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モノづくり日記

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改めて思うこと

改めて思うこと

すっかり肌寒くなりましたね。

二十四節気でいうと、ちょうど今日10月8日は「寒露」で朝晩の冷え込みがしっかり感じられる頃。急に暦においついた感じがありますが、確かに秋が深まってきていますね。

先日、ある方を偲んで、憧れの先生とランチをご一緒しました。

その方は9月にご病気で亡くなられたのですが、私は一度だけお会いして、次回、先生と3人でお茶をする約束をしていました。

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先生のご紹

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「かわいい」の技術

「かわいい」の技術

「なんてことないけど、かわいい」そんなジュエリーが好きです。
そういうものを作りたいと思っているし、
あわよくば「かわいい」の前に「すごく」の副詞も付くと、なお良い。

「なんてことないけど、スゴクかわいい…」

カタカナになったし、…も加わった。(…は、かわいい、を反すう。笑)

以前、ラジオから「かわいいの技術」というフレーズが耳に入ってきた。
話しているのは、佐藤オオキさん。
「かわい

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#94 つくりたいと思う気持ち その2

#94 つくりたいと思う気持ち その2

ずっと書きたいと思っていたジュエリーについて。

先日、このネックレスのご注文をいただいた。

とっても高価だし、「一般的に好まれるデザインではないな」とか
「私にしか解らない世界なのさ」とか、なかば斜に構えていた所もあって、お客様からこのジュエリーが気になっていると伺った時は、
「え⁉」と驚き、心の中で「あなたも?(好きなの?)」と、
表では平静を装い、内心とても嬉しかった。笑

見知らぬ森で不

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春にジュエリー

春にジュエリー

今日、桜の開花宣言がでたそうですね。

家の前の桜も1つ2つ咲いている花をみつけることができました。まだ肌寒さを感じますが、もう春なのですね。

先日、花びらパールのポストタイプのピアスがあがってきました。直接、耳たぶに着けるタイプです。

既にある花びらパールのピアスは、チャームタイプや下にさがるデザインで、花びらがひらひらと舞うようなイメージで考えたものでした。

ただ、長く続くマスク生活のせ

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 いとしのPOMPON

 いとしのPOMPON

去年の7月くらいから、実はソワソワしていたフランソワ・ポンポン。

やっと行くことができました。

11月に群馬の館林美術館に行く予定が、諸事情で何度もスキップ、やっと先日、千葉の佐倉市美術館でポンポン作品にご対面できました。

作品数は少ないように感じましたが、まだまだ知らなかったポンポンの魅力を発見でき、勇気も貰ったようです。

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パリのオルセー美術館で牡鹿に一目惚れしてから、熱烈な

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魔法の言葉。

魔法の言葉。

年末にオーダーをいただいていたリング達が続々とあがってきました。
既に納品させていただいたリングも幾つかあって、にぎやかな納品のスタートでありました♪

しかし、もう何度も作っているリング達なのに、実はいろいろ修正がでたり作り直したりで、つくるのがとても難しい商品だったのだ、と改めて気づかされる。

まず、サイズ出しが難しい点があります。
通常のリングは指を入れる部分が〇真円で測りやすいのですが、

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仕事はじめ

仕事はじめ

今年の仕事始めは、新しいデザインのための材料探しから。

想像の中にある使いたい色石やチェーンを思い浮かべながら、ウキウキした気持ちで感染対策にも細心の注意を払いながら、いくつかの石屋さんやチェーン屋さんを巡ってみた。

非常事態宣言前でも、石屋さんもチェーン屋さんもかなり閑散としていて、少し寂しい気分。

それ以上に残念に感じたのは、材料が少ないこと。

ざっと見渡してみて、前に訪れたときよりも

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パールは手が掛かる。

パールは手が掛かる。

パールのことばかりになってしまうのですが、

やっと先週、ご依頼をうけていたパール達を加工に出すことができた。

パールを眺めていると、そのご注文いただいたお客様のお顔が浮かんできて嬉しくなる♪

工房への依頼は、リングのサイズ・素材・納期・使うパールを渡して終了するのだが、結構、パールは手が掛かる。

というのは、パールはそれぞれ個性が強く、リングへの取付位置やパールの芯の位置で印象が変わってし

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うれしいオーダー。

うれしいオーダー。

先週、サイトにあたらしいパールリングをあげたところ、直ぐに2件のオーダーをいただいた。ほぼ同時に(同じ日に!)ご連絡をいただいて、お好みのパールをご指定くださった♪

選んでいただいたのは同じデザインなのですが、パールは全く違うもので、それもまた「その人らしさ」がうかがえて、とても楽しい気持ちになりました。

二人ともジュエリーに精通している、とっても素敵な女性で、どれだけジュエリーをもっているか

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今はパールとダイヤモンドな気分。

今はパールとダイヤモンドな気分。

最近はパールやダイヤモンドを素材にしたジュエリーばかり作っている。

もともとveretta 8va <ヴェレッタ オッターヴァ>というカラーストーンに力を入れているブランドを16年やっていたから、私が作ってきたジュエリーの大半はカラーストーンで、ありとあらゆる種類のカラーストーンのジュエリーをたくさん作らせて頂いた。

ブランドデビュー当初の2004年頃は、カラーストーンのブランドは殆どなくて、

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作り直し日記 完了。

作り直し日記 完了。

8月から作り直していたパールのリングがやっと上がってきました。製作はもっと前から始まっていて、長い道のりだったなぁ・・・。涙

ピッカピカで隅々まで美しいリングは、本当にみていて気分が良いっ♪素晴らしいっ♪ 自己満足でも作り直して本当に良かったと思っています。

作り直し前の失敗作(下の写真)は、自身への教訓として、私が使う予定です。

今回はパールを取り付けない状態で納品してもらい、いろいろ

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すっぴん美人、お化粧美人、整形美人

すっぴん美人、お化粧美人、整形美人

先回からの続きで、天然宝石に与える人工的な処理についてのお話です。

「エンハンスメント」と「トリートメント」という2つの専門用語があります。

はじめて知る人は驚かれると思うのですが、世に出まわっているルビー、サファイアのほとんどが、加熱処理を施されています。

デパートやブランドさんにある一般的なルビー、サファイアのほとんどが加熱され、あの美しい色を引き出しています。また、エメラルドにしてもオ

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ルビーでも、エメラルドでも、いろいろある。

ルビーでも、エメラルドでも、いろいろある。

最近、依頼をうけているお仕事で、ルビー、エメラルド、サファイアなどの宝石を使ったジュエリーを考えています。いわゆる、五大宝石とか四大宝石と呼ばれる、世界で代表される宝石で、希少性がたかく紀元前から愛されている高価で魅力的な宝石たちです。

それで、甲府の信頼のおける人に使いたい品質や価格帯を相談したところ、
驚いたことに、考えられないような安い価格のルビー、エメラルド、サファイアがあり、そちらの方

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シルバー素材のジュエリー選びで思うこと。

シルバー素材のジュエリー選びで思うこと。

若い頃は、シルバージュエリーが大好きでした。
自分が今、ゴールドやダイヤモンドがついたキラキラしたジュエリーを作ったり身に着けたりしているのは、結構、不思議で想像できなかったことです。

そして、今回、シルバー素材のリングをつくっています。
シルバーを使うことで、ボリューム感や質感は維持しつつ、少し手の出しやすい価格帯のジュエリーを用意しようと考えています。

シルバーでつくる利点はたくさんあるの

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