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海の上で舌鼓を打ちたい![のりものレストラン調査会第1回]

どうも、夏旅行が中止になり代替として近所お出かけに出るもそろそろ遠方に出たいせっつノート執筆者の主でございます。いつものようにTwitterとYouTubeを眺めながら、ふと「おふねに乗りたいなぁ」と思ってしまいました。

おふねと言えば内陸県の人だとあまり馴染みがない。「海のうえを行く」「揺れる」「なんか荷物運んでる/魚捕ってる」「なんかマンションみたいなのが乗っかってる船がある(※クルーズ船)」……昔の私はそんな認識で止まってたんですけど、実際乗ってみるとおふねの世界ってものすごく奥が深いんですよね。島と島、本州と島、大陸と大陸……に限らず、自動車や鉄道で行ける陸続きの街2点を旅客船が海経由で繋いでたり。距離によっては夜行だったり。
夜行フェリーなら一晩をそこで過ごすから、快適に過ごすための設備が整ってます。客室やベッド、お手洗いは当然として、ロビー、テレビ、シャワー、売店、フリースペース、客船によっては大浴場だったり、シアタールームだったり、ゲームコーナーまでも。そして、当然「レストラン」だってあります。
乗船から下船までおふねの中、ホテルみたいに観光したり呑みに行ったり出来ないのは難点のように思えますけど、到着下船まで船のなかから出られないがゆえの「時間を堂々贅沢に使っていい」感覚はふだんの日常のしがらみから解放された非日常感を味わえて大変気楽です。

さてそんなわけでおふねに乗って非日常に解き放たれたい気分の私の娯楽といえばやはりグルメ。乗船記とかを見てもどうしてもレストラン関係が気になって見てしまうほど。そんな感じでネットに転がってる乗船記を眺めながらおふねのグルメを食べたいなぁとか思ってたとき、ふと思いました。これって調べたらネタになるし備忘録にもなるのでは、と。

ということで、唐突に思い立って企画した「のりものレストラン調査会」。2回目があるのかわからないのに第1回目と名付けた今回は国内の「中長距離の都市間夜行フェリー」のグルメを調査してまとめてみようと思います。

何故「のりものレストラン」?と思われるかもしれませんが、当初は旅客船に限定する予定でした。が、書いてるうちに乗り物だと動くし同じようなものでは?と思ったのでまとめた次第です。列車、飛行機なども扱うつもりですが、まず第一回目はやはり「長距離フェリー」で。

中長距離夜行フェリー、特に長距離ですと食料をコンビニとかで事前調達して持ち込んでも尽きてしまうほど長い時間航海します。ですので必ず供食設備があり、需要の太い航路とか観光客の多い航路とかだとおよそおふねの中とは思えないほど立派で豪華なレストランがあります。当然船の中という縛りがあるため陸で食べるときと比べて若干高くなりますが、その代わりに「流れゆく海を眺めながら食べる」ことが出来るという利点もあります。
ぼんやりと海を眺めながらゆっくり食べたいグルメ、ではでは調べていきましょう。なお、チョイスは独断と偏見で勝手に行わせていただきました。

その前に注意事項
レストランの営業時間は限られています。短い時間しか営業しないフェリーもあるので事前に確認しましょう。
現金を必ず用意しましょう。海の上で電波が届かないため、クレジットカード等での支払いに対応してないことが多いです(対応していても、先述のため状況次第では支払いが出来ない場合があります)。船内にATMは当然ありませんので、乗船前には必要なお金を下ろしておくことを忘れずに。
・メニューは当然変わりますこの記事は2021年現在の情報です。時期により扱ってるメニューが変わるほか、昨今の感染症への対策のために一時的に営業形態が変わってる場合もあるのでやはりHPでご確認ください。

情報源は基本的にインターネットでメイン参考元は運航会社のHP。加えて動画や個人ブログなどを参考にします。リンクは記事内に挙げていきます。

目次


瀬戸内航路

1、阪九フェリー
神戸/泉大津(南大阪)~門司港(北九州)

何故このチョイス?と思われるかもしれませんが、その理由は乗ったことのあるフェリーだからというもの。加えて瀬戸内海だと荒れにくいため全くと言っていいほど揺れず、また阪九フェリーですと設備が整っていて陸上のホテルと同じノリで乗れるのもひとつ。「フェリー初心者が初めて乗るならどこ?」と聞くと必ず阪九フェリーの名前が入ってきます。

