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「沈黙」と青い木の実の7月。

子どもも夏休みに入り、なかなかに大変な時期となりました。家族とのコミュニケーションの機会も、増える。そのような中、「沈黙」について気にかかり、もう少し丁寧な会話に活用できないかと思い、書いた記事です。


沈黙は金、雄弁は銀

今月気にかかった言葉は「沈黙」です。沈黙は金、雄弁は銀と言う格言がありますね。調べてみると、二つの意味があり、一つは言葉を重ねるよりも黙っていた方が思いや気持ちが伝わることがある、ということと、もう一つは余計な発言でことを荒立たせたり、思いもよらない反応、展開を避けるためには黙っていた方が得策、ということです。

前者の意味は知りませんでした。振り返ってみると、自身の考え方としても「思いは言葉にしなけりゃ伝わらない」派であり、それを拡大解釈して忖度というか、慮る心がけを磨いてきませんでした。だからか、50年生きてきてもなかなかその力は伸びてません。改善したいと最近切に思います。

例えば、見た目にも心地よいキャッチボールの例として、ボールをキャッチしたならば、一呼吸おいてボールを確認し、投げ返す方向や力量をきちんと見定めてから投げ返す、そのような光景を目にします。そんなキャッチボールを会話に応用するとすると、如何に早く返答するかよりも、敢えて沈黙の時間を取ってみる、ということになるでしょうか。

そしてその時間が、相手を慮ることに繋がると考えます。なぜなら、その一瞬の、或いはもう少し必要かもしれませんが、その沈黙のうちに、少し視野を広くし、或いは視座を高くして、これから発言するコトバや内容をしっかり吟味することができるからです。

誰のための発言か

家族や仕事仲間、そしてママ友とでも、他者との会話の中で、今から自分が言おうと、口に出そうとしている言葉は、果たして誰の為の、何のための言葉なのか?

結局、自分の為の、自分が満足するためだけで何の発展性もないのでは?そんな吟味をしてみると、余計な言葉を吐くことなく、よりスムーズなコミュニケーションとなることをこれまで何度か経験しました。

それでも次にあげる私の失敗パターンの、特に2が、思考の大変を占めてしまい、しまった!と後悔する場面も多々ありましたけども。

目標とするような方の会話のパターンを観察すると、自分の改善点が見えてくるかもしれませんね。

私の失敗パターン

次のいずれかに該当するような発言なら、ぐっと呑み込み、黙る方がよいというパターンだったので、なぜ黙った方がよかったのかその理由も書いてみました。自分への今後の戒めとして。

①頭に浮かんだことをそのまま口にする。
 →真剣みにかけ、相手をいらだたせる。
②知っているコト・わかっているということを伝えたい。
 →せっかく教えてくれた人の気持ちを考えていない。
③気に障って何か反論したい。
 →反論、というより喧嘩になる。
  気に障るのは自分の問題。
④言う通りにさせたい。
 →相手には相手の世界がある。
  それは大人でも子供でも同じこと。

他にもあるかもしれません。主には「沈黙は金」の格言の二つ目の意味へ対応しているように思えます。しかし、③の場合において沈黙したならば、言葉にせずとも相手に気持ちが伝わるかもしれません。

皆さんはこうしたパターン、或いは気にかけていることなどあるでしょうか?

青い木の実

散歩に出かけていて、ちょうど大きな橋を下っている途中、すぐそばに生えていた木の緑に目をやると、緑色のこの実が目に入りました。熟す前のどんぐりを見たのはおそらく初めてで、子供が小さい頃は、秋にはよく一緒にどんぐり拾いをしたことを思い出しました。茶色く熟して地面に落ちた、ツヤツヤで丸々とした実を見つけた時はとても嬉しかった。

当たり前ですが、どんぐりは秋に急に地面に出現するわけではなく、木の枝になった実が少しずつ大きくなり、変化をして、やがて地面に落ちます。その一連のプロセスがあることを、どんぐり拾いをしている時には気に留めないですよね。

どんぐりは一日にしてならず。そしてそのどんぐりもツヤツヤで丸々としたものもあれば、虫に食われているのもあるし、細っこいのもある。

そしてこの青い実を見て、秋のドングリ拾いの光景までを思い起こした瞬間に、意識して沈黙することや沈黙の忖度は、会話のプロセスを大事にすることであり、丁寧に会話を取り扱うことでより良い関係性を築くことができるのではないかという考えと繋がりました。ツヤツヤのどうぐりになるまでにはそれなりのプロセスがあるだろうから。

夏休みで子供や夫、その他にも久しぶりにお会いする方々とも、ことばをかわす機会が多くなることを考えると、ちょっとした沈黙を積極的に活用してみようと思う。この積み重ねが、どのような実りになるかは、じっくり見守っていきたいなー。どうなるかなー?

最後までお読みいただき、ありがとうございました。










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