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Y2KムーブメントのルーツともいわれるPARAMOREの魅力に迫る!

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

1月23日(月)のオンエアでは、「新時代に響くアンセム! PARAMOREのすべて」をテーマにお届け。ゲストに、ライターの天井潤之介さんが登場。

■テネシー州出身のポップ・ロック・トリオ「PARAMORE」
およそ5年ぶりとなるニューアルバムのリリースも控え、今、世界で最も注目されるバンドの一つ「PARAMORE(パラモア)」。番組では、Y2KムーブメントのルーツともいわれるPARAMOREの魅力に迫った。

2004年に結成されたテネシー州出身のポップ・ロック・トリオ「PARAMORE」。フロントマンのヘイリーが13歳の時にテネシー州に引っ越して、学校で出会ったメンバーと意気投合して、元々はファンクカバーバンドとして結成。

2003年にヘイリーはソロアーティストとしてアトランティックレコードと契約を結んでいたが、ポップシンガーにさせられそうだったので、それに抵抗。2004年に4人でバンド「PARAMORE」を結成。2005年にはデビューアルバムをリリースしている。

その後、2007年に2枚目のアルバム『Riot! 』をリリース。これがヒットしてグラミー賞の最優秀新人賞にノミネートされる。
【PARAMORE『Misery Business』をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123220630

あっこゴリラ:これって、ちょうどアヴリル・ラヴィーンの少し後って感じですよね?
天井:そうですね。レコード会社は、最初ヘイリーをアヴリル・ラヴィーンみたいな女性ミュージシャンとして売り出したかったらしいです。だから、そういう影響もあったのかもしれませんね。
あっこゴリラ:なるほど。サウンド的には、アヴリルのフォロワーっぽい感じもありつつ。
天井:アヴリルはソロですけど、パンクバンドで女性が中心に立って歌うっていうのは、その当時はすごく衝撃だったみたいで。特にアメリカでは、それで音楽を好きになった人も多かったらしいです。
あっこゴリラ:それで今、Y2Kムーブメントで活躍している若い世代のミュージシャンたちのルーツがPARAMOREってことが多いんですね。
ちなみに、天井さんはどのタイミングでPARAMOREを知ったんですか?
天井:デビューした頃から知ってはいたんですけど、ハマったのは実は最近で。2018年にリリースされた5枚目のアルバムなんですけど、そこで今までのパンクのイメージからちょっと変わって。
あっこゴリラ:へえ~。
天井:アフリカンミュージックとかワールドミュージックとか、ニューウェーブの影響を取り入れて、ちょっと今までとは違う感じの曲をやるようになって、そこからすごく気になりハマっていった感じです。

■幅広いジャンルのアーティストに影響を与える
グラミー賞の最優秀新人賞にノミネートされた後、PARAMOREはどのようになっていったのか。

天井:バンド内はメンバーチェンジとか脱退とかがあって、結構ゴタゴタしていて大変だったんですけど、キャリア自体は順調で、2013年にリリースした4枚目のアルバム『Paramore』がビルボードのアルバムチャートで初の1位になり、商業的な評価も得ます。
あっこゴリラ:うんうん。
天井:そして、そのアルバムからシングルカットされた『Ain’t It Fun』で、グラミー賞の「最優秀ロックソング賞」を受賞します。
それによりPARAMOREは、名実ともにポップ・パンク界のみならずロック界の代表するアーティストになっていったって感じですね。
あっこゴリラ:なるほど~。ヘイリーは、その後ソロになるんですよね?
天井:はい。その後3人体制になり、2017年には5枚目のアルバム『After Laughter』をリリースしたんですが、そのツアーが結構大変だったこと、彼女自身が離婚したりなどで精神的に疲労することがあって、バンドとしては休息に入ります。
その後ヘイリーはソロ活動を始め、2020年、2021年とソロアルバムを2枚リリースしています。
あっこゴリラ:そして、昨年9月にPARAMOREとして新曲をリリースしたんですね。
天井:はい。またちょっと昔のパンクの感じを取り戻して、昔のファンは盛り上がりましたね。
【PARAMORE『Ain’t It Fun』をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123220630

