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9月・10月に嗜んだコンテンツまとめ

9月後半から10月にかけて、怒涛の繁忙期であった。
仕事における大型プロジェクトの進行と納品が複数走っており、特に10月に入ってからは正にてんやわんや。
年内は変わらずバタバタは続きつつ、ちょっとだけポケットタイムが出来たためここで2ヶ月分のまとめをおこなおう。
10月最終日滑り込みでなんとか月間連続執筆も維持しなければなところである。

【小説】同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬

8月から読み始めて9月頭に読了したため正直記憶が薄れ始めているところだが…
実在の戦争を舞台とした物語にあまり触れていなかったため非常に新鮮な気持ちで読むことが出来た。
「授業」として習うだけの世界大戦、その裏側で生きている人々、特に女性たちにフォーカスしている本作品は、知識欲を満たす方向でも楽しめた。
読んでる最中は主人公であるセラフィマをなかなか掴むことが出来ず、感情移入も出来なくて読書自体があまり進まないタイミングがあったが、ラスト100ページほどの展開は圧巻で、そこでようやく彼女を近くに感じることが出来た。
教官であるイリーナを始め各登場人物がかなりステレオタイプなところあるな、と思いつつ、それが分かりやすさ・終盤の各キャラクターの掴みやすさに寄与している。
話題になるのもさもありなん、分かりやすさとシリアスさを両立させた名作である。

【映画】ある男

出張先で滞在しているビジホで、無料で観ることが出来たためその場で観るという今までにないスタイルで視聴。
安藤サクラを始め各役者陣の演技が光る作品であった。
特に窪田正孝が凄い。序盤の穏やかな日常パート、その後(時系列的には過去)の本当の彼の人生パート、そして“父親”、雰囲気や纏う空気すら変わるその演技力に圧倒された。
しかし話としては存外刺さらなかったというか…全体的にあまりにも淡々とし過ぎているというか(そこが逆に作品そのものの質に貢献しているところがあるのは分かるのだが)、それでいてラストシーンも含め大きく飛躍しているように感じられてしまったというか。
日本アカデミー賞の受賞など、世間的に評価が高い作品、特に邦画は私もご多聞に漏れず楽しめることが多いのだが、この作品に関しては世間のレビューほどハマり切れなかったというのが正直なところ。
色々見ていくと結局原作を先に読んでおくべきだったかもしれない。原作を知った上で改めて鑑賞するとまた違う感想を抱けそうで、ただいま原作を読書中。仕事で疲れすぎていてあまり進めることが出来ていないが、文体も気持ちよくて現状楽しめている。

【ドラマ】ONE PIECE(実写)

Netflixにて。
私にとってワンピースは子供のころから第一線で追い続けているとても語りつくせないほどの思い入れのある作品である。
その作品の実写版が作られると聞いて、当初は「がっかりしそうだが果たして自分は観るのだろうか」というところだったが、公開されたトレーラー及び配役を見てかなりの期待感が醸成された。
あそこで「これは観よう!」と思えたのはとても大きい。
なにより「尾田栄一郎完全監修」という言葉の、原作ファンである私への求心力は凄まじい。
そして視聴した本作、期待以上であった。
「仲間」「夢」という部分にフォーカスし各キャラクターをチューンアップ、エピソードのまとめと取捨選択の腕も素晴らしい。
ウソップの鼻やサンジの眉毛など無理に原作再現をしすぎない、のに、ちゃんとそのキャラクターであると確信できる配役とバランスの妙技、
更に「現在の現実での世界情勢及び現段階(106巻)までの展開」という見地から見た、“ONE PIECEという物語”の再構成が素晴らしい。
これはただの実写版ではなく「2023年における“東の海編”のリメイク」と呼んでしまって差し支えないだろう。
それほど素晴らしく、面白かった。
細かいところだが「ノジコとナミの(役者の)人種が違う」ことで「血の繋がりがない姉妹」ということを一目でわからせる調整も見事。
こういった神がかったバランス調整が随所に見られ、大変楽しめた。
1話段階ではアクションのもっさり感と展開の間延び感が目についてしまって少し不安だったが、2話のバギー登場(更にバギーのキャラクター性のこれも見事な調整)から加速度的に面白くなる。
途中までのウソップの扱いとか、個人的に好きなシーンや展開が無いなどの不満点というかマイナス部分も個人的にはあるにはあるが(主にクロ編の部分で)、微々たるものである。
既に決定しているシーズン2にも大いに期待、私の中で最も好きな「実写化」と言えるかもしれない。

