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ドイツ流!?バレンタインデー。こんな過ごし方もあり? バラの花と〈ロザリオ・ソナタ〉♪

2月14日はバレンタインデー💛
それがドイツと日本とでは若干違うんですよね。では、ドイツの人はこの日をどんな風に思っているのでしょうか?メディアの記事を検索してみると、楽しむ人もいれば、迷惑している人もいるとか、、、まぁ、人それぞれということでしょうか、笑。

ちなみに、バレンタインデーにプレゼントを贈る人の割合は55%なんだそうです。なんっと、ほぼ半数の人がプレゼントを用意しているとは!日本と比べて(といっても私が住んでいた頃の話)、ドイツでこの日がそれほど盛り上がっているイメージはなかったので、これは意外です。ところで、プレゼントとして一番多いのは、日本のようにチョコではなく、お花(特にバラ)。そして、最も違う点は、基本的には男性から女性に贈るということです。

といっても、このバレンタインデー、ドイツの伝統というわけではないようですね。14世紀後半からイギリスやフランスで「恋人たちの日」として、この日が知られていたのとは異なり、ドイツでは第二次世界大戦後に、アメリカから入ってきた、わりと新しい文化なのです。同じヨーロッパでも違いがありますね。

さて、本題はここからです(笑)。
バラの花で思い出しました。ザルツブルクで活躍したバロック時代の作曲家ハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバーのヴァイオリンと通奏低音のための作品《ロザリオ・ソナタ》のことを。バレンタインデーも聖人バレンタインというカトリック教会の過去の歴史にさかのぼるという説がありますが、この楽曲も元々はカトリック教会のマリア様への祈りがテーマです。ロザリオはラテン語で「バラ園」のことを意味し、バラの茂みは教会の伝統でマリアを象徴します。

特徴として、表題が付いていながらも純粋な器楽作品であること、調弦がスコルダトゥーラ(調弦方法が楽器本来のものと異なる)であること、自由な即興風のスタイルの中にその当時流行っていた組曲のダンス楽章が散りばめられていること、そしてさらにオスティナートを伴うバリエーションを含むといった点で、ビーバーのこの楽曲はドイツ語圏におけるヴァイオリンの楽曲史上において比類なき名作とされています。最後はヴァイオリンのソロによるパッサカリアで楽曲を締めくくり、J.S.バッハのシャコンヌ以前のこのスタイルの傑作として歴史上で評価されています。

(ビーバーのパッサカリア。ドイツのバッハ音楽祭「テューリンゲン・バッハ週間」2020年にも出演されたElicia Silversteinの演奏)

ちなみにこのビーバーの《ロザリオ・ソナタ》、今年のバッハ音楽祭2023年でもLiveで聴くことができます!バッハの町ワイマールWeimarで。

公演の詳細はこちらから ⇒ 


バラの花を思い浮かべながら、この《ロザリオ・ソナタ》を聴いて、優雅な気分に浸る、そんなバレンタインデーの日もいいかもしれませんね!みなさんにとって素敵な一日となりますように♪

*出典
FAZ記事:https://www.faz.net/-iuw-b42zo; https://www.faz.net/-gun-9jpz9
ヘッダー写真:anncaによるPixabayからの画像


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