そんな阪九フェリーのレストランは「カフェテリア方式」です。

カフェテリア方式、あんまり馴染みがない人もいると思うので解説しますと、「お盆を取って食べたい料理(個別に値段が書かれてる)を手に取り、レジに行って会計して食べる」という方式。ご飯、味噌汁やお酒の類いはカウンター向かいの人にお願いしてよそってもらいます。パン屋のシステムに近いと言うと分かりやすいかもしれません。会計したら好きな席についてお食事という感じですね。

正直どれも美味しそうなので気になる小鉢を片っ端から取りたくなるところですが、そんなことをするとあっという間にお財布がミラクルダイエットをキメるので節度を持って取ることが大切です。予算をあらかじめ決めておくか、小鉢の数を決めておくといいでしょう。

阪九フェリーですと並んでる料理の他に注文して作ってもらう料理もあります。お値段は張りますが、その場で作ってもらえるので出来立てです。取れる料理は豊富にありますが、注文する料理は早めに行かないと売り切れてしまうことも珍しくありません。
以下引用

メニューのご紹介(一部)※メニュー内容は、食材の入荷状況等により変更になる場合がございます。
(あつあつオーダーグルメ) ステーキ鉄板1,200円、日替り鉄板焼850円~、ステーキ丼1,250円等。
(九州うまいものグルメ) 皿うどん690円、チキン南蛮560円、鶏の炭火焼410円等。
(中華・蒸し料理) 麻婆豆腐510円、八宝菜510円等。
(煮物・煮魚) おでん120円、牛すじ煮410円、おすすめの煮物310円~等。
(焼物・揚げ物) 生姜焼460円、から揚げ500円等。
(九州県産お魚料理) 黒瀬ぶり、関門たこ、みやび鯛等のお刺身460円~等。
(サラダ・小鉢) 野菜サラダ260円~、酢もつ320円、明太子310円等。
(デザート) フルーツポンチ310円、コーヒーゼリー260円等。
(ご飯物) ライス200円、十六穀ごはん200円、高菜おにぎり260円、カレーライス650円等。
(汁物) 味噌汁150円、豚汁260円、貝汁260円、季節のスープ250円~等。
※その他、多彩なメニューをご用意しております。

阪九フェリーは夕方に関西と新門司をそれぞれ出港し、瀬戸内海を航海して朝に着く運航。泉大津~新門司と神戸~新門司の航路があり毎日上下4本が運航します。泉大津発着便は朝が早いですが、神戸便は比較的遅い時間の到着ですから夕方と朝の2食を船内で食べることが多くなると思います。ということで夕方営業と朝食営業があります。

朝食だと夕食とは違うラインナップのカフェテリア形式のほか、和定食(鯖)or(鮭)、朝カレーセット、朝粥セットといったオトクなセットを選ぶこともできます。以下引用

メニューのご紹介(一部)※メニュー内容は、食材の入荷状況等により変更になる場合がございます。
トースト210円
ベーコンエッグ280円
目玉焼き180円
焼魚210円~
(サラダ)野菜サラダ260円~等。
(小鉢)冷奴150円、明太子310円等。
納豆90円
朝うどん、そば400円
味噌汁150円
ライス200円
※その他、朝食メニューをご用意しております

夕食は一般的な一汁三菜酒なしで1500円程度で酒飲んだり豪華な注文する前提なら3000~5000円程度、朝は1000円弱~1500円程度を見込んでおくといいと思います。

朝からそんなにガッツリはいらないよ!という方もいらっしゃると思いますが、そんな方もご安心。前日の夕方に売店で予約支払いしておくと、翌日に「焼きたてパン」を受けとることができます。1個100~200円。毎朝船内で焼き上げるんだそうです。

レストランがあるため冷食自販機こそありませんが、カップ麺の自販機はあります。とにかく安くであればそっちでもよさそうですね。


2、名門大洋フェリー
大阪~新門司

瀬戸内海、大阪~門司港で運航されるフェリーに名門大洋フェリーがあります。関西北九州航路、そう、阪九フェリーとガッツリ競合してる路線です。上下2便ずつ、毎日4便が運航されてますが阪九フェリーと異なりともに大阪発着です。

