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あること、について

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日々を過ごす中で感じた「あること」について、 私の想いをつらつらと綴っています。
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私はきっと、結婚式ができない

私はきっと、結婚式ができない

人生ではじめての、結婚式に参列してきた。

親戚付き合いが全くなくて友達もかなり少ない私にとって、人生で結婚式に行く機会は指を2,3本折るぐらいだと思う。
そのうちの1回。大切な1回。最初の1回。

それをいちばんの友達の結婚式として迎えられたのだから、こんなに幸せなことはないだろうな。彼女と出会った頃の中学生の私に教えてあげたい。彼女にも、教えてあげたい。

こんなにも可愛い笑顔で、出会って十数

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追う恋愛が好きな理由

追う恋愛が好きな理由

最近恋愛系のこと、考えすぎじゃない?と思うのだけど、今の気持ちを忘れないようにどこかへ残しておきたくて。

「追われる恋愛」と「追う恋愛」、どっちが好き?

この話、このnoteで書いた人ともう何年もし続けてきた。

私のいろんな恋愛を知っていてくれるこの人が言うには、「◯◯ちゃんは絶対、追われる恋愛をしたほうがいいよ」「与える愛情以上に、◯◯ちゃんに愛情をくれて大切に思ってくれる人と付き合って欲

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言葉を思い出しては時々、恋しくなるけれど

言葉を思い出しては時々、恋しくなるけれど

引き篭っちゃいそうな気分が続いていたのに、本当に私の周りにいる人たちが優しくて温かすぎるから、なんだかんだ1人で過ごす時間は少なく済んだ。

人に頼るのが得意じゃない、というかいつもできないから、悩んでいる時こそ人と会うのも連絡を取るのも自ら絶ってしまう。そうやって自分の首を自分で締めて、八方塞がりになって、底がないような苦しさに溺れるみたいな感覚になるのがいつもの私だった。

だけど今回はそんな

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この髪色が落ちるまでに

この髪色が落ちるまでに

髪色が落ちてきて、プリンと呼ばれるように頭のてっぺんがカラメルのようになって、あぁ、美容院に行ってからしばらく経つんだなと気づく。

美容院の予約ページを開いて、メニューから「カット、カラー、トリートメント」のいつものセットを選ぼうとするとき、私はこの3年間ぐらいかな。必ず同じことを考えていた。

この先の2ヶ月弱ぐらい
面接に行く予定ができることはないかな、って。

正社員、と呼ばれる働き方を最

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正しい、を選択していれば幸せになれると思っていた

正しい、を選択していれば幸せになれると思っていた

正しさ、とか、真面目さ、とか、誠実さ、とか。

そういうものを選ぶことのできる私でいれば幸せになれるものだと、昔からどこかで思い続けていた。そうだと信じていたかった。

歳を重ねるごとに環境が変化して、その度に出会うたくさんの人がいて、私の信じていた"正しい"を選択している人は思っていたよりも少ないことを知った。

これまで仲の良かった価値観の合うはずだった友達の中にも、環境によってなのか元々そう

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左手薬指のきらきら、どんな人と交換したいかなって

左手薬指のきらきら、どんな人と交換したいかなって

ちょこちょこnote内でも"結婚"というワードを出してしまっているように、最近結婚についてよく考える。こんな私はあんまり好きじゃない。

やっぱりいちばんのきっかけは、いちばん仲の良い友達が結婚したことで、これまた別のいちばん仲の良い友達が結婚をしたくて悩んでいるから、で。
私にとって、2人がいちばんの友達。
そんな2人が人生の転機を迎えている。

そっか。人生の中で結婚というものは、割と多くの人

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なんでもない日常が、当たり前に続いていくことが"幸せ"だと

なんでもない日常が、当たり前に続いていくことが"幸せ"だと

この間、いつもの友達が私の家へ泊まりにきた。

彼女と出会ってから、一体何十回お泊まり会をしたことか。学生の頃は本当に頻繁に、私の家へ泊まりに来てくれていたなぁ。

社会人になってからはなかなか予定を合わせられないでいたけれど、昨年結婚をして地元を離れた彼女がまた最近は私の家に泊まりに来てくれる機会がある。普通は会う時間が取れなくなるものなのにね。

