ストレスの多い「電車通学」でも苦にならない程のパラダイスはこの世に存在するのか?
GW明けの昨日は雨の1日だった。
私は普段は自転車で通勤するところをバスで通勤した。
帰りのバスに乗っていた所、座席の奥の方に小学生と思われる女の子がグッスリ眠っていた。
制服を着ているのでおそらく私立小学校に通うお子さんだろう。
近所の小学生とは明らかに違う帽子、制服、指定のランドセル姿。
ランドセル以外にも手提げと傘で大荷物。
体の大きさから見て、恐らく1年生か2年生位。
「そうだよね、疲れちゃうよね」
女の子は2人掛けの席に1人で座り、壁に寄りかかって眠りどんどん上半身が下へ下へと崩れていく。
私はその女の子が目的地で降りそびれるのではないか?と心配な一方で、実は意識はハッキリしていて余計な事を言ったら驚かせてしまうかもしれない…とドキドキしながら様子を見ていた。
公共交通機関が嫌いだった
まだ実家に住んでいた頃、超長距離通勤をしていた。
実家から最寄り駅まで自転車で30分。
最寄り駅から目的地の駅まで電車で1時間。
駅から会社まで徒歩10分。
電車通勤の1時間はほぼ毎日座る事ができたので快適だった。
快適だけど、「自分でコントロールできない」事が嫌いだった。
自転車や徒歩は頑張って急げば少し早くなる。
でも電車のスピードはコントロールできない。
また、急に運転中止になったり、遅延したり、他の路線が運休になった事により突然混み始めたり。
時間が読めなくなる事もある。
更には、混雑した通勤電車の中でごく稀に「座席の取り合い」「ぶつかった」等を理由に喧嘩が始まる事があった。
朝からそんな争いを見たくない。
結婚して引っ越し、電車に乗る時間は1/3位になった。
でも今度は全く座れなくなった。
冗談みたいな話だけど、駅のホームには沢山の駅員さんがいた。
電車が到着して、ホームに長蛇の列を作っている人々が乗り込むと複数の駅員さんがギューギューと背中を押してドアを閉める。
雨の日や、汗がダラダラな暑い日の電車も嫌いだった。
びしょ濡れの体を拭いて、雨のしずくをたっぷり含んだ傘を吸水ケースに入れて、満員電車へ。
湿気とか熱気とか、不快指数があまりにも高かった。
転職して一番良かった事は公共交通機関を使わなくて済むようになった事。
雨の日にレインコートで自転車を走らせたとしても、会社に到着すればびしょ濡れのレインコートをオフィスに干しておける。
汗だくで自転車を走らせても、オフィスに着いたら冷たいアイスコーヒーを飲みながら仕事に取り掛かれる。
そう、公共交通機関は暑い・寒い(快適)を行ったり来たりする所も不快なの。
私立へ通うということ
公共交通機関が大嫌いだったにも関わらず。
長男が年長の時に私立小学校を受験した。
でも受験をした当時も、私は小さな子が1人で電車通学をする事に抵抗があった。
駅周辺には騒がしい人、ちょっと物騒な人だっている。
駅改札内だって凄く混んでいる。
受験をした当時、周りの方は5校以上受ける方が殆どだった。
担任の先生からも「最寄り駅から中心に1時間位、登り下りも含めて検討してみて下さい」と言われたけれど登りの学校は一切見なかった。
結局1校しか受けず、不合格だったので徒歩10分の公立小へ通っている。
今でも既に「子供の自由時間が少ない」と感じている。
もし私立へ通う事になっていたら、私は何を感じていただろう?
とは言え、私立は私立の良さがある。
自由度の高さ、柔軟さ、何よりも「先生の異動が少ない」という事は、その学校の校風が好きな人にとっては最大のメリットだ。
長男が小2となり、チラホラと「来年から日〇研へ入れる」等という声が聞こえるようになってきた。
電車も苦にならない程のパラダイスはあるのか?
長男が唯一受験をした小学校は、広報に力を入れていた。
卒業生たちが集まり、学校生活の思い出や、学校の楽しかった話をよくしていた。
みんな遠くから通っている筈なのに
「早く学校で遊びたくて開門前から学校の前で待っていた」とか
「卒業しても学校に頻繁に遊びに来ている」とか
学校が大好き!という様子だった。
学校紹介に登場する位なので、「学校が好き!」と言う子が出てくるのが当たり前。
そんな事は分かってるよ…と思いつつ、私はその世界を見てみたくなったのだ。
遠くても、電車でも、それを苦だと思わない程のパラダイスは本当に存在するのか?
私が好きではなかった学校。
それが私立となれば子供は「大好き!!」って喜んで行くのだろうか?
そんな事を考えていた。
結局不合格だったし。
結局長男は公立の小学校をとても楽しんでいる(今の所)
だから、公立だから…とか私立だから…みたいな差があるのか分からない。
堂々と声をかけてみよう
バスの中で熟睡していた女の子は終点の1つ手前で私が降りるまでずっと寝ていた。
どうしよう?声をかけてみる?
と迷っていた時、近くに座っていた70代位の女性がトントンと背中を叩いていた。
それでもグッスリ寝ている女の子。
女性は私の方を振り向き「グッスリね~」と笑って降りていった。
次は私の番かもしれない!
そう思い、私も女の子の方をトントンして「大丈夫?」と声をかけてみた。
女の子はびっくりした様子で「大丈夫です」と言って降りた。
でも、バスが来た方向へ歩いていった。
やっぱり通り過ぎてしまったのかもしれない…。
もし次に会う機会があったら、次はこう言いたい。
「どこの停留所で降りるの?起こしてあげるから寝てて良いよ」って。
嫌がられるかもしれないけれど。
頑張って通学する事を選んだ親子を応援したい。
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