こちらは「バイキング方式」。定額を払いセルフで取り分けて席で食べる食べ放題方式です。ごはんやサラダ、デザートは当然として、刺身や鰹タタキ、筑前煮なんかを含め40種類以上のメニューを取り揃えてるとかで。夕食だと大人1600円、子ども1100円、乳幼児500円でソフトドリンク付き、お酒は別料金です。利用時間は90分間とご案内されてます。

朝食ですが、早く出発する1便と遅く出発する2便では扱いが異なります。
早朝着の1便の方はメニューは少なめ。代わりに大人子ども300円、乳幼児無料。パンサラダ卵にコーヒーや牛乳が付いてこの価格ならお手軽だと思います。人数が少ない場合はプレートにあらかじめ盛り付けられた形式になるそうです。
2便だと「朝食バイキング」となり、お値段は高くなりますがその代わりに種類もボリュームも大幅にアップします。ウィンナーソーセージ、鯖焼き、スクランブルエッグなどがラインナップされます。お値段大人750円子ども500円乳幼児250円。なおお得な夕食とのセット券も販売されてます。

乗船した人の話ですと、「(夕食の場合)男子中学生が喜びそうなラインナップ」とのこと。ガッツリ食べたいなら名門大洋フェリーがよさそうですね。



3、四国オレンジフェリー
大阪~東予(愛媛)
神戸~新居浜東

同じく瀬戸内海を運航するフェリー。大阪と愛媛県東部を結ぶ航路と神戸~新居浜東を結ぶ航路がありますが、それぞれ状況が異なります。

神戸~新居浜東を結ぶ航路は貨物主体のカジュアルフェリーで、徒歩乗船もトラックドライバーの乗船も少ないようです(ほぼトラックのトレーラー部分などの貨物)。それでも前はレストランがやっていたようですが、現在は休止されています。再開されるかは不明ですがそもそもとしてこの航路自体が貨物輸送のオマケで旅客輸送やってるような状態なので、レストランに期待するなら大阪~東予航路を利用しましょう。もし神戸~新居浜東航路を利用するなら事前に軽食を忘れずに。

レストランがあるのは大阪~東予の航路。22時発6時着で短め、代わりに2時間前から乗船出来て到着後も船内でゆっくり出来るサービスが提供されてます。

かつては夕食はカフェテリア方式、朝食はバイキング方式だったようですが、感染症対策の観点から2021年現在は夕食が注文を受けて提供する方式(以下「レストラン方式」)、朝はセットメニューだそうです。

オレンジフェリーの名物は何と言っても宇和島鯛めし、出汁入り溶き卵に鯛刺身を浸けて食べる贅沢な料理です。最近、養殖ブランド真鯛『鯛一郎クン』を使ったものに代わりグレードアップしたそうで。1500円、人気がとても高く爆速で売り切れるそうです。
その他に要予約のホテルビーフシチュー2100円、鶏唐揚げ定食850円、オリジナル船カレー670円、鯛だしラーメン870円など。
朝食はセット800円、和食セットと洋食セットがありますが和食セットは切符購入時に予約する必要があるそうで、予約が無い場合は洋食セットになります。
自販機はおつまみメインのようでした。


4、松山・小倉フェリー
松山~小倉

松山~小倉を結ぶ夜行フェリー。
こちらのフェリーですが、レストラン等の設備は一切ありません。自動販売機があり、そこでカップ麺を販売してるようです。また売店でお酒やおつまみを購入出来るようです。


5、フェリーさんふらわあ
大阪~別府
神戸~大分
大阪~志布志(南九州)

独特なデザインの大きな太陽が船体にあしらわれたフェリー。大阪~志布志は太平洋まわりなので瀬戸内航路ではないのですが、同じような感じなので一気にご紹介します。

フェリーさんふらわあでは原則として「バイキング方式」で提供がなされます。内容は日替わりですが、イメージ図を見るに夕食なら海鮮、サイコロステーキや揚げ物の惣菜、焼売などの中華なんかがラインナップされてるようです(志布志航路の例。航路や日によって変わるので確実にあるとは限りません)。デザートも種類豊富な様子。お酒は別料金です。
志布志航路ではアイスクリームが提供され、大分や別府の航路ではどうやらチョコレートファウンテンがあるとか。
夕食バイキングは大人2000円、65歳以上は1650円、小学生1350円、乳幼児720円。
朝食バイキングは大人620円、小学生410円、乳幼児310円。

