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【図解】小売モデルとは?儲けるポイントは?

どうも、ソラッチです。

特に、売る方法が簡単かつ色々な方法が増えています。
例えば、ECショップはBASEなど使えば無料で開設できたり、Instagramショッピングやメルカリで販売する事もできます。

しかし、誰でも簡単に参入できるため、競合も多く、時代・環境の変化で売れる商品、販売形態も変わります。
昨年は、コロナによってマスク、消毒剤、体温計が異常に売れました。

顧客のニーズによって販売形態も変わってきています。
例えば、個人店、商店街や百貨店が主役の時代から低価格、品ぞろえのスーパー(SM)や総合スーパー(GMS)が主役の時代へ、そして利便性を追求したコンビニや、品質が高いユニクロなど専門店が求められる時代へと変わりました。
そんなコンビニや専門店も、AmazonやZOZOなどネットショップに主役を奪われています。

そんな小売業界で、お客さんに選んでもらえる理由や、儲けるためのポイントを図解してみました。

小売業の戦略図解

小売モデル

小売業でお客さんに選ばれるためには?(図の上段)

大前提として、小売業は他社も同じ商品を仕入れて販売できるため、商品では差を出す事はできません。
そのために、顧客に選んでもらうためには、主に下記の二つが重要になります。
①安さを提供する
②利便性を提供する
③感情的価値を提供する

①安さを提供する
安さの提供は、大量仕入れによる低価格販売が分かりやすい例です。
店舗数、規模に伴い大量仕入れが可能になり、交渉力が増す事で、仕入れコスト、販管費の削減により低価格で販売が可能になります。
そして、他社よりも安価に販売しても利益がでます。
個人店などからスーパーに変わった理由は、その時代では規模の大きさが、小売業を成功に導く要因だったからですね。

さて、安さを提供するために、大量仕入れが難しい個人店などではどうすればいいか。
例えば
・一部商品を集客ネタとして安く提供し(販促費と捉える)、他の商品と一緒に買ってもらう
・スタンプカード、クーポンで安くしつつ、来店頻度など総額で稼ぐ
・ポイント制度で、割引率を大きくしつつ、その店への再来店を促す
など、個人店の自由度を活かして、安く見せる提供方法は工夫次第で色々ありますね。

②利便性を提供する
利便性の追求は、欲しいものが直ぐに手に入るコンビニが分かりやすい例です。
安くはなくても、欲しい物が手に入る利便性の高さから、顧客に選ばれています。
他には、魅力な商品だけが取り揃えることや、どんな商品でも見つかる品揃え、心地のよい店員のサービスなど。

③感情的価値を提供する
最近は商品が溢れ、単純に安さ、利便性だけではないものを求める顧客が増えました。
コト消費やトキ消費、イミ消費、エモ消費といわれるものです。(詳細はネットに転がっているので省きますが、消費行動がどんどん変わり、追いかけるのが大変ですね)

これらの消費に共通するのは、何かしらの欲求を満たすために商品を購入しているということ。
人から認められたい、凄いと思われたい(承認欲求)、仲間に属したい、空間を共有したい(所属の欲求)、社会に貢献したい(自己実現欲求)など、そういった感情を得る手段として商品を購入しています。

好きなインフルエンサーの方が薦める商品を購入するなどその一つですね。

主にこれら三つの顧客価値のどれか、もしくは全てを追及することで、顧客から選ばれるようになります。

小売業で儲けるためには?(図の中段)

儲けるためのポイントは三つです。
①顧客の囲い込み
②マージンミックス
③ロスの防止

①顧客の囲い込み
小売業で一番重要なのは顧客の囲い込みです。
上でも書きましたが、小売業は他社も同じ商品を仕入れて販売できるため、商品では差を出す事はできません。
言い換えれば、お客さんは基本的に安いか、便利に手に入れば、どの店で買ってもいいわけです。

