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15日に思うこと

今夜はとっても大きなお月さまが出ていて綺麗ですね。
十五夜はもう過ぎてしまいまして、今日は未だ10日。
そして満月ですね。


唐突ですが、
15という数字は、古来より日本(東洋)では「完全」や「完璧」を意味する数字なのをご存じですか?

月の満ち欠けが関係していて、
15日が一つの周期で、満月を十五夜と呼びますよね。
15は月が満ちる最も完成された姿であることから、
「完全」を表すものとして考えられていました。

だからなのか、神事も1日と15日に行われることが多い。

この話をすると龍安寺を思い出すのですが、

龍安寺は石庭が有名で、世界遺産にも登録されています。

ご存じの方も多いと思うのですが、
ここにも15にまつわる数字があって、石庭に配置されている石の数は正に15石。

しかし、この庭に訪れて配置された石を数えてみると、どの角度から見ても14石しか見えない造りになっています。

なぜそうしたのかは諸説あるようですが、
15が「完全」ならば14は「不完全」を意味し、不完全な庭、なわけです。

このメッセージは、
「足りないものを見つめ、今ある自分を心から感謝し、そして精進する。」
そういう禅の教えを表していると言われています。

また、日本には「満つれば欠ける」という、
「物事は完成した時から崩壊がはじまる」という思想もあって、
建物をあえて完成させないまま造る風習もあります。
(日光東照宮の陽明門も1本だけ柱の模様が逆さになっています。)

この龍安寺石庭の解釈には諸説ありますが、

日本人特有の美意識である
「不完全なるもの」や「余白の美しさ」「わび・さび」があり、
人をひきつける魅力があるのだと思います。

随分昔に何も知らず訪れたことがありますが、それでも美しさや静かな佇まいに感動したことを覚えています。

私もそんな日本人の美意識が宿ったジュエリーをつくりたい、と思います。

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