そんなに食べられないよ!という人もご安心。「テイクアウトメニュー」があります。夕食だとカレー700円、カルボナーラやボロネーゼが600円。朝食だとうどんおにぎりセットが500円です。

売店や自販機ではお酒、お菓子、おつまみ、アイスクリームなどが販売されてます。

フェリーさんふらわあでは感染症の程度により内容が変わることがあり、一時期は弁当販売だったり品数の少ないけどお手軽価格の「スモールバイキング」を実施してたりします。フェリーさんふらわあをご乗船の際は最新の情報をご確認ください

お値段はやや張りますが、そのぶん豪華なラインナップというところのようです。志布志航路は太平洋周りで海の状態によっては揺れますので、食べ過ぎにはご注意。


太平洋航路

6、宮崎カーフェリー
神戸~宮崎

神戸~宮崎を太平洋まわりで運航するカーフェリー。
かつては夕方がバイキング形式、朝食がセットメニューだったようですが、現在は感染症対策のため形態変更がなされています。今後戻る可能性もありますが、ここでは2021年現在の提供方法です。

夕食、朝食ともに弁当類の販売、テイクアウト可能。朝夕ともに全てのメニューが一律600円です。夕食は酢豚弁当、チキン南蛮弁当、日替わり弁当、牛丼、中華丼、カレーライス。ビールやチューハイはレストラン内自販機で販売されてるようです。なお仕入れ状況により変わるようです。朝食は和食セット、洋食セット、カレーライスで各メニューはフリードリンク付き。コーヒーのみだと200円です。その他に、自販機でカップ麺等を売ってるようです。

形態変更後は一律600円、計算しやすいうえにお手頃価格なのが嬉しいですね。形態変更前のバイキングのラインナップも気になるところです。感染症が落ち着いたら戻るんでしょうか?


7、オーシャン東九フェリー
東京~徳島~門司港

とうとう出ました、東京発着フェリー。東京~徳島~門司港を2日かけて運航するフェリーで、東京~門司港の通し利用はもちろんのこと、東京~徳島、徳島~門司港といった使い方も可能です。

この航路は貨物主体、というところでしょうか。観光客利用はあまり多くないようで、簡素化がなされています。そんなわけで、レストランの設備は一切ありません。

その代わりに充実してるのが自動販売機。オーシャンプラザと名付けられたコーナーに自動販売機がずらりと並んでいます。冷凍がなされた弁当が販売されていて、これを購入して備え付けの電子レンジで温めます。商品ごとに指定の電子レンジの指定のボタンを押すと弁当ごとに適切な時間だけ温められます。ラインナップは、中華丼、豚焼肉丼、プルコギビビンバ丼、親子丼など丼ものからスパゲッティ、そば、うどんなど麺類、さらにはやきとりや焼売などのおかず一品までもが売られています。もちろん、カップ麺やパン、おつまみ、缶詰、お酒なども。スープ類やフリーズドライ味噌汁なんかも売られています。

飲食が自販機コーナーで完結する、いわば平成令和のオートレストランといったところでしょうか。
長距離の割に自販機のみではありますが、その代わりにラインナップは非常に充実してますし何より「24時間いつどのタイミングでも食べに来れる」という大きなメリットがあります(多くのフェリーのレストランは時間が決まってます)。ガッツリ系だけでなく軽食もあるので、小腹が空いたときにも温かいものを軽くつまめるのが嬉しいですね。
お味の方ですが、数々の乗船レビューでも「美味しい」と言ってるので冷凍食品だからと心配する必要は無いでしょう。


8、東京九州フェリー
横須賀~門司港

これまで紹介してきたフェリーとは一線を画す長距離のフェリー、2021年7月に運航開始したばっかりの新規航路です。他のフェリーと同様の速度だと24時間を越え3隻以上必要になるところを2隻で効率運航するために東京から九州までをなんと1日足らずの21時間程度、速度にして25ノット以上、他のフェリーの1.5倍の速度で海を駆けます。

深夜23時過ぎに出港し、21時頃に到着するスケジュール。出港後の深夜、朝、昼、夕にレストランの営業があります。
提供形態は「レストラン方式」。席のタッチパネルで注文すると席まで料理を運んできてくれます。お会計はセルフレジです。

