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「サステイナビリティ私観」序論

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『サステイナビリティ私観』を綴っております。 その意図、現代的意義を書いています。 工学と哲学を融合した新しい世界観を提示する心構えをマガジンにしました。
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SDGs時代の思考術 継承可能な未来を切り拓く

SDGs時代の思考術 継承可能な未来を切り拓く

社会を変える仕組みづくりがお仕事です。ユヴァル・ノア・ハラリさんと対談したいなと企んでいます。つながりがある方、教えてくださると嬉しいです。

 とはいえ、『note』は地道に運営します。

 たまに書く「雑談」は、家族や個人的な感想などで少し人柄が伝わると、いいなと思っています。あと、仕事の紹介、旅の紹介もたまに書きます。つぶやきは、書く余力がないときにします。

 応援してくださると、嬉

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サステイナビリティを哲学する意義 #3

サステイナビリティを哲学する意義 #3

「環境」を再考する サステイナビリティは、これまで環境・経済・社会というトリプルボトム・ラインが重視されてきた。今では、ESG投資に代表されるGovernance・統治、ネットワークの重要性が認識されるに至り、SDGsは目標は、いずれかの要素あるいはその統合によってとらえなおすことができる。
 環境問題を含めた、広く社会的な課題を解決し、人にとってよい経済活動が実現できるよう個人個人が取組りとそれ

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サステイナビリティを哲学する意義 #1

サステイナビリティを哲学する意義 #1

 SDGsとは、何なのか?その解説は、noteでも多くあり、良書も出版されている。また、自身もSDGsの合意に貢献した慶応義塾大学教授の蟹江憲史氏の『SDGs(持続可能な開発目標) (中公新書)』が、日本語で書かれた最も体系的な書籍であり、学生にも社会人にも薦めている。

 特に、リオネジャネイロでのリオ+10で採択されたMDG(ミレニアム開発目標)がSDGsへと発展していった背景、そして、そこに

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スティーブ・ジョブズから始めるSDGsの歴史

スティーブ・ジョブズから始めるSDGsの歴史

 学生にSDGsを説明するとき、私はスティーブ・ジョブズの伝説のスピーチの紹介から始める。その意図は、国連が創りだしたSDGsの源流が1972年のストックホルム人間環境会議にあり、その時代の雰囲気を理解しておくことが重要だと考えているからだ。そして、スティーブ・ジョブズを取り上げることで、工学と社会の潮流との関係を理解し、今、学んでいること、そして今後やるべきことを「哲学」するきっかけをもたらせる

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サステイナビリティ私観、を一言で。

サステイナビリティ私観、を一言で。

 SDGs、パリ協定の理解を深めるため、工学・環境哲学の観点から解説します。サステイナビリティを持続可能性と同時に継承可能性と訳すことで日本人によりなじみ深いものへとする、試みです。

「継承可能性」、に込めた意図

「継承可能性」、に込めた意図

 SDGsのサステイナブルの名詞形であるサステイナビリティを「継承可能性」と訳すことの意図を述べます。

「継承可能性」としてのサステイナビリティ
 サステイナビリティを、「持続可能性」と訳す場合、それは規範的かつ普遍的な印象があります。こうすべき、的なニュアンスがあるし、何となく他人事な印象をもちます。

 もともと、未来に理想の世界があり、そこからバックキャスティングで現在の在り方を模索する線

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