【ドラマ】VIVANT

久々にリアルタイムで追いかけた日曜劇場。
観ただけで分かるとんでもない予算の掛け具合と役者陣、オリジナル脚本というとてつもない気合の入れよう。
それだけあってしっかり楽しむことは出来たが、まぁしかしそこまでぶっ刺さったかというとちょっと微妙。
「普通に楽しめた」というところか。ちょっと公式で考察考察煽り過ぎな気がする。
考えながら見るというよりも言葉は悪いが頭空っぽにして素直に観るのが一番楽しめるタイプのドラマな気がする。
最終回にかけて発されるメッセージをどう受け取るかもあくまで個人次第。
「重厚な絵作りにライトな内容」という日本ドラマのひとつの正解を見せつけられたようには思う。


【アニメ】GAMERA -Rebirth-

Netflixにて。
平成ガメラ三部作は私の中での怪獣特撮金字塔であり、配信ばかりに頼っている昨今においてDVDを全て揃えており、数年前の再上映も観に行ったほど(時間が合わず3作目、イリス覚醒のみだが)
幼少期はTSUTAYAで昭和ガメラも何作か借りて観るなど、非常に好きなシリーズである。
そのアニメが配信される、久々にガメラの新作が供給されるということで視聴。
1話は人物のCGに辟易し「大丈夫かこれ…」と思ったものだが、不思議なもんで観ている内に慣れてきたのか後半は全く気にならず。
なによりリソースを怪獣バトルに割いているのが分かるくらいこちらの描写が素晴らしかった。
特にギロン戦はかっこよすぎて、ガメラが遂に「あの飛翔」を披露したシーンは思わず「ここでそう来るか!」と感嘆の声が漏れてしまった。
ガメラの優しさ、子供たちの奮闘、やはり「ガメラと子供」は切り離せないものだという思いを新たにした。
ストーリーラインは私の中ではほぼおまけ程度だったが、どんでん返しあり、友情あり、シリアスありで程よくまとまっていたと思う。
次シーズンも見越した終わりではあったが、あるのだろうか。世間の評判がいかほどだったか気になるところである(あまりバズってはいないような…)

【ドラマ】季節のない街

Disney+にて。
宮藤官九郎脚本・監督のオリジナルドラマ。雰囲気に惹かれ1話と2話を見て、コメディのオーラをまとったとんでもなく重いドラマだなと気付かされた(特に2話)。
それでも“ドタバタ感”は保ったまま進みつつ、6話でそれが一気に反転、街にいる「彼ら」を、それでも微笑ましく見ていた我々に現実を突きつけつつ、それでも最後は「彼ら」の再生を感じさせてくれる、差し引き爽やかなエンターテインメントであった。
とはいえ最後の駆け足感や、正直違和感を覚えていたオカベとカツ子の関係性がなあなあだったり、ラストはなんか無理くり「それっぽく」まとめたなーというちょっと残念な鑑賞後感が残る。まぁクドカンらしいといえばらしいのかもしれないが。
※オカベとカツ子に関しては、オカベがカツ子の想いや気持ちをまったく受け取っていないように見えて、結局オカベの気持ちは一方的で独りよがりの感情でしかなく、破綻するだけじゃないかな、と思いながら見ていた次第。結末を観るに私の穿ち過ぎだったようだが、果たして。。。