深夜は軽くつまめるお刺身盛り合わせ(日替わり)1100円、中津からあげ550円、酢もつ400円からオリジナルビーフカレー700円、丸天そば/うどん600円なども。お酒類もあります。
朝は和風プレートセット900円、洋風プレートセット950円、朝カレーセット700円、お粥セット/かけそば/かけうどん450円など。
昼は三崎港まぐろ&湘南釜揚げしらす丼1200円、はかた一番どり唐揚げ定食950円など湘南や九州にちなんだメニューを多数取り揃えるほか、横須賀海軍カレーパン250円などお手頃なテイクアウトメニューもあります。
夕は佐世保レモンステーキセット1600円からオリジナルビーフシチューセット1300円、オリジナルハンバーグセット1200円など豪華なメニューを取り揃えます。

そして夏限定ですがなんとBBQも出来てしまいます。注文した肉をホットプレートで焼くスタイル、荒天では当然利用不可ですが好天なら爽やかな潮風を浴びながらお肉が焼けます。バーベキューセット1人前900円でご飯別、必要に応じて肉や野菜を足すことも可能です。乗船後要予約です。

湘南や九州にちなんだメニューを豊富に取り揃えており、深夜朝昼夕でそれぞれメニューが違うのもポイント。長い乗船時間でゆっくりご当地モノが食べられるのは嬉しいですね。



北海道発着航路

9、商船三井フェリー
大洗(茨城)~苫小牧

関東を発着とする、対北海道航路。1日上り下り2便ずつの4便が運航されてます。さんふらわあの名前が付いており関西のさんふらわあと紛らわしいのでこちらは商船三井フェリーと書きます(本来の商船三井フェリーの商標登録さんふらわあを使って運航してるのが関西のフェリーさんふらわあだそうで)。

夕方便はレストランが付いていますが、深夜便はレストランは付いていません。それぞれご紹介します。

夕方便のレストランはバイキング方式。フェリーの種類、「さんふらわあ さっぽろ」と「さんふらわあ ふらの」ではまた提供する内容が変わるらしく、どちらの船かでまた違ったラインナップが見られる楽しみがあります。

(さんふらわあ さっぽろ)
牛ハラミ(醤油/レモン)、豚ロース(醤油)、ホンビノス貝の酒蒸し、ジンギスカン、鶏と白菜のクリーム煮、蒸し餃子、本日のおすすめ、サラダ各種、他

(さんふらわあ ふらの)
ハンバーグ6種食べ比べ(豆腐、鶏つくね、十勝、チーズ、他)、本日のおすすめ、本日の麺料理、ごろごろ野菜ピクルス、サラダ各種、他

※メニューや提供方法は予告なく変更になる場合がございます。
※アルコール類は夕食バイキングには含まれません。

大人2000円、小学生1100円、乳幼児は無料。ドリンクバーは別料金で200円です。お酒類も別料金なのでご注意。

また夕方便の場合、朝食もバイキング方式です。

(さっぽろ、ふらの共通)
サラダ、チーズ入りソーセージ、コロッケ、目玉焼き、アスパラベーコン、塩からじゃがバター、ミニトマト、野菜しゃぶ、カレー、日替わりパスタ、うどん、生たまご、厚焼き玉子、ひじき煮、焼き魚、大根おろし、塩たらこ、納豆、味のり、ふりかけ、お粥、ご飯、味噌汁、梅干し、漬物、焼き立てパン、コーンスープ、ヨーグルト、フルーツ、フルーツカクテル

大人1200円、小学生900円、乳幼児は無料。朝夕セットのお得なセット券もあり、大人2600円、小学生1600円です。

また到着前の時間帯、お昼頃には喫茶営業も行われ、フード各種が300円~、ドリンク各種が280円~で販売されます。

さて、ここまでは19:45(大洗)/18:45(苫小牧)出港の夕方便。深夜1時過ぎに出港する深夜便になると事情が変わります。レストラン等は設けられておらず、代わりにオーシャン東九フェリーと同様の自販機式になります。豪華さは夕方便と比べやや劣るものの、メニューはお手軽で何より24時間いつでも利用出来ます。

メニューはプルコギビビンバ丼650円、カニあんかけ五目炊飯650円、野菜たっぷりカラフルカツ丼650円、野菜たっぷり彩菜カレー650円、たっぷり大豆のジャージャー麺650円、牛蒡と玉ねぎが光る豚焼肉丼650円、やわらかカツサンド600円など。カップ麺やアイス、ビールなども取り揃えます。

