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SmartHRからSmart相談室へ、ただ1人の出向者として残したかったもの〜後編〜

こんにちは、温井です。

 前編に続き、Smart相談室に出向していた1年半を振り返っていきます。
後編は、具体的にSmart相談室のCSや広報でどんなことをやってきたのか、そして今SmartHRに戻って思うことなどを綴っていきたいと思います。

*前編はこちらから



Smart相談室のCSでやってきたこと

 さて、前編で記載した1年半の中で、温井はどんなことをやってきたのか。
自身がメインで携わっていたのはCS業務と広報業務になるので、その一部にフォーカスしてお伝えしていきます。

仲間が増える度スケールしていったCS業務

 Smart相談室のCSは本当に奥深くてやりがいがありました
そして、メンバーが増える度、面白いくらいにやれることが増えていく!

1人目CSの那須さんがクライアントワークの型を作り、
2人目の私が入った頃に開発との連携を強化していき、
3人目の浜走さんが入って業務の標準化や最適化が進み、
4人目の清水さんが入ってCS組織としての仕組みや目標が整理され、
5人目の服部さんが入ってサポートやプロダクトに対する新しい視点が増え、
6人目の長谷川さんが入ってテックタッチ施策が大きく動き出し…
(※現在は7人目の綾部さんも入ってくれて大活躍中です!)

CS全員集合!
左から、浜走さん / 服部さん / 清水さん / 長谷川さん / 温井 / 綾部さん / 那須さん

CSがどう進化していったかは、下記にて1人目CSの那須さんも語ってくれているので詳しく知りたい方は要チェケラです✅

Smart相談室のCSは奥深い

 さて、その中で私がSmart相談室のCSをやっていて特徴的に感じたのは、

  • 短期間での定着が難しいサービス

  • 様々なサポート依頼がCSに届く

  • 時にはユーザーの命にも関わるセンシティブさがある

という点です。

一般的な業務システムに比べ設定や機能理解は容易なものの、「絶対になくてはならないサービス」に昇華させるまでが難しく、定着させるには色々な工夫が必要でした。

業界業種や社風によっても受け入れてもらいやすさが全然違うし、どんな訴求が刺さるかや、Smart相談室の役割や期待されていることも千差万別で、導入担当者さまの価値の感じ方も様々。
まさに、「カスタマー"サクセス"」の形が色々あると言うか…。

例えばですが、
保健室的な存在としてSmart相談室が"在る"こと自体に価値を感じていただくこともあれば、相談が入らならければ価値を感じていただけないケースも、逆にあまり相談が入らないほうが安心されるケースもあります。

だからこそ、相談が入った!入らなかった!という結果に終止するのではなく、その後の「それはなぜだろう?」という分析や、「この結果をもとに今後どうしたら良いだろう?」「有効な打ち手や人事施策はあるだろうか?」と、提供するサービスを飛び越えたところの示唆を期待されたり、CSの領域を少し超えた部分にも踏み込まなくてはならない難しさもありました。
(EAPサービスを提供している会社で、ここまでCSが入り込んでいるサービスは珍しいのではないかなと思います。)

しかしCSが入り込みまくるにも物理的限界があるので、サポートの仕組み化やプロダクトの改善で解決に導くことが急務となりました。

例えば、

  • ヘルプセンターを立ち上げてどんどんヘルプページを増やしていく

  • 標準的な従業員説明会の型や、操作マニュアルや従業員訴求コンテンツを作成する

  • 利用促進用のメールマガジンの配信をする

  • 開発陣に協力してもらって各社のデータを抽出しながらサポートを最適化していく

  • そもそもCSのサポートから手離れできるような機能を、プロダクトの改修案として整理する

など数々の施策です。

そんなに珍しいことはしていないと思うのですが、やはりこれを1から、急ピッチで進めていきつつ、お客さまの深い課題解決に向けアクセルを踏み込んでいくのは、まだPMFしていないプロダクトの成長過程のカオスの中を泳ぐ贅沢さがありました。
顧客サポート立ち上げバイキング状態。

この時は何を議論していたんだっけな…

1つ1つの施策について詳しく語ると施策分のnoteができてしまうのでこのくらいに…
チームみんなで知恵を絞りながら、色々やったなぁと思います。

サービス・プロダクトの価値を伝えたい!

