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(考察メモ)赤月が定めた運命[原神]

あくまでも考察途中のメモなので、自分の中でまとまりきっていないものが多数あります。思考の過程をメモしているということをご了承の上でお読みください。

赤月のシルエットのメモ

かつて存在した広大な国で起きた出来事。

迂腐なる祭司は、玉座に座する愚昧な君王に信じ込ませた——高天の赤月の骸が即ち万象の支配者であると。

王を操る祭祀、操られる君王。
赤月はすでに骸(むくろ)と化している=死亡している。

人の王は赤月を名乗り、双界の光と炎によって無常なる運命を裁くべきである。

ここから分かることとしては、恐らく赤月は運命に縛られない者の象徴だったということ。
また、赤月は双界の炎を操るであろうということ。

ただしこれは、祭祀によって信じ込まされていたストーリーです。後で記載しますが、赤月が運命を裁く立場ではなく、実は赤月こそが運命を決めていた可能性があります。

超越者が無数の高塔を建ててくれることを切望し、逝きし赤月に救われることを祈っていた。

日本語だと分かりにくいですが、英語のニュアンスを含めて考えると、超越者と赤月が存在し、どちらも運命に縛られない存在のようです。

高塔は天に歯向かう存在の象徴として出てくることが多いので、超越者が高塔を建てる=天に歯向かってくれるというニュアンスかもしれない。

また、それと同時にすでに「死んだ」赤月が彼らを救ってくれることを祈っていたようです。

ペリンヘリのメモ

ペリンヘリが壁炉を通り抜けた時、大人たちに「もう死んだか?」「見たか?」と尋ねられています。
何を聞かれているか分からなかったペリンヘリは、その後幻覚を見ました?

黒い夜空にかかる真っ赤な月が突然振り向いたのだ——実際には、それは恐怖に満ちた、巨大な瞳だった。

故国の空にかかっていた死んだ赤月と、
赤月を見た「もう死んだ」子供は何か関係性があるようです。

超越者や赤月による救いを求めていた故国の人々の期待は、とある形で裏切られます。

星象学者たちが、映し出された偽りの空に、世のすべての運命の根源を覗き見る前までは…

テイワット世界が反転している話や、テイワットの夜空が偽りのものであるという話は過去の考察記事で散々書いたので、詳しくは触れません。

英語のニュアンスでは、
占星術師たちが、反転した偽りの夜空に、世界のすべての運命が映し出されていると気がついたことが記載されています。

占星術師モナはこんなことを過去に言っていました。

「「命ノ星座」って聞いたことありますか?「命ノ星座」は「神の目」の所有者の運命が星空に映った物、というのが占星術師の見解です。その者の過去、現在、未来、全てがその中にあるんですよ。」

つまりテイワットの夜空は、本来の星海の夜空を反転させて、さらに人々の運命を定めて映し出しています。

漆黒の日が照り渡った時、すでに赤月の名は深紅の色とともに尽き果て、穢れた残痕にあるのは、凶月の名のみだった。

呪われし穢れた者も、運命にまだ染まらぬ無垢なる者も、月骸の信者と自称する者は誰もいなくなった。

赤月と黒日という二種類の王朝が存在しており、赤月は黒日に滅ぼされ、最終的に黒日もなんらかの原因で滅んでいます。

呪われし穢れた者は恐らく赤月のことで、
運命にまだ染まらぬ無垢なる者は恐らく超越者のことだと思われます。

一族を滅ぼす災厄を逃れた数人は、黒い日の光が届かぬ影に身を潜めると、赤い月が復讐を遂げ、怨念を払ってくれることを切望した

赤月のシルエットのストーリー冒頭で、

「カーンルイアの諸貴族の主よ。赤い月の影は深淵の空へと沈み、そなたの血筋も終に盲となった」

と記載されていることから、
カーンルイア側の血筋に赤月に関係する存在がいたことが示唆されています。

また、黒日によってその血筋になんらかの「呪い」が付与されたようです。それがカーンルイア人にかせられた「荒野の呪い」や「不死の呪い」と同じかは不明ですが、一族を滅ぼす呪いだったようです。

コロタール:「不死の呪い」は、あの憎き神々がカーンルイア人に授けた「贈り物」だ…
コロタール:我々は故郷を失い、家族を失い、すべてを失った…災厄がもたらした苦痛は、最初から耐え難いものだったにもかかわらず、「不死の呪い」はさらにすべての「逃げ道」を奪った。

カーンルイア人に呪いをかけたのは天の神々であり、もし赤月王朝を滅ぼしたのが「不死の呪い」であれば、黒日は天の神を意味することになります。

しかし、黒日もまたのちに滅んでいるため、システムとして存続している現在の天理側が黒日であるとは考えにくいです。

そうなると赤月王朝に呪いをかけた黒日王朝は、私たちが考える「カーンルイア」側だったと考えられます。

ヒルチャール

また、ヒルチャールの説明文によれば、ヒルチャールはカーンルイアの災厄が起きた500年前よりもさらに前から存在していました。
一部は500年前にヒルチャールになったようですが、もっと前から存在していたヒルチャールは一体なんなのでしょうか。

現時点で確定ではありませんが、赤月王朝時代のヒルチャールの可能性があげられます。

原神における無垢とは

ファトゥス関連の情報を精査していると、
「無垢の夜明け」という言葉が出てきます。
また、「運命にまだ染まらぬ無垢なる者」という表現もありました。

これは恐らく運命に縛られないものを「無垢」と呼んでおり、ファトゥスは偽りの夜空に命の星座が刻まれ、人々の運命が決められてしまっているこの世界を変え、運命に縛られない新世界を目指している(=無垢の夜明け)と思われます。

