X300(2014/11/19発表)
4Kの高い解像度と、有機ELの自発光方式ならではの忠実な黒の再現性や100万:1以上の高いコントラスト、動画ブレや残像が少ない優れた応答性を備えるモニター。

ソニーのプロフェッショナルモニターは、放送局や映像制作の現場を支え続けています。

今年発表:2024年(令和6年)

5G対応ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1(2024/1/30発表)
報道写真や放送映像制作など、撮影から納品、放送や配信までスピードが求められる現場で活用する5G対応無線通信機器。屋外やWi-Fi通信を使用できない屋内でも、高速・低遅延で安定したモバイルデータ通信を提供し、効率的でシンプルなワークフローを実現します。

(左)ポータブルデータトランスミッター PDT-FP1、(右)『α9 III』からの撮影データ伝送シーン

アリーナの最前列にいるような重低音を体感できる「ULT POWER SOUND™」シリーズ(2024/4/16発表)
迫力のある重低音を体感できるスピーカーやヘッドホンを検討している音楽ファンに、新たな選択肢を提案。重低音を増強するULTボタン(アルトボタン)を搭載し、パワフルな低域再生を実現します。

(左)ワイヤレスポータブルスピーカー『ULT FIELD 7』、(右)ワイヤレスポータブルスピーカー『ULT FIELD 1』

蔵出し写真館

1964年10月当時 ソニービル建設工事現場
井深さんや盛田さんがソニービルの構想として考えていたのは、 “銀座を訪れる人たちの憩いの場となり、気軽に楽しんでもらえるビル”、もうひとつは“他にはないユニークなデザインのビル”にする、ということでした。地鎮祭は、ビル完成の約2年前、1964年6月に執り行われました。

1964年10月当時のソニービル建設工事現場。東京数寄屋橋交差点の角でソニービル建設工事を開始、1966年4月29日に完成。

1984年10月2日 CDコンパクトプレーヤー D-50の発表会
ソニービル8階のソニーサロンでメディア向け発表会を開催し、盛田さんも登壇。世界初のポータブルCDプレーヤーのお披露目は、多くの関心を集めました。

このD-50によってCDの新しいマーケットが開拓され、業界全体のCDビジネスも本格的に立ち上がりました。

ソニーグループポータル | Sony History 第15章 IBM社に技術を供与

最後に

懐かしい品、思い出の品はありましたか?
70年を超える旅は、まさにソニーの軌跡。テレビやオーディオ、カメラ、放送業務用機器やソリューション、携帯電話事業などにはたくさんの歴史があり、今につながっています。

ソニーグループは1946年(昭和21年)5月、資本金19万円、従業員数約20名の小さな会社「東京通信工業」としてスタートしました。ソニーの旅は、こ
れからも続きます!

歴史を綴った26本のストーリー「タイムカプセル」と、1945年から1996年までのソニーのあゆみを物語にした「Sony History」もこの機会にぜひご覧ください。

執筆:広報部RT
「アーカイブの物語や写真を眺める時間は、至福そのものです。独自の発想を、パッションと技術で形にしていくエンジニアの気概が、現在も社内の至る所に受け継がれていることに胸がアツくなるGW。こんな商品もソニーが作っていたの?と、家族やご友人との会話のキッカケにもなれば幸いです!」

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