深夜便は貨物主体というところなのか、部屋の種類を多く揃える夕方便と異なり深夜便は2種類のみ。観光客として乗るなら夕方便一択ですが、仕事終わりに乗船しに行ける深夜便も捨てたがい魅力があります。行きは飛行機、帰りは商船三井フェリー夕方便でゆっくり……なんて使い方もアリですね。



10、太平洋フェリー
名古屋~仙台~苫小牧

仙台~苫小牧を基本として運航するフェリーで、隔日で名古屋まで足を伸ばします。名古屋~仙台で1泊、仙台~苫小牧で1泊、乗り通せば2泊です。そしてその2泊ともにしっかりとレストラン営業するので、定期運航するフェリーでは豪華に長時間乗船出来る数少ない航路です。

そんな太平洋フェリーのレストランはバイキング方式。朝、昼、夕ともに全てバイキングです。仙台~苫小牧なら夕と朝、名古屋~仙台なら夕と朝と昼、乗り通せば5食頂けます。

ディナーメニュー(一例)
肉料理、魚料理
手作り豆腐、その他シェフのお勧め料理
ドリンクバー、サラダバー、デザート  他
※メニューは仕入れ状況や季節によって変わります。

アルコールメニュー(一例)
定番の生ビールから太平洋フェリーオリジナルのワインや焼酎など取り揃えております。 料理のお供にオススメです!
太平洋フェリーオリジナルワイン(赤・白) ボトル1,600円
太平洋フェリーオリジナル焼酎 芋ボトル1,600円 麦ボトル1,400円
生ビール 中ジョッキ600円 etc…
※ソフトドリンクは飲み放題となります。
※きたかみは、アルコール飲料はレストラン内の自動販売機でのご提供となります。
※レストラン内の生ビールは3船ともセルフ方式のご提供となります。
モーニングメニュー (一例)
焼き魚
ボイルウインナー
厚焼き玉子
サラダバー・ドリンクバー付  他
※メニューは仕入れ状況や季節によって変わります。
バイキングメニュー(一例)(※ランチ)
カレー
ハンバーグ
麺類
サラダバー・ドリンクバー付  他
※メニューは仕入れ状況や季節によって変わります

お値段は大人/子どもの順に夕が2100円/1200円、朝と昼がともに1100円/800円。お値段は張りますが、「片道フルパック」なる食事があらかじめ付いたお得なプランもあります。

そんな高いお金払ってガッツリ食べられるわけないじゃん!という人もご安心。スタンド(名前は船の名前によって変わります)があり、お手頃な軽食を頂くことが出来ます。

主なメニュー
モーニングセット(AM10:00まで)……650円
名古屋コーチンたまごかけご飯……550円 ※数量限定
おにぎり……210円
そば・うどん……520円
ホットケーキ……380円
生ビール(中ジョッキ)……630円  他

乗り通しの場合、乗船費そのものが乗船時間の長さの割にお手頃価格なフェリーで、船内でゆっくりするのが目的なら最もおすすめできるフェリーです。充当される船により設備が違うほか、名古屋まで行く航路は隔日運航なので予約乗船の時はお気をつけくださいませ。


11、シルバーフェリー
八戸~苫小牧
八戸~室蘭

八戸(青森)と北海道を結ぶフェリーで、苫小牧発着は毎日4往復、室蘭発着は毎日1往復運航しています。苫小牧発着の1往復ぶんは深夜便なので使い方によっては結構便利な航路かと思われます。
注)室蘭航路は休止(廃止)の検討がなされています。計画の際はご注意ください!!!

そしてこちらの航路ですが、オーシャン東九フェリーと同様のオートレストラン方式になっています。

オートレストランでは自動販売機コーナー(24時間OPEN)と飲食スペースを備えております。メニューはカツサンド、中華丼、焼きそば、チャーハン、たこ焼き、助六寿司、焼きおにぎり等のチルド食品を取り揃えております。

と案内されています。比較的短距離の航路で時間帯がバラバラなのを考えると、24時間対応のオートレストランの方が便利そうですね。お値段の公式情報はありませんでしたが、おおよそ600円前後のようでした。