そんな小売業で儲けるためには、お客さんが商品を欲しいと思ったら常に自分の店を選んでもらい買ってもらえる事です。
この本質は時代・環境が変わっても変わりません、

さて、顧客の囲い込みの方法は色々あります。
例えば
・こだわりや高品質の商品を取り扱う。セレクトショップや百貨店がとっている戦略ですね。
・エブリデーロープライス。 ウォルマートがとった戦略(ドミナント戦略)ですね。
・ポイント制度。家電量販店がはじめた戦略。
・どんな物でも見つかる商品点数の多さ。ロングテール戦略といわれる戦略でアマゾンがとっている戦略ですね。
など、各企業はそれぞれ色々な施策を行っています。

ちなみに、いま一番囲い込みに成功している企業をあげるとすると、それはAmazonです。
すごくマニアックな商品でも、手に入る利便性、顧客満足度の追求し続けた結果、究極の囲い込みが出来上がっています。
広告を打たなくても、商品をアマゾンで買い続ける顧客により、利益を大幅に伸ばし続けています。

②マージンミックス
マージンミックスとは儲ける商品と儲けない商品を組み合わせて利益を出す方法です。
儲けない商品の役割が重要で、主に集客に活用します。

大阪で有名な玉手は、1円セールで集客を行い、他の商品を買ってもらうことで利益を出しています。

マージンミックスを活用して急激に拡大したのはコストコです。
販売している商品で利益を出さず、それを集客ネタにして、会員制で儲けています。こちらはコストコの記事をご覧ください。

③ロスの防止
小売業では二つの代表的なロスの防止があります。
1.廃棄ロスの防止
2.チャンスロス(機会損失)の防止

廃棄ロスは、仕入れ過ぎによって、商品廃棄による損失のこと。商品仕入れに関係したコストがそのまま損失になります。
チャンスロス(機会損失)は、主に廃棄ロスを恐れて品切れを起こし、売れる機会を逃してしまった利益のことです。
顧客ニーズをつかんでおらず、仕入れ販売すらしていないチャンスロスもあります。

中小企業では、チャンスロスよりも廃棄ロスの防止を優先した方がいいといわれます。
理由としては、経営資源の少ない中小では損失の方が経営に直接影響するからです。

ただ、廃棄ロスばかり意識するのは問題です。
廃棄ロスは数値で見えますが、チャンスロスは数値で見えないからです。
人は見える物ばかり意識しがちで、販売チャンスを逃している事に気づかず、いつのまにか売上が落ちるのです。

これらロス防止には、在庫管理やPOSでの販売管理、店舗運用をうまく回す必要があります。

この儲けのポイントの三つを追求し続けることで、他社より利益を上げる事が可能になります。

小売業で儲け続けるためには?(図の下段)

儲ける続けるためには、顧客を囲い込み既存客が増加し続けるられるかがポイントです。
そのためにはどうすればいいか?
他者に簡単に真似されない強みを強化しつつ、時代に合わせて変化し続けることです。

ただし、顧客ニーズは変化しやすく、求められる強みも変わるので、変化が不可欠です。
大きな店舗、店舗数が強みであったダイエーが、利便性が求められた時代にはその強みが逆に弱みになってしまう場合もあるわけです。

今、Amazonが台頭していますが、永劫に勝ち続けるとは限りません。
現にディズニーやナイキ、ワークマンなど、Amazonに出店しないと宣言し、自前ECやShopifyに移行し始めている企業も増えています。

これから小売りを始める人にとっては、安さや利便性だけではなく、特に感情的価値の提供が大事になるでしょう。

感情を伝えられるメッセージ・ストーリーの構築、魅力的な商品を選ぶ目利き、SNSの強化など。

それがこれからしばらくは小売業で儲ける続けるポイントになっていくのではないでしょうか。

ここまでお読み頂いてありがとうございます!

ちなみに、利益モデルを参考にさせて頂いているのは、スライウォッキーの利益モデルとピクト図解で紹介されていた利益モデルです。
そこから、戦略図解として分かりやすく図解しなおした利益モデルを8つほど作成中です。

次は消耗品モデルを説明したいと思います。

参考

小売り業界のバブル後30年、ダイエーからセブンまで盛者必衰のドラマ
ピクト図解
スライウォツキーの利益モデル「ザ・プロフィット」

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