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カーナビゲーション&オーディオの簡単遍歴

自己所有の車両において、ダッシュボードに組み込まれる形でのナビシステムのインストールは意外にも近年からでした。90年代後半にアウディに乗っていたときはまだ付けていなかったし、購入時のオプションはもっぱらCDチェンジャーでした。カセットテープもまだ使っていたかもしれません。

2000年代にルノーに替えて、そちらでは前所有車がアルパインのオーディオを搭載し、デッドニングやらピラーへのトゥイーター取り付けなど凝っていた恩恵に預かり、車内での音楽再生に格段の進捗がありました。タイムドメインの設定が可能で、リスニング位置からの距離に合わせてミリセカンドで各スピーカーの遅延時間を設けることで位相差を感じさせない、良質な定位を得られました。

その頃、ソニーのポータブルナビ"NV-U1"が発売され、ヤフオクで落札して車載しました。車速などの各種情報をしっかり送り、VICSの取得などにも対応させるなど、取りはずし可能なモデルでしたが、工賃を払ってクルマへ据え付けとしました。

実際、ナビを手中にしたのはこの時で、続いてフォルクスワーゲンに乗ったときは、純正オーディオをケンウッドの内蔵型へ交換しています。これも音質重視型で、味を占めていたタイムドメインパラメータを備えた物であり、はっきり覚えていないけれどスピーカーユニットも交換したかもしれません。たぶんその機能を最適化するためには前後4スピーカーに接続する要領で、フロントのウーハー、トゥイーターと、前だけでの4スピーカーユニットを接続しなおした気がします。後席用スピーカーを捨てて。

ケンウッドのナビも大きな不満無く使えており、後になってドライブレコーダーを付ける際にもケンウッドを選んでいます。いくつかの車載ガジェットを売る日本のメーカーの中では、私はケンウッドとの相性が良いと思っており、次にアルパイン、パイオニアやその昔のクラリオン等は、音や使い勝手で合わないなぁと感じることがありました。今、パイオニアのナビアプリ、コッチに対して辛口評価となってしまうのも、そうした先入観が働いていることを否定しません。ケンウッドがもしアプリ作るなら、たぶん気に入るのではないでしょうか。それはともかく

次にボルボへ乗り換えました。ナビは純正が元々着いていました。嫌な思い出はないので悪くは無かったのだと思います。以前も書きましたが、私は「お気に入り地点」といった登録を4〜50箇所作りますので、それらからいかに迅速に、その日の目的地を選択できるかが、優先事項になります。そしてルート案内そのものには懐疑的であり、地図がノースアップで広く見られ、そこに渋滞道路などの表示があるならば、それを回避してドライブするといった使用法、つまりあまりナビの案内に従わないのがデフォルトなのです。一応、到着時間の予測は目安にし、ナビの案内と自分が実際に選ぶ道順で、ゴールした時間差を競うような使い方をしていました。

ボルボの場合は、オーディオが壊滅的にだめでしたので、そちらにお金をかけなければなりませんでした。ナビもですが、近代の車両ですからディスプレイを交換するわけには行かず、結局DSPを入れて測定に基づいたフラットな信号へ取り戻すEQをかけ、クロスオーバーの設定やタイムドメインなどを駆使し、やはり4chアンプに対してフロントの2wayをバイアンプ駆動する配線、しかも徹底したデッドニングを行って改善しました。結果、そこそこの満足、いえ、最低限の「聴ける」音に持って行けましたが、費用は40万。クルマを売るときに外そうとしたけれど、その作業の工賃が数万円かかるために断念。この音質アップへ月1万円課金したような結末となりました。

続いてミニになりましたが、これも何度も話しているように、フルレンジスピーカーとサブウーハーのみの組み合わせで、変な癖の無いナチュラルで聴きやすいオーディオが秀逸であることに心打たれました。たぶんハーマンのオプションより標準の方が音は素直だと思います。較べてないけど。それほど、せっかくのチューニングを「壊す」のはもったいなく思います。

一方、2014年来の旧型ディスプレイはタッチ画面ではなく、シフトレバーの手前にあるジョグダイアルで全ての操作を行うため、その面倒くささは厳しいものがありました。とはいえ、ナビの機能自体には満足がいくし、画像は過去一大きくて、2画面のマップ表示も可能と、いまとなっては失った物の大きさに悔しい涙を流しています。

ミニのその後は、タッチディスプレイに変わりましたし、最近のモデルチェンジ前、最後の3代目ミニではS、SDのみにナビが内蔵され、クーパーやクーパーDには付かないといった仕様となります。無線のカープレイ、アンドロイドオートに対応し、スマートフォンでナビ利用してくださいと言わんばかりの割り切りよう。でも営業社員が胸に入れてる電話機で、即クルマのディスプレイはマップを表示するので、いちいち接続するなどしなくともエンジン始動で起ち上がるので、これならば良いかなと思えたものです。

さてDSの方は、USB接続でのカープレイ/アンドロイドオート接続のみとなっており、インストール型ハードウェアナビは完売、かつ元々非常に評判の悪い品であり、地図表示にはスマホを物理接続する作業が都度都度発生しました。これが面倒くさい。

今日のテーマではオーディオにも触れることとなっているので話しますが、フォーカルの12スピーカーは良い音です。ですがタイムドメインは愚か、音質設定がプアもいいところで、ダッシュボードのセンタースピーカー、荷室の床(スペアタイアが置かれるスペース)に備わるサブウーハーの音量が、たしか7段階で加減でき、バランスはジョイスティック的に室内イラスト上でどこをターゲットにするか決めることで残り10スピーカーの音量を調整します。でもこれ、タイムドメイン的な考え方により、その地点で最高のバランスを作るパラメーターではなく、単に右へ寄せれば右が大きく、前へ寄せれば前が大きくなる、クロスフェーダー的な動作をします。つまり運転席にポイントを持っていくと、右フロントのスピーカー音量が上がる、というわけで、まるで役立ちません。なので、室内中央に、つまりは全スピーカーのゲインを揃えたような状態、これが一番まともだったので、そうしています。

EQはハイ、ミッド、ローの3バンドのみで中心周波数表記はなく、感覚的なもの。それが確か7ポイントの増減。エレキベースのオンボード・プリアンプのほうが操作感はよほどマシです。かくして、DSオートモービルには音楽好きの設計者が存在しないことがわかります。ただ、素で、結構いいのは確か。むしろそうでなければ、私はこのクルマ、早々に売ってます。

そんなこんなの遍歴によって、ナビとオーディオには求めるものが多く、スマートフォンとのリンクに関して、発展途上ということでの不満が噴出しておりますが、徐々に解決へと進んでいるのは事実です。とりあえず、iPhoneを設置できるスタンドを買いました。また、聴いている音楽の早送り、巻き戻しが可能なブルートゥース・リモコンも入手。まだ届いたばかりで、動作確認に止まっていますが、これらを駆使して満足いく車内環境が構築できるか、楽しみながら探求していきたいと思います。そうそう、ナビアプリ、トヨタ発のMovilinkが良さそうです。カーナビタイム、年間11800円払い続けないとカープレイで使えないって、はっきり言ってバカバカしい。アプリのくせに…。

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