学習能力はあるか?

今日は西田文郎氏が書いた
No.1理論: ビジネスで、スポーツで、受験で、成功してしまう脳をつくる「ブレイントレーニング」』という本から
引用させていただきます。
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失敗は成功のもとではなく大失敗のもと

出口にエサを置いた迷路にネズミを放つと、
ネズミは試行錯誤をくり返しながら
最後のエサに到達します。

そのネズミを再び同じ迷路に入れると、
今度は前よりも試行錯誤の回数が少なくなり、
短時間で出口にたどり着きます。

こうした実験を何度か重ねるうちに
ネズミは脇道に入り込んだり、
逆戻りすることなく、
たちどころにエサのある出口に
到達できるようになりますが、
もし迷路にエサがなかったなら、
このような学習記憶は当然起こりません。

エサが食べられる喜び、快感が
ネズミの脳を活性化し、
学習能力を高めるのです。

同じ迷路の脇道に、
そこに足を踏み入れると強い電流が流れ、
ショックを与える仕掛けをつくっておきます。

そんなこととはつる知らないネズミは最初、
仕掛けのある脇道に入り込んで
痛い思いをするでしょう。

二度目にも、間違って入り込むかもしれません。

しかし二度、三度と同じ痛みを体験するうちに、
その道は絶対通らなくなります。

ここでおこなわれるのは苦痛を避ける学習です。

ところが人間の場合は、
こうした学習能力がネズミより、
はるかに劣っているのではないかと
思えることがしばしばです。

たとえば、“堀の中”と“堀の外”を
何度も行き来している人がいます。

前科十何犯の窃盗犯などというのは
珍しくないのです。

刑務所で辛い思いをし、
「今度こそマジメに働こう」と決意して出所しても、
また同じ過ちをくり返してしまう。

人間というのはネズミよりも
学習能力の劣る動物かもしれないと、
つくづく思います。

けれど、よく考えてみると私たちも同様で、
いつも同じような失敗をくり返しています。

人間関係をこじらせる人は、
不思議なことにいつも同じパターンで
人間関係にトラブルを起こすし、
仕事でミスする人は、
どういうわけか決まって同じようなミス、
同じような失敗ばかりしています。

私の友人には禁煙が趣味ではないかと思うほど、
何度も禁煙にチャレンジし、
そのたびに挫折している人間がいます。

面白いことに挫折のパターンが
決まっています。

お酒の席で隣の人が美味そうに
タバコをふかすのを見ると、
つい吸いたくなって一本もらう。

「一本だけ」のつもりで
火をつけたそれが命取りになり、
せっかく何カ月もやめていた喫煙が
復活するという失敗を懲りずに
くり返しているのです。

「一本だけ」は
絶対に一本で終わらない。

それを何度も経験しているのに、
その場になると「一本だけ」と
考えてしまう。

学習能力がまったくありません。

失敗するたびに反動で本数が増え、
ついにヘビースモーカーになってしまいました。

よく「失敗は成功のもと」といいますが、
大ウソです。

失敗は大失敗のもとです。

(後略)

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たとえばAKB48グループは
“恋愛禁止”と公言しているが、
度々問題が起こって、ファンを失望させたり、

日本人アスリートはメンタルが強いか?弱いか?と聞けば
多くの国民が日本人アスリートはメンタルが弱いと答えるのに、
改善意欲を見せない日本人アスリートなどは
学習能力が足りないのかもしれませんね・・・。

そして、かく言う私も、
テクニカルとフィジカルで勝負し続けようとしている
日本人アスリートへ向け、
もっと効果的に結果を出すアプローチとして
“メンタル革命”を提唱してきたが
馬耳東風な態度を見せる日本人アスリートへ
提唱し続けるのは
学習能力が無いのかもしれませんね。

ピーター・ドラッカー氏の言葉に
『成功の鍵は、自分の情報を必要としているのは誰か、
それはどのような情報か、
逆に自分は誰の情報を必要としているかを
全員が自問することである。』というのがあるが、

メンタルが弱い日本人アスリートには特に
僕の情報や知識、能力などが
お役に立てると思っていたが、
どうも見当違いだったようだ。
自分の情報を必要としているのは誰かを
問い直そうと考える今日この頃である。

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