 私が施策の担当として特に力を入れていたのは、開発部門との連携でした。
こんなに良いサービスを使ってもらえないのはもったいないし、プロダクトあってのサービスなのでその価値をユーザーさまにスピーディーに正確にお伝えすることが私たちの責務!」という思いがあったからです。

前編でお伝えした通り開発スピードが非常に早かったため、SmartHRとのSSO連携やオンライン文通、職場のストレスチェックなど大きな機能リリースが相次いでいた時代は新しい機能リリースの情報キャッチ&デリバリーがしきれない事態になり、対外的なお知らせやマニュアルの整備、顧客案内などの手が追いつかず日々てんやわんやでした。

そのため、リアルタイムに正確な開発計画や開発状況を確認できる仕組みを整備したり、上記のような対外的なコンテンツのリリース管理を始めました。
また、機能が複雑になってくると社内でも機能理解の差や認識のズレがドンドコ生まれ始めたので、ドキュメントや勉強会などでbizメンバーに対してプロダクト情報をデリバリーする仕組みを整えていきました。
時には、SmartHR側の関係者と連携をとってズレ埋めしたり、開発予定のプロダクトの仕様関連で「これちょっとマズそうかも…」なんて案件が出てきたら一次相談窓口になって開発に連携をとったり…

 こういったことを通して思ったのは、Smart相談室の開発陣、かなりコミュニケーションとりやすいし機能改善に対しても前向きなんですよね。
bizメンバーもお客さまに対してすごく誠実で親身になっているので、結構いろんな要望を出すのですが、一度作ったものを壊すことを恐れず驕らず、破壊と創造を繰り返し物凄いスピードでPDCAが回っていく。
本当に良い相談相手だったし、こういう連携しやすい風土があって今のSmart相談室の柔軟さが実現しているんだなぁ〜としみじみ。

 そう言えば、「サービスやプロダクトの価値を伝える」という点では、他にも導入事例の制作も担当していました。

導入事例制作は、1つの記事を完成させるまでの工程が多くて大変なのですが、既存のお客さまだけでなくSmart相談室の導入を検討いただいているお客さまにも訴求できる点が非常にやりがいがありました。

 取材や制作を通して強く感じたのは、導入企業さまの「なりたい状態(導入理由)」の根底には、その企業さまのミッションやバリューがあるということです。(それはそう)
なので、導入企業さまが会社として大切にしているバリューやエッセンスを記事に盛り込んで、「この企業さんだからこの記事になったんだなぁ」という納得感のあるアウトプットを心がけていました。

 あとは、Smart相談室初となるユーザー会を0から企画・主催できたことも、出向元のSmartHRのCS組織にいるとできなかったことだと思うので、個人としても非常に良い経験でした。

ユーザー会の司会進行中…
グループ会社「株式会社BYARD」の鈴木さんのプレゼンにて!

コーポレート部門の方々は孤独だというお話を、よく耳にします。
個別事象も多く正解が分からない複雑な問題ばかりの中、人手は足りないし他社との交流も少ないので「日々の作業に忙殺されてスキルアップできてる気がしない…」「本当にこのやり方で合ってるんだろうか…?相談したいけど相談できる人がいない…」などお悩みの方も少なくないのではないでしょうか。

そういったユーザーさまの一助になるようにと計画したこの第一回ユーザー会、今後も引き継いでいただけたら幸いです!

▼第一回ユーザー会の振り返りレポートはコチラ!

▼ご来場いただいたお客さまのインタビューはコチラ!

