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インサイドセールスが5名を超えた時にぶつかる壁と乗り越え方

最近では、多くのB2B企業でインサイドセールス組織を持つことが当たり前になりました。

私はというと、2014年にインサイドセールスを立ち上げ、翌年には30人のメンバーをマネジメントしていました。

インサイドセールスの増員は事業を急成長させるドライバーであることを確信できたからこそ大胆な投資をしたのです。

そこで、今回のnoteでは「インサイドセールスが増えてきた頃にぶつかる壁と乗り越え方」について解説いたします。


インサイドセールスとテレアポの違い

出典:パーソル プロセス&テクノロジー

毎週のように営業組織改革のご相談を受けているのですが、インサイドセールスという名のテレアポセンターだったみたいな事がしょっちゅうあります。

インサイドセールスのKGIとして商談件数を追うことは正しいですが、私はそれだけでは足りないと考えています。

インサイドセールスもフィールドセールスも、商品の押し売りすることを目的とした設計をしがちですが、私は「見込み客の購入検討を支援することを意識した設計・運用をすること」が重要だと考えています。

ですので、見込み客にコンタクトを取る時も過去の活動やWEBへのアクセス履歴を確認したり、相手の業界動向を把握した上で連絡をします。

事前準備を行い、コンタクトした後のフォローも行う。
これを徹底すると1日にアプローチできる件数は最大でも50件程度
です。

1日に100件近くの電話をして、がむしゃらにアポイントを取るテレアポとの根本的な違いはここにあります。

インサイドセールスの人数が増えた時にぶつかる壁

インサイドセールスは社内で一日中、PCを見ながら電話とメールを行う高ストレスな職種です。

ストレスの要素は他にもあります。
それはフィールドセールスとの力関係です。

インサイドセールスの評価は、後工程を担うフィールドセールスが行うので、どうしてもフィールドセールスの影響力が強くなりがちです。

例えば「獲得したアポの質が低い」等の厳しいフィードバックは頻繁に受けますが、受注してもフィールドセールスの手柄となりがちでインサイドセールスにスポットライトがあたらないことが多々あります。

だから、最初はインサイドセールスとして意気揚々と入社したのに、半年後には活気がなくなってしまう方が沢山いるのです。
その結果、活動件数が減り商談創出数も減少します

また、インサイドセールスが数人の頃はマーケ施策で獲得した新規リードに対して活動をするので比較的容易に商談創出ができます。
しかし、5名を超えると新規リードだけでは商談創出数が足らず、ハウスリストからの案件再発掘やアウトバウンドコールも行うことになるので業務の難易度がグッと上がるのです。

どうやって乗り越えるのか?

私もインサイドセールスの組織運営をする中で多くの苦悩を経験しました。
その過程を経て、試行錯誤し実践して上手くいったことはこちらです。

インサイドセールス組織運営4つのコツ

<インサイドセールス組織運営4つのコツ>
1.責任者にはフィールドセールスで結果を出した人を抜擢する
2.プレイヤーに必ず正社員を入れて稼働する
3.インサイドセールスのキャリアプランを提示する
4.内勤業務だけに限定しない

順番に解説していきます。

1.責任者にはフィールドセールスで結果を出した人を抜擢する

冒頭に記載した通り、フィールドセールスとの力関係の問題は常に付き纏います。平たく言うと、フィールドセールから下に見られがち。
だから議論をしても、フィールドセールスの要求を飲まざるを得ないことが多発します。

私が強く推奨するのは、フィールドセールスで活躍したハイパフォーマーをインサイドセールスの責任者に抜擢することです。

この大胆な意思決定をすることで、二つの組織の力関係を対等にし、円滑な議論と正しい意思決定が実現できます

2.プレイヤーに必ず正社員を入れて稼働する

私は、インサイドセールスは必ずしも正社員だけで行う必要はないと考えています。
ですが、必ず正社員もプレイヤーとして稼働させます。

オペレーション設計や変更、高品質な見込み客へのコンタクトの徹底は社員を中心に行い、業務委託のパートナーにも横展開していきます。

自分達でやり方が判らないことは外部に丸投げすることはあり得ません。
自分達で型を創り、それを横展開する方法を取ります。

3.インサイドセールスのキャリアプランを提示する

正社員にはキャリアプランの提示は必須です。

インサイドセールス3つのキャリアプラン

<インサイドセールス3つのキャリアプラン>
1.インサイドセールスのマネジメントレイヤーに昇進する
2.イネーブルメントも兼ねたフィールドセールスへの登竜門とする
3.他部署への異動によるスキルアップ

「結果を出したらどんな未来が待っているのか」を見えるようにしておくことで退職リスクを抑え、目の前の業務へのコミットメントが引き出せます。

4.内勤業務だけに限定しない

最後に、私が実践して劇的に成果に繋がった施策を教えちゃいます。
それはインサイドセールスによる展示会営業です。

インサイドセールスもフィールドセールスも、見込み客の購入検討を支援することを意識した活動を行います。

インサイドセールスはその目的の前工程、フィールドセールスはその目的の後工程を行う違いがあるだけです。

だから内勤に限定する必要はありません。

前工程を効率的に行う方法の一つが展示会営業です。

インサイドセールスによる展示会営業

<インサイドセールスによる展示会営業>
1.既に接点を持っている見込み客へコンタクトを行う
2.接点はない重点攻略企業のリード獲得を行う

さらに展示会は、初日と最終日には決裁者が参加している事が多いのです。

展示会は既に接点を持っている企業のまだ会えていない決裁者に会うことも容易にできるチャネルなので、インサイドセールスの活動に組み込むことで劇的に成果に繋がる施策です。

インサイドセールスのメンバーも、日々の業務と違う環境で仕事をすることが刺激となり、日常業務の生産性までもが上がる傾向があります。

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インサイドセールスは、自社に最適なオペレーションを設計し運用することが出来れば、急成長を実現するドライバーにもなります。

さらなる成長を目指している皆様のお役に立てれば嬉しいです!


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