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20240327「黒いボタン/白いボタン」

黒いボタンを叩き
何度も繰り返す
入力された記号で
慌てつつ探し
それを見つけたら
やっと安堵する
繋がる光景を
間近に見て
その隣をちらりと見ては
はて比べ
その連なりの過程を
程々に飲み込む
どれもが違うけれど
そうは言ってられない
だから叩きつづけるのか
わからないというのに
連続される順番を
既に待っているというのに

どれとどれを組み合わせ
何と何を引きちぎるのか
出会った邂逅までも
遠退くのならば
さも寂しかろうと
近くの人が話しかける
そんなことないですよ
と反射的に応えて
嘘でもない嘘を言ってるような
そんな気分の時もある
繋がれた連鎖の奥では
別の感情とささやかな日常に
ようやく暖かみが出る頃には
誰かを誘って花でも見に行こう
そんな余裕もないとしても
ここにいてのほほん茶をすすって
一息つくのもいいだろう
最速の知らせを待っている

白いボタンを裏返し
どれもが平然としている様子は
翻される前兆のようなもの
様相は一変されつつも
残っている細々した類
痕跡を辿れば
ようやく水脈の恩恵を身に雪ぐ
勾配の地形ですぐに転ぶけれど
その段差のおかげで
きたないものも遠ざけられる
わたしのどこか
あなたのどこか
連絡される記録の検証
継ぎ接ぎの襤褸であっても
複雑に組み合わされた
わたしたちのその模様
出力された出来栄えをさすって
何かが点滅している

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