全て裏返して考える

カーンルイアの諸貴族の主よ。赤い月の影は深淵の空へと沈み、そなたの血筋も終に盲となった。

これは逆にいうと、かつては赤月こそが地上を照らしていたということだと思われます。

その後赤月は寒天の釘によって砕かれて死に、深淵へと落ちました。

逝きし赤月に救われることを祈っていた。

異端児と罵られた星象学者たちが、映り出された偽りの空に、世のすべての運命の根源を覗き見る前までは…

深淵の王国は、亡くなった赤月に救いを求めていました。運命を定めた「偽りの夜空」の原理に気がついてしまうまでは…。

その後赤月王朝が滅び、黒日王朝も滅びます。

「凶月の骸がすでにそなたの運命を定めたのなら、過ぎ去りし血の復讐に一体何の意味がある?」

「もし彼女が編み出した運命が我々を斯様に嘲笑うなら、我々もその運命を高らかに嘲笑おうではないか」

「灰燼と化した日の最後の残影が旧世界を焼き尽くし、赤い月が無垢なる朝の到来を見届けるまで」

恐らく本当の意味で運命を定めていたのは赤月の方でした。

原神の月の三姉妹は、
ギリシャやローマ、北欧神話に出てくる運命の糸を紡ぐ三女神をモチーフにしており、テイワットの運命を定めています。
(この話は2021年の考察動画からずっとしています。)

そうした赤月の定めた「運命」を嘲笑い、運命に縛られた旧世界を焼き尽くして、運命に縛られない無垢な新世界を作り出す…それがファトゥスの狙いではないでしょうか。

棺にて長き眠りにつき、厚い堅氷の中に閉ざされようとも
(Now you rest in this coffin encased in layer upon layer of ice.)

吾輩は約束しよう、ロザリン。
(But, Rosalyne, I promise you.)

貴公の棺が旧世界の全てとなる
(Your final resting place will be the entirety of the "Old World")

運命に縛られたのはロザリンまで。

なぜ黒日王朝がつくられたか

祭祀に操られ、運命から逃れるはずが運命を生み出す原因だった赤月に操られていた赤月王朝。

それに対し、黒日王朝は恐らく神を持たず、機械に頼って統治を行っていました。

赤月王朝時代には王が「祭祀」に騙されていました。逆に、祭祀がいるということは、神がいたということです。それは月であり、月の信徒の国が赤月王朝でした。

漆黒の日が照り渡った時、すでに赤月の名は深紅の色とともに尽き果て、穢れた残痕にあるのは、凶月の名のみだった。

呪われし穢れた者も、運命にまだ染まらぬ無垢なる者も、月骸の信者と自称する者は誰もいなくなった

神に頼らなくなったのは、その時代の反省でしょうか。

しかし結局は黒日王朝も錬金術師レインドットが起こした大罪による厄災で滅びました。

ガイアの父親やガイアは黒日王朝に仕えていた宮宰の一族なのでしょう。

運命を変えるためには

月(の三姉妹)自体は運命を変えるどころか、運命を定めるものです。

凶月の骸がすでにそなたの運命を定めたのなら、過ぎ去りし血の復讐に一体何の意味がある?」
「もし彼女が編み出した運命が我々を斯様に嘲笑うなら、我々もその運命を高らかに嘲笑おうではないか」

しかし、赤月を象徴とするアルレッキーノの「浄煉の炎」自体には、人の記憶を消す=運命を変える効果が匂わされています。

放浪者もそうでしたが、世界樹に接続して歴史を変えると、世界から記憶が失われる現象が起きていました。運命を変えるならさらに大きな現象が起きるでしょう。

世界樹は記憶が集まる場所です。その記憶の改竄に役立ちそうなものが「浄煉の炎」「双界の炎」です。

幼いペリンヘリが持つ人生最初の記憶は、大人たちの要求に従って真っ暗なトンネルをくぐり抜けたことだった。
(中略)
大人たちがドアを開けて、灰まみれのペリンヘリを抱きしめて慰めた。「お前はもう壁炉の中の『双界の炎』を通り抜けた。今ここで、お前は生まれ変わるんだ。

旧世界とは運命に縛られた世界のことで、
新世界とは運命から縛られない世界のこと。

双界の炎は、記憶を改竄する作用や生まれ変わらせる作用があるので、その炎で世界樹を燃やせば…

旧世界は生まれ変わり、無垢なる夜明け(新世界)がやってくるのではないかと思います。
(その2つを繋ぐ呪具が赤月のシルエット)

古代の王朝では双界を繋ぐ儀式用の祭具とされていた

(余談かもしれませんが、アルレッキーノの能力(呪い)の1つに残影のようなものを出現させる力がありますが、同様の記憶を実体化する能力のようなものは世界樹にも見られます。)

また、世界がループする順番は、春夏秋冬で表されており、恐らく今のテイワットは冬にあたります。

これは2022年の考察記事に記載した内容ですが、(考察の都合上断定形で書いています)

「原神世界の記憶のリセットとは、単に生きている人々を記憶をリセットすることだけではなく、世界樹(宇宙樹)に宿るすべての記憶のリセットを意味します。

原神世界は氷の時代に、世界街の記憶がすべて消されてしまい、また炎の時代からはじめているようです。」

つまり、ファトゥスの厳冬計画は世界を終わらせる直前の段階に移ったと言う意味じゃないかと思います。

今後の課題

運命を定める月(赤月)と、
運命から逃れる浄煉の炎(双界の炎)が混同された原因が分からないため、今後考えたいです。

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