そんなPARAMOREは、Y2Kムーブメントのルーツ的なアーティストとも言われているが、どのようなアーティストに影響を与えているのか。

天井:めちゃくちゃ幅広く、例えばオリヴィア・ロドリゴなど、Y2Kムーブメントの中でもパンクリバイバルを象徴するアーティストもいれば、ビリー・アイリッシュやホールジーなど世界的なポップアーティストもいたり。
あっこゴリラ:うんうん。
天井:それ以外にも、フォークソング系のシンガーソングライターのフィービー・ブリジャーズだったり、ピンクパンサレスやグライムスのようなエレクトロニクス系のアーティスト、他にもリル・ウージー・ヴァート、スティーブ・レイシーなど、とにかくジャンル問わず幅広いです。
あっこゴリラ:めちゃくちゃジャンルがまたがっていてすごい! みんなのルーツにPARAMORE がいるって考えたらおもしろいですね。
天井:音楽的な影響を受けた人もいれば、ファッションやアーティストとしての姿勢などに共感、リスペクトなども含めて幅広く支持されている感じですね。

■ヘイリーが変えた、ポップ・パンクのイメージ
PAREMOREの最大の魅力といえば、やはりボーカルのヘイリー・ウィリアムス。ここでは、まず「ヘイリーが変えた、ポップ・パンクのイメージ」について伺った。
【Hayley Williams『Simmer』をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123230352

あっこゴリラ:なぜ彼女がこんなにも支持されているのか、天井さんいかがでしょうか?
天井:ポップ・パンクシーンに彼女が与えている影響につながるところもあるんですけど、特にPARAMOREがデビューした2000年代というのは、ポップ・パンクって圧倒的に白人の男性、男の子が中心のコミュニティだったんですよね。
あっこゴリラ:確かに2000年代はそういう傾向が強かった感じしますよね。
天井:ヘイリー以前も以降も「女性のポップ・パンク・アイコン」と呼べるような存在はほとんどいないので、むしろ、ヘイリーが声をあげたことによって、ミソジニーがはびこるボーイズクラブ的なポップ・パンクのシーンが変わったと言えると思います。
あっこゴリラ:なるほど~。そんなヘイリーは、2020年、21年と続けてソロアルバムをリリースしましたが、ソロはまた全然違うサウンドですね。
天井:そうですね。やっぱりPARAMORE とはちょっと差別化したいっていうのはあったと思います。
あっこゴリラ:そのソロを経て、今年ついにPARAMOREとしておよそ5年ぶりとなるニューアルバムをリリースするんですね。天井さんは、ニューアルバムの解説も書かれているとのことですが、このアルバムでどうでしたか?
天井:サウンド的には、ギターを中心に組み立てていこうという大きい柱がありつつ、いろんな楽器を使っていたりして、音の幅が広がっている作品になっています。
あっこゴリラ:ただ昔に戻ったわけではなく、そういう部分が進化して戻ってきたって感じなんですね。

ここで、ニューアルバムから最初に解禁されたナンバーで、アルバムのタイトルにもなっている『This Is Why』をオンエア。ヘイリー曰く、アルバムのために書いた一番最後の曲だそう。
【PARAMORE『This Is Why』をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123230352

現在、アルバムからは3曲解禁されているが、改めてこのニューアルバムはどんな作品になっているのか訊いてみた。

天井:サウンドは、先ほども言ったようにギターに戻りつつもいろんなテイストを加えて進化も感じられる作品になっています。
テーマ的には、この5年間に起きたこと、例えばパンデミックやジョージ・フロイドの事件など、社会問題や人種問題などをテーマにしていて、わりと政治的なことを歌っている作品でもあるのかなと思います。
【PARAMORE『C’est Comme Ça』をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123230352

PARAMOREのニューアルバム『This Is Why』は、2/10(金)にリリースする。ぜひチェックしてみてほしい。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20230123220000

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番組名:J-WAVE 81.3FM『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 22時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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