【映画】岸辺露伴 ルーヴルへ行く

アマプラ配信にて。
珍しくパートナーが自分から「観たい」と言い出し共に鑑賞。ドラマ版を2人で楽しく見ていた流れ、というところ。
ひとつの作品として面白く見れたが、見終わった後の率直な気持ちで言うと「ルーヴルでのロケで予算も時間も気力も使い切ったのかな」というものであった。
失礼ながら「2時間スペシャルだったらめちゃ面白かったな」というのがこれまた率直な感想。
話自体は原作の面白さを踏襲している部分なので言わずもがなな安心感。
ルーヴル美術館パートはさすがの雰囲気と絵作り。
だがしかしその後の真相説明パートなど、ずいぶんと助長で陳腐な形になっているなーという気持ち。
何よりも(これも失礼ながら)キャストが弱い!はっきり言ってせっかくの映画版だというのに豪華さが足りない。ドラマ版の方が間違いなく豪華キャストだ。そこが一番物足りない。
まぁ、高橋一生と飯豊まりえがパリの風景の中仲良くやっている画だけで十分お釣りは来ると言えよう。

【映画】ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

こちらも珍しくパートナーが「観たい」と言い出したので、U-NEXTのポイントにて鑑賞。
彼女自身はマリオのゲームにはほとんど触れていない幼少期だったようだが、とても楽しく鑑賞できたとのこと。
ゲームでマリオに触れまくっている私は言わずもがな、
映像も、音楽も、小ネタも、刺さりに刺さりまくって大興奮な90分。
話もしっかりまとまっていて、各キャラクターの生き生きとした躍動感も良い。
ルイージとピーチのストーリー上の役割、立ち位置も素晴らしいし、やっていることはめちゃくちゃ悪辣なのに愛嬌を残しているクッパの調整も見事。
上映時間も含めて子供の鑑賞をメインで意識しつつ、大人の鑑賞にも耐えうるストーリーテリングやテーマ性の押しつけがましくない発露、露悪的部分担当としてあの青い星を混ぜ込むなど、よくぞこれだけのものを作ったなと素直に感心してしまった。
これはやはり映画館で観るべきだったという一抹の後悔。
いつか息子にも見せたい作品である。

【ドラマ?】トークサバイバー!〜トークが面白いと生き残れるドラマ〜シーズン2

シーズン1がめちゃくちゃ面白かったドラマ(?)のシーズン2。
今回もしっかり楽しめた。
ドラマ部分はおまけに見せかけて、というかまぁおまけではあるんだけど、この辺りも伏線などきっちりまとまっているのがなかなかにくいところ。
1の老けた高校生、今回のトークになると急に現実の話が混ざり始める医者や犯罪者たちにきちんと理由付けしようとしているところが妙に笑える。
それでいてトークシーンになると字幕が付き始めるのも痒いところに手が届く感じでよき。
佐久間P御用達芸人たちがいい意味で出張り過ぎず、バランスも良い。
テーマが大喜利になると若干微妙な感じになってしまうのが残念だが、演者(特に千鳥大悟)のネタ切れという問題と表裏一体で今後の展開の悩みどころだろう(作中で本人たちも言っていたが)。
残念だったのがヒコロヒー。トーク内容はまぁそこまで酷くもなかったが、脱落時やその後のエンドロールでのコメントが余りにも微妙だった。調子悪かったのだろうか。


以上である。

仕事や日々の生活が怒涛過ぎて、嗜んだコンテンツをきちんと咀嚼する時間がなくなんとも薄味な感想ばかりなのが恥ずかしい限りである。
ONE PIECEとか、観た当時は色々としっかり考えていたような覚えはあるのだが。

とはいえ合間合間の時間でそれなりにしっかり楽しむことが出来たように思う。

ニチアサに関してはお出掛けや仕事の予定などにより、ここひと月ほど観れていない。
序盤も序盤だがガッチャードはそこまで刺さっておらず、キングオージャーも「うーん」という部分があるのでこのまま脱落と相成ってしまいそうな気配だ。

まだまだ忙しさは続くが、「PLUTO」はじわじわ3話まで見ているので年内もう少し頑張って、取り敢えずnoteの月一更新の年間達成を必達として目指す所存である。

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