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念願の球団職員として働く。新卒2年目社員の現在地【TAKAism Vol.3 八巻采那】

ペナントレースを戦うチームの傍らで様々なファンサービスを生み出しているのは、ホークスで働く社員ひとりひとりです。

そんな私たち、ホークスを形作る中の人たちの考えていることや想いを発信していくため、

ホークス(鷹)社員に脈々と受け継がれる想い
→TAKAism

と題して、社員のインタビューをお届けします。

第3回は2020年に新卒入社をして、年間指定席事務局を担当するチケット運営部の八巻采那。なぜ新卒で球団職員になったのか?入社の経緯やコロナ禍真っただ中を駆け抜けてきたこれまでの社会人生活を振り返りながら、将来のビジョンについて聞きました。

【プロフィール】八巻采那(やまき・あやな)
チケット運営部チケット予約課。千葉県出身。津田塾大学 学芸学部 国際関係学科を卒業後、2020年4月に新卒入社。幼い頃からの念願かなって球団職員となり、入社を機に福岡へ転居して社会人生活をはじめる。

私、4万人が入ったドームを知らないんです…

―チケット予約課では、どんな仕事をしている?

私の部署は年間指定席(シーズンシート)の事務局業務が担当です。お客さんにサービスを提供するまでの特典内容の検討だったり、お申し込みいただいた後の顧客管理と運用をしています。

ー具体的には?

年間指定席を買います!ってなったら席が確保できるだけではなくて、それに付随する特典が今15種類ぐらいあるんです。「オーナー様専用のラウンジサービス」とか、「選択特典でファンクラブに入れますよ」とか、「チケットホルダーもらえますよ」とか、「BOSS E・ZO FUKUOKAで遊べますよ」といったサービスです。そういう特典を考えたり、実際に特典となるモノを作ったりする仕事を、関連部署と連携して一緒に進めています。

―チケットだけでなく、オーナーに対するサービスを全部担当するイメージ

「シーズンシートオーナーのためだったら、何でもやります!」という部署ですね。だからチケットに限らず、限定のグッズを作ったり、いろんなジャンルの仕事を経験できているなと感じています。

年間指定席に関連するパンフレット。販促物を作ることも仕事の一つ。

―昨年までの動員制限下で、チケットの仕事は普段と変わっていた?

私は入社2年目でコロナ禍しか知らない世代なので、4万人のお客さんが来る状態を経験したことがないんです…。制限下では扱えるチケットの数は減るのですが、その中でもホークスはどんな状況でも新しいことにどんどん挑戦していくマインドがあるので、私の部署でも色々改善するためにシステムを変えてみたり、少しでも売り上げ貢献するために何ができるのか?みたいなことを頑張って考えていました。

―コロナしか知らない世代…入社時に思い描いた会社と違う状態で働く気持ちは?

良くも悪くもイレギュラーの状態しか知らないので、元の状態からどれだけ大変になったっていうのもよくわからなくて(笑)
今の状態が自分にとっては当たり前になっていた分、元々いた先輩方より、フラットな気持ちで考えられたかもしれません。

―社会人としての仕事自体初めてだったことが幸いした

はい。ただ、入社した直後に3か月くらい在宅勤務が続いて、正直この短い社会人生活の中でもこの時が一番つらかったです。一緒に働く人の名前と顔も一致していない中で、4月に一人で福岡に来てから外出できず、家で仕事をする日々が続いたので「社会人として今後やっていけるのかな…」みたいな不安は漠然とありました。徐々に出社したり社員の皆さんとコミュニケーションがとれるようになってから、上司や先輩方みんなのサポートのおかげもあって、夏以降はスムーズに社会人生活をスタートさせることができました。

―そんな状況ではじめに任される仕事ってどんなもの?