CS業務以外でやってきたこと

手探りで始めた広報業務

 立ち上げフェーズだった最初の1年間は、「Smart相談室が目指す世界観を世に広く届けたい!」という思いから、CS業務の傍らで広報業務にも携わっていました。

これまで営業とCSの経験しかしてこなかった私は、
イッタイ、ナニカラヤレバ…
という状態から始まり、とりあえず何か発信したいなと、すでにあったSmart相談室の公式YouTubeチャンネルを『Smart相談室のソウダンシツ』というチャンネル名に改名し、定期更新していくことにしました。

*記念すべき第一回目の企画&出演動画がこちら

 初期の頃は、まだ広報業務での業務委託の方もいらっしゃらなかったのでなんと全て内製…!
慣れない企画、撮影、編集にと奔走しながらも、0からブランドを作り上げていく楽しさを感じていました。

現在のコーポレート責任者であるまゆこさんが入社してきてくださってからは、YouTubeだけにとどまらずnoteの公開も始まり、X(旧Twitter)の運用も本格的になり、そこから猛スピードでメディアの発信が増えていき、開発同様スピード感がリニア級でした…🔥

まゆこさんが広報全体の施策のオーナーシップをとってくれたので、私としてはとにかく、コンテンツを企画する、そして制作することに専念でき…

「相談する」という行為をもっと身近に感じていただきたくて企画した[おしえて!鵜飼さん]シリーズの動画や、

「カウンセリングやコーチングって興味あるけど、実際どんな感じなのかイメージできない…」という方向けのロールプレイング動画、

「動画で実際の画面や使い方を知りたい!」という方向けの使い方ガイド

などなど、こんな感じで月に1本ペースでいそいそと動画制作をしていました。

そして、西に展示会があると聞けば出向いてnoteを書き…

東に採用イベントがあると聞けば出向いてnoteを書き…

ポチポチとX(旧Twitter)を更新し…

そんなことを地道に続けていたら、いつの間にか。
「Smart相談室のYouTubeの人ですよね?」
「note読みました!」
「Twitter見てます!」
と、なぜかよく声をかけられるように。
はじめましての方からもそのようなお声がけをいただいて、「あ、Smart相談室の情報が身内以外にもちゃんと届いてるんだ…!」と心の中でガッツポーズ。

 既存のお客さまをご支援するCS業務も大変やりがいのあるお仕事ですが、まだSmart相談室を知らない方や、導入を迷われているお客さまに対してアプローチできる広報活動も魅力的で、ある日 営業担当から「担当者さんがYouTubeのロールプレイング動画を事前に見てくださっていたので、商談がスムーズでした!」とFBをもらったときは本当に嬉しかったです。

あるときの展示会、ハイ達成回の勝利の背中。

 ちなみに当時は、「なんかnoteのネタになるもの落ちてないかな〜」とか「次のYouTubeの企画どうしよ〜なんも思いつかねぇ〜」とか、ネタ探しが結構大変だったのですが、現在は逆にネタがありすぎて発信が追いついてなさそうなフェーズに突入してると思います笑

SmartHRとのハブとしての役割

 CSと広報の業務以外にも、実はもう1つ役割が。
それは1人目の出向者としてSmartHRとのハブになるという役割でした。

ミッションとして「SmartHRとSmart相談室の架け橋になってほしい」と言われていたので、SmartHRの良いカルチャーはどんどん伝授していこうと思っていました。

 SmartHRの洗練された仕組みを流用したり、誰でも意見できる会議体を設置したり、心理的安全性を担保できる組織づくりを意識したり、議事録や録画を残すことを当たり前な空気をつくろうとしたり…
でも最初は、どこまでSmartHR色を押し出して良いのか悩んでもいました。

事業や扱うサービスによって会社のカルチャーは変わってしかるべきなので、SmartHRは各グループ会社に対してそこまで厳しく社風を統一していない印象があります。
よってグループ各社それぞれ独自のカルチャーが生まれているのですが、今の荒削りさもSmart相談室の良さになることもあるかもしれないと思ったのです。

