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甘えた声

何を云うかと思えば
ちょろちょろと
小川がわれに
甘えた声を立てているではないか

ちょろちょろと
耳をそばだてて聴いていると

遠くに行くなと云う
花も魚もいるじゃないかと
草も青くなり始め
風もやさしいじゃないかと
云って

わたしをとらえて
離さない声を立てている

わたしは立ち止まり
小川を見つめる

おお、こうも囁くか
ひかりまで芳しいではないか