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「添付文書」って見たことありますか?

前回は医薬品の「安全性」がどのように考えられているかについて説明しました。有害作用はあることが前提であり、国はそのリスクが期待される効果に対して許容可能かどうかによって承認するかしないかを決定します。ですので、医薬品の安全性に関して一律の基準があるわけではなく、リスクの程度は製品によって様々です。国が承認した医薬品だからと言って、その医薬品が有するリスクがあなた自身の価値観に照らして受け入れ可能な程度かどうかはわかりません。ですので、薬局で処方された薬を使用する前に一度その薬にどんなリスクがあるのかご自身で調べていただいて、納得した上で使用いただきたいなと思います。

では具体的にはどう調べたらよいのでしょうか。

私からはまず「添付文書」を確認することをお勧めします。最もコンパクトに多くの情報が記載されており、様式も決まっているので調べやすいと思います。

なにがしかの検索エンジンで「(調べたい薬の名前)+添付文書」でもヒットすると思いますが、医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイト内のデータベースから検索すると、合わせて他の関連資料も見ることができるのでお勧めです。私自身が調査するときはいつもPMDAのサイトを利用しています。以下にPMDAのサイトでの調べ方をお示しします。

Step 1: PMDAのウェブサイトにアクセスする

以下のURLからPMDAのウェブサイトにアクセスします。


Step 2: 添付文書等情報検索ページにアクセスする

Step 1で開いたページのPMDAのバナー直下にある「添付文書等検索」の枠の中から「医療用医薬品」をクリックします。

PMDAウェブサイトのトップ画面

Step 3: 知りたい医薬品の名前を検索ボックスに入力する

Step 2で開いたページの画面左側にある「医薬品の添付文書等を調べる」の枠内に「一般名・販売名(医薬品の名称)」とあり、その直下に検索ボックスがあります。ここに自分が知りたい医薬品名を入力します。販売名でも一般名(有効成分の化学物質名)でも検索可能です。例えば抗インフルエンザウイルス剤の「タミフル」について調べたいと思ったら、販売名の「タミフル」でも一般名の「オセルタミビル」のどちらでも検索ができます。

添付文書等情報検索ページ(医療用医薬品)の検索ボックス

Step 4: 添付文書を閲覧する

Step 3で検索ボックスに入力しenterキーを押すか、画面の上のほうにある青い「検索」ボタンをクリックすると、新たにウィンドウが開きます。「一般名」、「販売名」、「製造販売業者等」、「添付文書」等のタイトルがついた表が出てきますので、「添付文書」の欄の「PDF/HTML/XML」の中から、PDF又はHTMLをクリックします。いずれかの形式で閲覧することができます。

検索結果の表示画面

次回はこの添付文書に記載されている内容について説明します。

注:今回お示しているウェブサイト画面のスクリーンショットは2024年1月17日現在のものです。今後変更になる可能性がございますので、その点はご了承ください。

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