本当に初歩の頃は、お客さんからの問い合わせを受けることですね。
コロナの状況なので、お客さんにも戸惑いがたくさんあって、問い合わせを受けてはそれを1つ1つ部内に落とし込んで対応していく仕事でした。
最初は見よう見まねで「今こういうことが起こってるんだ…!」という状況を学びながら、先輩たちと一緒に対応しつつ自分の中に知識をインプットしていきました。合間にはいつシーズンが始まってもいいように、窓口でのチケット引換業務の仕組みなども初歩からじっくり教わって、チケット担当者としての基礎を固めていきました。

入社1年目の2020年。
延期の末、6月に無観客での開幕を迎えたがスタンド席にお客さんの姿はなかった

―7月に有観客での試合が解禁されてからの仕事は変わった?

今まで自分の中の知識として点と点だったものが、現場に出ると一気に線で結びつく感じでした。その経験の積み重ねで、在宅勤務の期間中に覚えたことを実際の仕事に活かせるようになっていった気がします。

―徐々にお客様が入るようになってきてからのドームはどんな印象?

正直、私にとっては2万人、4万人と入ることがイレギュラーになってしまっているので、今後お客さんが増えることが逆に心配で怖いな…という心境です。
まだ私は入社してから満員になったPayPayドームを見たことがなくて。それが楽しみである反面、これからはそれが通常と認識していかなきゃいけないなと思っています。無観客、5,000人からスタートして、昨年は「2万人でもこんなに多いの?」と感じたので、4万人のお客さんで埋まったら何かとんでもないようになるのかなと想像しています。

―コロナ禍で入社した八巻さんならではの感想ですね

先輩たちにとっては4万人が当たり前だったので、そんなに大変だったみたいな話も聞かず「逆に無観客の方が大変だよ?」みたいなことを言われます。先輩たちが「2万人だとやっぱり寂しいね」と言っている横で、私は「2万人でもたくさん入ってる!」と思う感覚なので、4万人入ったらどれだけ盛り上がるだろう?と想像するととても楽しみです。同じ部署なのに、お互いがお互いの状況をイレギュラーと思っているのはちょっとおかしいですね(笑)

―これまでのことをよく知らないからこそ、貢献できたこともあるのでは?

通常の状態を知らない分、まっさらな目で不要な作業にも気付いて改善できたかもしれません。私の部署は丁寧な仕事が求められる反面、全てにかかる作業量が多くなってしまうと感じることがありました。先輩たちにとっては当たり前なことかもしれないけど、私は何も知らない分、「あれ、これどうなってるの?」と気づいて改善を提案していくこともできたのかなと感じます。

幼い頃から憧れだった球団職員として働く

―コロナ禍での仕事もイレギュラーですが、新卒で球団職員になるのもイレギュラーなケースでは?

私は自分の身近なところに球団職員をしている人がいたので、小さい頃から野球を見に行く機会も多かったし、幼いながらに「職員の人は何してるんだろう?」という視点で見ていました。1日で4万人の人を熱狂させられるってすごいじゃないですか?そういう仕事に小さいころから漠然と携わりたいなと思っていたので、なれたときは念願が叶ったという感じでした。

―そう思ったのはいつ頃から?

年齢は9歳くらいですかね。はじめは「なれたらいいな…」ぐらいの感じからスタートしています。

―その夢を実現するためにやってきたことは?

狭き門ということはわかっていたので、球団職員として採用される素質を持つために何ができるかという視点で自分の将来に向けてのプランを考えていましたね。
私が野球を好きになった頃は、海外から選手が来てどんどんグローバルになっていく発展中みたいな時だったので「語学を頑張っていれば、もしかしたら入れるんじゃないか?」っていうはじめは安易な気持ちで、そこから私は語学を頑張るんだと決めました。

―念願の球団職員として、今どんな気持ちで働いている?

毎日が楽しいです。最近思うことは、すごく充実している一方で、すごく疲れる(笑)ホークスってスピード感がすごいじゃないですか。常にスピード感と対応力が求められている現場にいるので、アドレナリンが入ってるときは、めちゃくちゃ楽しくってバーッて仕事をするんですけど、家に帰ったときの疲労感は今までの人生ではなかったくらい感じています(笑)

―業務のスピード感とは、具体的に言うと?

