土木・建築業界の「サービスでやりますよ」に要注意
悪しき伝統
「サービスでやりますよ (ヒヒヒ…)」
家を新築・改築したり、外構を作ったり直したりと、普段はあまり接点のない土木・建築業界の方のお世話になることがあると思います。しかし、この業界には、落とし文句としての「サービスでやりますよ」があるので注意が必要です。
3分の2の業者は使う手法(私調べ)
私の人生で関わった土木・建築業者のうち、3社中2社で同じトラブルになったので、それなりにいると推測できます。1社目は1990年頃、2社目は2020年頃の話なので、昔から続くこの業界の悪しき伝統のようです。
悪徳業者化しやすい
よほどの豪邸の持ち主なら別ですが、一般家庭の場合、土木・建築業者には人生で1回か2回しか関わらないと思います。なので、業者も一般家庭に対してリピーター獲得のために信頼されるように尽くそうなんて思っていません。1回の契約をいかに取るかに賭けています。そのため、嘘を言うことにも抵抗感がなく、悪徳業者化しやすいのだと思います。
悪徳業者を見分けるには
「サービスでやります」と言われたら、その場で「○○の工事はサービスで無料で行う」というのをサイン付きで必ず書いてもらいましょう。書くのを拒否した場合は悪徳業者確定です。
それか断った上で、最初から商談を録音しておくべきです。「こういうの全然わからないので録音していいですか〜」とか馬鹿なふりをしておけばよいです。録音が断られた場合も悪徳業者確定です。
土木・建築業界って独特すぎる
そもそも見積がわかりにくい
土木・建築工事って業界の人でないとよくわからないと思います。用語も聞いたこともないし、何が必要で何か不要かわかりません。しかも、金額もかなりもので、お客さんが慎重になるのは当たり前です。
お客さんの不安=業者の邪魔
お客さんは不安でなかなか話が進みません。その不安は、業者からすると邪魔でしかありません。お客さんが「○○はどうしようか?」と口に出した途端、業者の口からは「じゃあ○○はサービスでやりますよ」が発動します。
サービスと言われるとうれしくなる!
こんな不安がある中で、サービスしてくれると言われると、本当に良い業者だなと思ってしまいますよね。そして、特別扱いしてもらえている気分になり、幸福感でいっぱいになります。「よくわからないけど、この業者になら任せてみたい」と思ってしまいます。
外国で言葉も右も左もわからない中、日本語や英語で話しかけられて、ついつい心を許してしまって、カモられた経験はありませんか?
気分で契約してはいけない!
業者の「サービスしますよ」の一言で、お客さんの悩みはスッキリ解消され、話が前進します。そして契約して前金を払ってしまいます。お客さんは騙されてしまっているのにまだ喜んでいます。
見積もり前の「サービスでやりますよ」
しっかり見積もりに組み込まれる
見積もり前、施工内容の相談段階での「サービスしますよ」は、サービスでやると言いつつ、あとあとしっかりと見積に加算されています。見積どおりに仕事をして、見積どおりに請求してきます。
契約前に気づけたら…すごい!
契約前で気づけたら、もうこの業者は絶対にやめたほうがいいです。間違いを訂正する必要もありません。悪徳業者なので契約してはいけません。そして次の業者にはこの経緯を話すことで、同じようなことをしないように牽制しておくことができます。
契約前に気付けなかった実家の末路
私の実家は、サービスと言われていた部分の支払いをせずに、30年以上争っています。その債権が業者からヤクザに譲渡されたらとヒヤヒヤしているのですが、今のところ大丈夫そうです。解決するのは相手の会社が潰れるときか、両親が死ぬときでしょうか。
見積り後の「サービスでやりますよ」
実際には工事しない
施工内容が確定し見積も出し、契約を待っている段階での「サービスでやりますよ」と言った工事は実際には行われません。見積どおりに仕事をして、見積どおりに請求してきます。
お客さんが弱気→モヤモヤして終わる
お客さんはサービスと言われた喜びをずっと覚えているもので、あとで「あれぇー○○ってサービスって言ってなかった?」と思っても、業者に言い出せず、モヤモヤした気持ちで終わった人も多いはずです。それと、この業界の人って見た目が怖かったりしてクレームしにくいですよね。
お客さんが強気→業者がとぼける
記憶力に自信があるなら、「サービスって言っていたじゃないか」と連絡をすると思います。すると業者からは「そんなこと言ってましたっけ?」と言われます。ここから言った言わないの攻防戦になりますが、残金の支払期限は確実に近づいてきます。
電話に出なくなる
これまですぐ電話に出てくれたのに、とぼけられてからは急に電話に出なくなります。着信を残しても翌日に折り返してくることもありません。名刺に書いてあるメールアドレスにメールしても返事もきません。なんということでしょう。
「じゃあやりますよ(ヒヒヒ…)」
何回も電話やメールをしていると、業者は面倒臭くなったのか「じゃあやりますよ」と言ってくれましたが、実際にはやってくれませんでした。いつ工事に来るのかを聞くために電話やメールをしても音沙汰なしです。残金の支払いがされれば業者は満足なのです。
絶対に許さない我が家の末路
そこは下請け業者だったので「元請け業者に報告する」とメールした翌朝に連絡がきました。我が家が購入して業者に渡していた建築資材を持ってこさせて、自分たちで工事しました。素人でも1時間もあればできるような簡単なことでした。それなのに、支払いをしてから2ヶ月ほど放置されていたことになります。ここであの「サービスでやりますよ」は、契約締結のための嘘だったんだなと気づきました。
悪徳業者に当たらないために
大手業者を選ぶ
今回は大手業者に頼んでいたことの一部工事を、下請けに流されただけなので、元請けである大手業者の名前をチラつかせたら、どうにか連絡がついただけです。もし、これがこの業者との直接契約だったら、建築資材ごとバックレられていたでしょう。
大手だと高いとか中間マージンを取られることが気になると思いますが、気持ちよく工事を終わらせて、その後気持ち良く暮らすためには、必要経費と思うしかありません。
Googleの口コミが良い業者を使う
サクラではない、良い口コミが長い期間書かれているような業者なら、大手でなくてもよいと思います。Googleさんのおかげで、悪徳業者に騙される人も減ってきているのではないでしょうか。Google様々ですね。
家計は火の車です。