鶴の一声的な感じで新しいサービスや施策が始まることも多く、その小回りのきくところ?(というと語弊があるかも…)もなんだかんだ当時のSmart相談室の良さの1つでした。

立ち上げ期と言ってもすでに部署もあり10名近いチームにはなっていて、カルチャーもフェーズも経営方針も違う中、言いすぎると関係性に亀裂を生むんじゃないかな…Smart相談室の良さを失ってしまうんじゃないかな…とモヤモヤ…

でも、その不安を払拭させてくれたのも紛れもなくSmart相談室のメンバー達でした。
みんなとってもエネルギッシュで、前進するエネルギーが凄かったんです。
そしてみんないい奴 🤗 <コワクナイヨ‼️
どのメンバーも「良いものは取り入れて改善していこう!」というポジティブさや意欲が高いので、提案したことは素直に聞いてくれたし、良い!と思ったときの推進力が凄い
ここはSmart相談室の良い遺伝子の1つだと思っています。

 今では沢山のメンバーがSmartHRの社員とも気軽に連携できるようになったので、私の役目は終わったんだな〜と感じました。

Smart相談室を離れる前に"ありがとう"を伝えている写真

出向の任期を終えて

SmartHRに戻って思うこと

 1年半出向して戻ってくると、SmartHRも色々なことが変わって別会社みたいになってました。
久々に実家帰ったらめっちゃリフォームされてたみたいな…。浦島太郎状態。

出向時よりも施策やオペレーションが進化していて、「あ〜これSmart相談室に取り入れたら良かったな〜」「もっとできることあったな〜」と思うこともしばしば…。
SmartHR社の良いナレッジを伝えきれなかった実感があるんです。

でも、一番思うのは、

Smart相談室を必要とされていそうなお客さま、めっちゃ眠ってるやん!!!

ということ。

SmartHRの皆さんも、お客さまも、Smart相談室のことは知っていても、「何ができてどんな課題が解決できるのか?」というのがいまいち腹落ちできていない方も少なくなさそうなのです。
いやぁ〜、伸び代しかないですね!!!!!

SmartHRに戻ったからこそ、内側から効く内服薬みたいに、ジワジワとお力添えできることがきっと自分にもあるだろうなって思いました。
これから、それを探す旅に出ようかな〜と思います。

これからのSmart相談室への期待

 個人的な気持ちとしては、この組織を離れるとき、簡単には立ち直れないくらい寂しかったです😭
なんならこのnoteはある意味、けじめのような気持ちで書いています笑

 出向者ではあっても、同じSmart相談室の社員という気持ちでやってきましたし、もっとみんなと一緒に同じ未来に向かって走っていたかったな〜、これからのSmart相談室をもっと盛り上げていきたかったな〜、と。
でもまぁ、それだけSmart相談室での出会いや経験が自分にとっては大きなものだったんだな、とも思うのです。

 これからもっと需要の高まる分野で、いいメンバーも集まってきて、SmartHRとの連携もあり…確実に事業成長するだろうなと思ってます。
EAPサービスが完成し、いつかの未来にはティーチングやAIマッチングや医療機関との連携や…そんなアップデートが来たりするのでしょうか!?(勝手に言ってますw)
夢が広がりますね🌈

一方、今、中にいる社員的には結構大変な時期なんじゃないかな〜と思っていて。
よく「30人の壁、50人の壁」と言いますが、今まさに社員数が30名を超え組織の過渡期を迎えているのではないでしょうか。

[働く人の「モヤモヤ」を解消し、「個人の成長」と「組織の成長」を一致させる]ことをミッションに掲げる企業だからこそ、それを体現してほしいところ。
だからみんな、無理しすぎずにストレッチしろよ!モヤっとしたら相談するんだぞ!約束だぞ!って気持ち。

これからのSmart相談室、きっともっと面白くなるんだろうな。

Smart相談室の最終勤務日
楽しく送り出してくれてありがとう〜

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