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人生の終わりに、これまでを振り返っているような最後3分にすべてがある-Bruckner Symphony No.4 "Romantic"

今日はブルックナーの交響曲第4番のことを。

アマチュアオケでクラリネットを吹いたことがあった程度の素人が、好き勝手に好きな曲を語ります♪

専門的なことは書けないのと、あくまで私の感想と思い出なので、あらかじめご了承ください(..)

夜明け、幕開け感から始まる

ホルンのドソロで始まります。
夜明けや幕開け、これから何かいいことが始まる感じがするんですよね。

ブルックナーは夜明けをイメージして描いたようです。

この始まりを聴くと、ぶわーっと初めて聴いた頃の感覚が戻ってきます。

それは自分と重なる

ブルックナーを初めて聴いたのは、大学オケに入ってから。

入学後最初の定期演奏会のメインがこのロマンティックでした。

まだ引っ越して大学もオケも入って数ヶ月、これから何があるんだろう?という期待と少しの不安とに包まれていた当時の私に、ロマンティックの始まりはぴたっとはまりました。

ブルックナー、かっこいい。

高校までは交響曲といえばチャイコフスキーの5番くらいしか聴いたことがなかったかも。

なんだか、牧歌的なのにかっこいい。
金管楽器が和音で伸ばす部分が多く出てくるので、そこは神々しい。

後からブルックナーは教会音楽を作っていた人と知って合点がいきました。

演奏している先輩たちはめちゃくちゃ大変そうに感じました。

ところどころ、みんなで演奏しているユニゾン部分でも、何人かで小さな音が続く部分でも、気を抜いちゃいけない、ずっと張りつめる必要がある。

特にさっきも書いたかっこいい和音部分は、もうこれでもかというくらい息吹き込んで、かつきれいな音程が求められる。

圧倒的な体力・気力が必要な感じ。

だから袖で聴いてるのは楽しかった~

人生の終わりに振り返っているよう…最後3分にすべてが詰まってる

私は特に1楽章と4楽章が好きなんですが、その中でも4楽章の終わりの3分※が本当に好きで。

※ロマンティックは、楽譜の版(バージョン)が複数あります。私が普段聴いているのは2稿・1878/80版です(多分^^;)。

最後の約3分は、出だしも担当したホルンの、穏やかで切ない旋律と和音。そして全体で全力で演奏しきる。

そのホルンの部分、まもなく人生を閉じる人がこれまでを振り返ってる感じだなと私は感じています。

二度と戻らない日々のいとおしさ、少しの後悔、でも今は穏やかに去ろう。

そんな風に感じています。

それを受けて、

「そうだよ、人生いろいろあった。そう、きっときっとこれで良かったんだー!!!」

と全員で肯定して終わる。

(さらっと調べたところだと、4楽章のブルックナーの意図としては自然への回帰のようです。)

私自身がやりたいことが反映されてる…

人とは勝手なもので、自分の信念や考えを音楽に反映させているのかもしれない。

ブルックナーの4楽章の最後の3分から感じたことは、インタビュー記事で感じてもらえたらいいなと思うこと、さらに自分がそう感じたいことなんだ。

成功、幸せ、失敗、後悔…いろんなことがあるけれど、それでいいんだー!!!って。


聴く時に注意!

良かったらロマンティック、聴いてみてくださいね。

1つだけ、注意しておくことがあります。
それは音量。

小さいなぁ、聴こえないなぁと思って大きくするといきなり爆音の和音が来ることがあります(私も何度もびっくり…)。

うまいこと、調整しながらお聴きください。

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