僕はこう思うんだ・・・

日本男子サッカーは
弱い相手を連れてきて勝利するところを見せ、
周囲を納得させるような
面子を保つための“見せかけの強化”で難を逃れてきた、
いわば真の強化を怠ってきた長年のツケを
いま払わされている感じがします。

それに対し
“火中の栗を拾う”役目を
買って出たのがハリルホジッチ監督と言えるでしょう。

ただ、そんなハリル監督に対して
最近は逆風も起き始めている、たとえば

【セルジオ越後の天国と地獄】
最下位を日程のせいにするのは甘えでしかない。
監督の言いなりになるのも危険だよ⇒こちら

ハリル監督 J村井チェアマンと異例のトップ会談⇒こちら

今日はこれらについて私の私見を述べたいと思います。

たとえばブラジル代表のサッカーを見れば、
「やっぱりブラジルって、こういうサッカーしてくるよね!」という
言葉が出てきたりする人も多いと思います。

これはブラジル代表に限らず、
サッカーの強豪国はベース(下地)になるものを
持っているからです。

でも、日本は、
W杯、南アフリカ大会あたりのころだったと思いますが、
中田英寿氏が、あるインタビューで
こういうニュアンスのことを言っていたと思います。

(挙げていた国は違うと思いますが)
ブラジルのサッカーって言えばこう、
イタリアのサッカーって言えばこう、
というのがあるけど、
日本のサッカーって何?と言われても
答えられるものがない。

こんなニュアンスのことを言っていたと
私は記憶しています。

中田英寿氏も述べているように、
日本代表は代表監督が代わる度に
違うプレースタイルになって
日本のプレースタイルのベース(下地)がまず無い。

そして以前、セルジオ越後氏が
あるイベントでパネリストとして登壇し
話した内容でニュアンスとしては、

Jリーグの各クラブは
親会社が(クラブに対し)予算いくらでやってもらって、
赤字がこのぐらいだったらいいよ、
みたいな感じになってきている。

そういう雰囲気の中でやっているから
AFCチャンピオンズリーグでも勝てなくなってきていて、
JSL(日本サッカーリーグ)の時代に戻ってきていると
危惧されている話しが出ていました。

確かに世界の有力クラブはクラブチームとして
世界一を争っている。

だからビジネスで言えば民間企業のように
他企業と競争し、競争に競り勝つために
日々一層の努力している。

ところが最近のJリーグは
セルジオ越後氏も指摘した通り、
各クラブは親会社が(クラブに対し)予算いくらでやってもらって、
赤字がこのぐらいでJ1というトップリーグに入っていればいいよみたいな、
ある意味、ビジネスで言えば
(競争力をつける必要がない)公務員のような状態に
なっているのではないでしょうか!?

本来なら、クラブチームが選手を育て、
日本代表監督はA代表に相応しい選手を選んで
試合で使えば良いだけの話なのに、

クラブチームが世界に通用する選手を輩出できていないから、
代表監督がわざわざ選手の強化を図る羽目になっているのが現状。

そして先ほども挙げましたが、
本来なら、日本はこういうサッカーで世界を相手に戦っていこうという
強化方針がまず日本サッカー協会内にあって、
だから今の時期はこういう監督を呼ぼうではなくて、
ずっと監督の腕一本に頼り切ってきたから、
監督が代わる度にプレースタイルも変わってきているので
日本サッカーとしてのプレースタイルのベース(下地)がなく、
そして世界で通用する個が優れた日本人選手も少ないのが日本の現状。

たとえばブラジルのように
ブラジルとしてのプレースタイルのベース(下地)が確立され、
選手もそのプレースタイルを理解していて、
世界で通用する個が優れた選手が多く呼べれる国であれば
別にA代表の試合直前に選手を招集したとしても
順応できやすい環境下だから
結果は出せる割合は高いと思う。

でも日本は監督が代わる度にプレースタイルも変わって
日本サッカーとしてのプレースタイルのベース(下地)がなく、
さらにブラジルW杯後にハリル監督になっていれば
今の日本代表はもっとハリル監督の求めるスタイルを
吸収できていたはずだが、
監督の交代劇もあって、後手を踏んでいるのが現状。
そしてJリーグの各クラブが世界に通用するクラブチームを目指さないから
日本人選手も伸びず(世界トップ選手との乖離も激しくなってきており)、
世界で通用する個が優れた選手も少ない中で
勝ちを要求してくるのなら、
(強化をしたいので)日程を考慮して
時間をくださいというのは
至極ごもっともな意見に私には聞こえるのであるが・・・。

さて、テレビ朝日系列で放送されている
『しくじり先生 俺みたいになるな!!』の、ある放送回で
映画監督の紀里谷和明氏が
『批判をすることよりも、作ることの方が100億倍難しい』と
熱く語っていたが、正にその通り。

評論家や解説者、マスメディアなどは成績の良い選手が出てきたら
「この選手はここが良いですよ」とか、
「これがダメだ」「あれがダメだ」と
言っていればお金がもらえるのに対し、

現場は、結果が出ないときも、
その選手やチームに寄り添い、
結果を出すために頭を捻って改善策を練り出している人は、
批判してくる人よりも、
100億倍難しいことをやっているんだよ、
現場を預かったことがない人には感じられない世界だと思うけど・・・。

ハリル監督が日程に言及した件について、
セルジオ越後氏や、言い訳とか使っている記者は、
ブラジルなどの強豪国や世界の有力クラブと日本代表を同等に見て、
状況を混同させて見てしまっているのではないのかな!?

またセルジオ越後氏は
「厳しい日程でも選手たちはJでタフにプレーした」と書いているが
世界一を目指さないようなレベルの低いリーグのクラブ同士の試合で
しかも慣れ親しんだクラブの試合(戦術も理解しているチーム)だから
選手の身体も反応できた話しではないのかな!?

セルジオ越後氏の言うことは
なんでも正しいとばかりに受け取ってしまうのは、
危険だと僕は思う。

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