その機会というのは、彼女がこちら(私たちの地元

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私たちには、戻ることのできない時間が多すぎるから

私たちには、戻ることのできない時間が多すぎるから

子供の頃、よく遊んだ公園。

今でもその付近を通りがかることはとても多くて、その度に遠くから眺めてしまう。

色が塗り替えられた滑り台、当時よりも背丈が伸びた木々、色褪せたブランコ、修繕された公衆トイレ。

変わらない場所の中で、変わっていくものたちがある。

ある日は男の子たち複数人がバレーボールをしていた。
こんなにも寒い季節に、結構な薄着で、袖を捲って。

コートを着てマフラーをして手袋をし

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好きの温度感を間違えることがこわい

好きの温度感を間違えることがこわい

「結婚報告とかもう見たくなくて、sns開けなくなった」

眠れなくて起きていた深夜1:30頃。
ラインの通知が鳴って、その相手は大切な友達だった。

彼女とは数日前にも同じことで話し合ったばかりだったけど、やっぱりそう簡単には割り切れないよね。

20代後半。

snsでは毎月のように、同級生たちの結婚報告や妊娠報告、結婚式や新婚旅行の写真を見かけるようになった。

つい数日前も、100本のバラと

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言葉に意味を持たせすぎてしまったのかな

言葉に意味を持たせすぎてしまったのかな

昔から、文字が好きで、言葉が好きで、人それぞれの思考で紡がれる文章が好きだった。

だから私は人と話すことが好きで、人の書いた文章を読むことも好き。そして私自身から出る言葉たちにも責任を持って、大切にしてきた。

言葉は人柄を表す。
言葉に人柄が現れる。

本当に、その通りだと思う。

良くも悪くも、どんな些細な一言や相槌の仕方ひとつにもその人が表れると思っていて。

すこし会話をしただけでその人

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名前入りのホールケーキを、ずっと一緒に食べたかった

名前入りのホールケーキを、ずっと一緒に食べたかった

父が再婚してから生まれた弟妹たちの誕生日には、名前入りのオーダーケーキが毎年冷蔵庫の中に入っていた。

大きな白い箱に入った、2人の子供たちがそれぞれに好きそうな色味とデザインのケーキ。カラフルで、派手で、大きくて。それは今でも続いているらしい。

私はもうその光景を見ずに済む。
幸せを、見ずに済む。
見ずに済むように家を出たのが18歳の私だった。

父が再婚してから、はじめての私の誕生日。

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わるい顔を見せることの意味

わるい顔を見せることの意味

「その、わるい顔を見せられる人を好きになりなよ」

8年ぐらいの付き合いになる人と食事に行った時、あることを話していたら言われた言葉。

その時は意味が分からなくて、「どういうこと?」って笑いながら返したっけ。「じゃあ、どうして俺にはできるの?」って聞かれたから、何も考えることなく「別に嫌われてもいいから」ってまた軽く笑いながら言ったら、「おい」って突っ込まれた。

「別に嫌われてもいいから」

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たとえ穴が埋まらなくても

たとえ穴が埋まらなくても

漫画をほとんど読まない私が読み続けていた作品の映画化。そのうち観に行こう〜と思っていたけど、予告を見ていたらこの台詞にハッとした。

人の記憶って、曖昧だね。ちゃんと読んだのに、どうして覚えていなかったんだろう。当時の私はこの台詞にどきっとしなかったのかな。まるで自分に言われているみたいだった。誰かにそう言ってもらいたかったかのような言葉だった。

整くんがぽつぽつと誰かに向けてそこに置く言葉たち

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友達とは家族になれないけど

友達とは家族になれないけど

中学生の頃、
友達2人とルームシェアをすることが私の夢だった。

その夢は高校生になっても持ち続けていたし、割と本気で叶えたかった。ちょうどテラスハウスが放送されていた頃で、映画も一緒に観に行った。きっとその影響も大きかったと思う。ほんのすこしの期間でもいいから、帰るのが楽しみになる家で暮らしてみたかった。その生活には2人が必要不可欠だと思うほどに、私にとって大切な友達。それは今も変わらない。

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