見出し画像

映画「フィシスの波文」感想

元町映画館で鑑賞してきた。
古代から現代まで世界各国の「⽂様」をテーマにしたドキュメンタリー映画。

例えば、NHKの「美の壺」や日本文化のドキュメンタリー好きな人などは楽しんで観れると思う。


唐紙とは

唐紙とは和紙に木版手摺によって写し取られる美しい装飾紙をさし、平安時代に文字を書く為の詠草料紙として用いられたことが起源とされ「枕草子」や「源氏物語」にも唐紙についての記述があります。鎌倉、室町時代の頃には建築様式の変化に伴い、衝立や屏風、襖や壁紙などの室内装飾に用いられるようになりました。江戸時代には、神社仏閣のみならず、武家や公家、町人や茶人などに幅広く愛でられた文化へと発展します。
唐紙の陰影美は特筆すべきものがあり、雲母引きや雲母摺などの技法を用いた「古今和歌集」や「三十六歌仙」は、王朝芸術の名宝として悠久の時をこえて、今なお私たちの目の前に煌めく日本の美として存在しています。

唐長公式サイトより

平たく言えば版画による唐紙(襖紙)の制作がメインのドキュメンタリーという感じ。

何百年も使い続けられている伝統柄の版木に色を乗せて手摺りで丁寧に仕上げられる工程や、楮(コウゾ)という植物から和紙を作る工程など、見ていてすごく興味深かった。

古来から脈々と続いている「作り方」には例えば「何g」「何ml」などのマニュアルなどはなく、その時々の和紙の状態、季節、気温、などを肌で感じて受け継がれている。

歴史学者による葵祭の解説も興味深く、山車につかわれているタペストリーの歴史。日本だけではなくケルト、シルクロードに繫がる国々の文化がてんこ盛りであるのもびっくりした。

途中、アイヌの歴史にも触れられていた。

ざっくりした感想で申し訳ないがYouTubeの紹介動画で雰囲気を感じ取っていただければと思う。

なんせ、ドキュメンタリー好きにはとても良い映画になっていた。

途中、心地よくて睡魔が襲い、若干記憶が飛んでいたような気もするが。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?