見出し画像

あの時の感覚を思い出す-ドボ8を聴いて

ドヴォルザークの交響曲で有名なのは、9番「新世界から」。 
♪遠き~やまに~のメロディーや
♪ジャーラン ジャーラン…などが出てくる。

それに比べると知名度は落ちるけれど、8番も好き(前はイギリスという副題がつくことも)。 

特別な曲だった理由

8番(ドボ8…作曲家の名前としては"ドヴォルザーク"と書きたいけど略す時はドボ8(笑))は、大学3年の時にオケでクラリネットの2ndパートを吹いた思い出の曲。

オーケストラによって様々なんだけど、私がいた大学オケはクラリネットの人数制限をしてなかった。特に同級生が6人!

それもあって、オケにいる間に交響曲を吹けたのは3回だけ。
うち2回はアシスタントと言ってちょっとお手伝い的に一部分を吹く係だった。

このドボ8だけがアシスタントとしてではなく、フルで交響曲1曲担当できた曲で。

練習の最初の頃は、なんだか地味だな、ちょっと牧歌的というか田舎くさい感じだなとそんなに好きだと思っていなかった。

でも繰り返し聴いて練習するうちに、なんとも言えない心地よさを感じるように。

技巧的に指が難しいところはほとんどなくて、メロディとオーケストレーションで魅力が醸し出される曲。

ちなみに、8番とCDでカップリングされることが多い7番は、ビシッとキリッとしていてめちゃくちゃカッコいい。

今でも覚えている舞台上の感覚

この曲を吹いたのは、自分が3年生の時。
まわりは4年生が多い。
この、1つ上の学年は気の合う先輩が多く、音楽の作り方やスタンスに刺激を受けてたし、たくさん教えてもらってもいた。

その4年生にとっては最後の定期演奏会。私にとっても、たくさんの思い出がある人たちと最後の本番。

最後の4楽章のメロディは、故郷を懐かしむような、それでいてこれからへ向かっていくようなものが続く。

もう20年近く(!)経ってるのに、本番の「あぁこれで1つの区切りなんだ」と思った感覚は断片的にまだ覚えている。

私が音楽を続けていた理由は

大学を卒業して、社会人オケに少しいたことがある。

でも、高校・大学の頃のようなワクワクや一体感、楽しさがどうしても味わえなかった。

もちろん社会人オケの人だって、みんな悪い人ではない。
でも感覚が違うな、解釈がちがうなと思うことが多かった。
かと言って、そこを話すほどの関係はできてないし、学生時代のように自分が練習できてない・吹けてない自分が何を言っちゃうの!?と思ってもいた。

一緒に演奏するメンバーとの信頼関係の深さが、私にとっては重要なんだなと悟った。

子どもたちがもう少し大きくなったら誰かと演奏してみたいとも思うけれど、またこれは違うとがっかりしそうな気もする。

人との関わりが好きで、じっくり部活として関われたから、小学校から大学まで続けてきたんだなと気づく(音楽ももちろんすごく好きではあるけど)。


そんなこと言って、そのうち気が変わってどこか所属するのかもしれないけど(笑)。

しばらくはもっぱら聴く時間を楽しもうかな。

この記事が参加している募集

部活の思い出

思い出の曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?