例えばコロナの感染拡大状況に応じた対応は国や県の発表内容次第で変わりますよね。社会情勢を考えて動かなければいけない中で、社内でも事前にいろんなシュミレーションを進めているんです。でも、その日に仕事を終えた後に寝て起きて出社したら、昨日と全然違う状況になっていることもありましたね(笑)

―それは精神的にも辛いのでは?

1日たって全然違う会社の方針になってます、みたいことを楽しめればいいと思えるマインドを持っていないと結構しんどいのかな。昨日と全然違うじゃん…みたいなことを後ろ向きに考えていたら、どんどん先に行ってしまう会社なので。そういう意味での切り替え力、状況の変化についていく力は大事かなと思っています。

―そういう激動の環境に2年間身を置いてみて、自分はどう変わりました?

元々考えるより行動するタイプなので、そのままですね(笑)
変わったというより、自分の得意分野がさらに抜き出てきた感じ。これは長所でもあり短所でもあるんですが、自分の性にあっていて楽しくやれているなと感じています。

年間指定席に関わるサービス以外に、来場者へのプレゼントグッズの制作も担当。
チケットに限らず幅広い仕事内容を経験している。

世界一を成し遂げるその時に、一端を担いたい

―入社2年目の今、やりがいを感じている仕事は?

新しいやり方を考えて、業務効率を改善することです。今まで当たり前だった固定観念を壊していきたいなと思っていて、2年目になって自分のやりたいことを上司に提案して、承認を得て、初めて自分主体で人を巻き込んでいく仕事ができるようになってきました。自分がこうしたい、大きく変えてみたいという考えをぶつけて、やっていいよと言われたときに、何か会社の役に立てているかなって思えて、今はそこに一番やりがいを持っています。

―この会社でこれからやってみたいことは?

年間指定席事務局の仕事では、営業さんが契約してきたものを形にする、管理するといった縁の下の力持ちのような業務をしてきました。今後は自分の考えたものを形にして、一般のお客さんに直に届けられるサービスを作ってみたい。自分が考えたものにお金を払ってくれるという経験をしたことがないので、自分の仕事の成果が数字で目に見える仕事をしてみたいなと思っています。
単純な性格なので極端な話、私が死んだとしても何か残るようなものを作れたらいいなと思っています(笑)

―将来的に成し遂げたいことは?

実現するかは全然わかりませんが、海外の球団とホークスの交換留学制度のような、何か海外との架け橋になることができたらいいなと思っています。今後自分なりの経験を積みながら、最終的には勉強してきた語学も活かしたいですね。

―ホークスのスローガンは「めざせ世界一!」です

日本だけでとどまっているのではなく、もっと大きなビジョンを見ている会社に入りたいとずっと思っていました。そういうビジョンがあるのは自分の中でもモチベーションになりますし、目指すところはこれからも同じなので、後はひたすら頑張るしかないですね。
どんな形でもいいので、将来の世界一に貢献したい気持ちもあります。その時に一端を担えるように、これから頑張っていけたらいいなと思っています。

―八巻さんから見て、ホークスってどんな会社?

一言でいうと「童心を忘れずに子供のまま大きくなった人が多い会社」
自分がファンだったときの気持ちを忘れずにお客さん目線を持っている人が多い気がしています。
運営側にいるとどうしても仕事目線の考えになりがちなところを、子供の頃の感覚、自分がファン・お客さん側だった時の感覚を覚えている人が多くて、そういう感覚の人が多いからこそ、質の高いサービスを提供し続けられるのかなと思います。

―3月1日からは就職活動も本格化。学生に向けて、最後にメッセージをお願いします。

例年と同じことをやるとか、型にはまることが好きじゃない会社だと思っているので「何かにチャレンジしたい!私はこれをやってみたい!」と自分の意志や想いが強い人はこの会社に向いていると思うし、ぜひ一緒に仕事をしたいなと思うので、福岡でお待ちしています!

(取材・文:広報 中澤佑輔)

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