12、新日本海フェリー
小樽~舞鶴
小樽~新潟
苫小牧東~敦賀(福井)
苫小牧東~秋田~新潟

新日本海の名前にふさわしく、日本海側の多くの各街と北海道を結ぶフェリー。東京九州フェリーの高速運航の先駆けとなった航路で、こちらもまた2隻での毎日運航を成すために異様なまでに高速航行するのが特徴です。ちなみに冬の日本海はかなーり荒れるので、おふね慣れしてない人と乗るのは厳禁です。

これらの航路では「レストラン」、「カフェ」、そして「グリル」の営業があります。

レストランは現在のところ、タブレットで注文する形式を取ってる様子。朝食は全航路で共通ですが、昼食と夕食は航路ごとに若干異なります。最近セルフレジ式に変わったそうな。

全航路共通の朝食のラインナップは、
和食/洋食プレートセット950円
モーニングセット600円
朝カレーセット600円
お粥セット400円
など。

昼、夕ですが、2021年10月現在では敦賀~苫小牧航路とそれ以外で変わってるようです。
昼食、敦賀~苫小牧航路では
越前おろしそば700円
敦賀ラーメン800円
など。その他の航路では
ホエー豚の豚丼1050円
などがラインナップされ、それ以外に全航路共通の
新潟たれかつ丼950円
ビーフカレー720円
ザンギ定食1000円
知床塩ラーメン800円
などがラインナップされています。
夕食、敦賀~苫小牧航路では
六華堂御膳2000円
あらかじめ肉をタレに漬け込むことが特徴の
名寄ジンギスカン定食1200円
などがあります。それ以外の航路だと、臭みのある羊肉でなくホエー豚を使った
ホエー豚ジンギスカン風定食1200円
がメニューに載り、その他に全航路共通で
三元豚とんかつ定食1200円
などがあります。ビーフシチューセットは航路によって若干お値段が違うのでご注意です。
また夏限定ですが、東京九州フェリーと似たような感じのBBQをやってるようです。メニューは若干違うようです。

お弁当の販売もやってるようです。鮭幕の内やハンバーグ弁当など定番のものからホエー豚の弁当などこだわりのものまで1000~1200円程度、ビーフカレーや和食弁当はお手軽800円くらい、逆に2000円越えの弁当も極一部あります。

グリルは簡単に言えば「フルコース料理が楽しめる若干高級なレストラン」。北海道や北陸にちなんだ食材や日本海の海の幸を用いたフルコースが楽しめます。航路、時期や北行きか南行きかで内容が変わるこだわりっぷり。事前予約制、春夏秋限定。お値段はランチ3500円、ディナー4500~5500円、フルコースであることを考えるとおふねの中の割にそう高くはないので、家族や夫婦で乗船したときにはよさそうです。

カフェではレストランよりお手軽な価格で軽食などがいただけます。
焼肉ライスバーガー290円
ビーフカレー720円
ミートソーススパゲティ670円
かけそば/うどん各410円
フライドポテト310円
ソフトクリーム310円
コーヒー210円
などがラインナップされています。

そしてもちろん自販機も。ソフトドリンクやお酒、おつまみ等を販売しています。HPの写真ではニチレイのホットスナック自販機が写っていますが、こちらはおそらく撤去または販売中止されてると考えられます。

日本海の覇者と言っても過言ではない航路の多さに運航形態、それゆえ……ではないとは思いますがともかく設備はよく充実しています。特に定期旅客航路の船内でフルコースをいただけるのはここくらいなものでしょうね。
冒頭でも述べましたが、冬の日本海は酷く荒れる性質があり船は酷く揺れます。船酔いが苦手な人にはおすすめできないうえにグリルもやってないのでグルメ目当てなら新日本海フェリーは冬以外を狙うことを推奨します。




まとめ

備忘録代わりにまとめ始めた企画ですが、どの旅客船も様々な工夫をこらした供食設備を設けておりどのおふねに乗っても楽しい食事が出来そうでした。観光客の多い航路なら豪華なレストランが用意され、逆に客層をしっかり見極めて最適化している例も……
瀬戸内海以外のフェリーだと長時間拘束されるので忙しい人にはなかなか手を出し辛そうではありますが、あえて現代のいざこざから切り離された、スマホの電波もあまり届かないような非日常の世界を長時間楽しむのも一興かもしれませんね。

ということで最初からフルブーストなのりものレストラン調査会一回目は以上となります!気になった航路がありましたら是非ご乗船くださいませ。第二回目は短距離フェリーか列車グルメかあたりを予定しています。

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