おっちゃん

家族から「おっちゃん」と呼ばれています。所有資格は、中小企業診断士、全国通訳案内士(英…

おっちゃん

家族から「おっちゃん」と呼ばれています。所有資格は、中小企業診断士、全国通訳案内士(英語)、公認内部監査人(CIA)

最近の記事

「他人と比較しないだけで幸せになれる 定年後をどう生きるか」by 加藤諦三

著者の加藤先生って昔から活躍されているが、今も活躍されているのだと思い、今回この新刊を買った。また本のタイトルの「定年後をどう生きるか」という言葉にも惹かれた。 正直、内容は同じようなことを何回も言っている感じで、少し読みにくくて、途中で読むのを止めようかと思ったが、一応最後まで読んだ。これまで「定年後」に関する本を何冊も読んできて、それらと基本的に同じ内容なので、その為つまらないと思ったのかもしれない。 大切なことは、定年後はこれまでの人生とことなり、自分をより中心に考

    • 「ユニクロ」by 杉本貴司

      日経記者によるユニクロに関するノンフィクションである。この本は、約500ページもあるが、1ページの分量が多くないのと内容が面白いので、あっという間に読めた。 創業者の柳井正氏の学生時代や家業を継ぐまでのエピソードは意外で、目立たず将来も展望もない、どちらかというと普通以下の若者だったようだ。もちろん、父親はやり手の商売人であったと思われるので、商売人としてもDNAは持っていたのは間違いない。加えて、読書家で本から学んだことも多かったようだ。 この本は、柳井正氏の伝記ではな

      • 「わが投資術」by 清原達郎

        著者は、2005年の長者番付で1位となった人物である。長者番付は個人情報の関係で今は公表されていないが、著者が1番になった2005年が最後らしい。自分も覚えている、「サラリーマンでもそんなに稼げのか?」と驚いたこと。 著者は、6年前に咽頭がんで声帯を失ったが、その後も仲間のサポートもあり、ヘッジファンドをマネージしてきたが体力的な面もありそのファンドを昨年解散した。それで、これまでの自分の運用術を記録として残しておきたいと思い、この本を書いたとのことである。 株式投資の教

        • 「日本株の歴史的大相場始まった!」by 武者陵司

          この本の帯に、内容の要約が書かれている。何年か前、日本経済が落ち込んでいる時に、テレビ番組で「日本はここがすごい」と外人に言わせる番組があったが、ちょっとそれと同じような気持ちと言えなくもないが、ここで書かれていることは論理的ではあると思う。 著者の論理の基本にあるのは地政学で、現在世界の覇権を握っている米国が中国の台頭に焦りを感じ、米中対立が今後も続くというもので、その中で米国が頼らざるをえないのが日本だということ。そのため、今のような円安を許容し、日本の経済をサポートし

        「他人と比較しないだけで幸せになれる 定年後をどう生きるか」by 加藤諦三

          「東京タワー」by 江國香織

          この4月からテレ東で始まった鈴木保奈美さんがMCの「あの本、読みました?」を毎週録画で見ているが、この前作家の凪良 ゆうさんが、江國さんの「冷静と情熱のあいだ」が愛読書で何度も読んでいる、という話をしていた。自分は江國さんの本はまだ一冊も読んでなかったので、一度読んでみようかと思って、江國さんの本を何冊か買った。 その買った本の中で、まず最初に読んだのがこの「東京タワー」である。以前、岡田准一、黒木瞳、松本潤、寺島しのぶが出ていた映画があり、今も土曜日にテレビでドラマ化され

          「東京タワー」by 江國香織

          「TALENT is Overrated」by Geoff Colvin

          偉業はどのように達成されるのかについて調査した結果、人が考えるように「生まれ持った才能ではない」ということである。それでは、何が成功する人と成功しない人との違いかと言えば、それは「Deliberate Practice(計画された訓練)」によると著者は言っている。 才能を発揮するには、Deliberate Practiceを長期間に亘って行うことで、初めて大きな成果が表れるとのこと。例えば、ビートルズがヒット曲を出す前には、ハンブルグで約1,200回の演奏経験があり、ヒット

          「TALENT is Overrated」by Geoff Colvin

          「どう生きる?」by 藤原和博

          著者はいろいろな分野で新しいことにチャレンジしている藤原和博さんだ。元々はリクルートで部長を経験した人だが、その後東京都杉並区和田中学校で東京都で初めての民間校長になってマスコミにもいろいろ取り上げられた。 自分は、18年くらい前、家を建てる時に、著者の「建てどき」という本を読んで、中年になってから家を建てるということはどういうことなのかを学習した記憶がある。また、別の本では、資格(能力)の掛け算で、自分が唯一無二の存在になる、ということがテーマの本も読んだ。 今回も自分

          「どう生きる?」by 藤原和博

          「組織不正はいつも正しい」by 中原 翔

          自分は会社で内部監査をやっているため、「不正」というものに関心が高いので、この本を読んでみた。 著者は、不正はその当事者自身は「正しい」ことをやっているが、結果的に不正になってしまうのはどうしてか?ということを調べ、それをこの本にまとめたということらしい。 読んで、正直に言うと必ずしも著者の意見に賛成できなかった。例えば、東芝の不正会計の場合、経営者がチャレンジという名の無理な業績の要求は、市場から要求される短期的目標の達成のため、「正しい」ことをしている、一方不正をする

          「組織不正はいつも正しい」by 中原 翔

          「英語は決まり文句が8割」by 中田達也

          英語学習の本は世の中に山ほど出版されているので、その中で人の興味を引くにはタイトルが重要だと思う。その意味で、この本はうまいタイトルを考えたと思う。 実際本を読むまでは、定型文を覚えることで、英会話を行う程度の内容かと思っていたが、実際は少し違っていて、ある意味まともな内容だった。但し、「英語は単語で覚えるな!」とか「最小の努力でネイティブに近づく」という謳い文句は少し誤解を与えるのではないかと思う。 この本では、英語を使いこなす(話す、聴く、読む、書く)には、熟語、句動

          「英語は決まり文句が8割」by 中田達也

          「定年物語」by 新井素子

          この本の主人公2人は作者とその夫がモデルになっており、自分より数年若いと思われる。作者の新井さんの本はこれまで読んだことがなく、この本が初めてである。 物語は、夫の正彦さんが定年を迎えてからの夫婦の生活の変化について書かれていて、自分はまだ定年は迎えていないが、年齢的には同年代のため、ここで書かれているような親の介護と看取りや年金問題等共感できる点も多かった。 それにしても妻の陽子さんが携帯をほとんど使わず、QRコード恐怖症やキャッシュレスシステムに全く疎いというのは、ほ

          「定年物語」by 新井素子

          「ウルトラ・ニッチ」by 浜田寿人

          ホリエモンと共同でWAGYUMAFIAを運営する浜田寿人氏がどのようにしてWAGYUMAFIAを展開できたかについて書いた本である。 中小企業診断士として中小企業へ助言する戦略の1つに「ニッチ戦略」があるが、浜田氏が実践したのが神戸牛による「ウルトラ・ニッチ戦略」である。いかにして世界で知名度があり唯一無二の素材を思い切って付加価値をつけて販売するという戦略を説明している。 この本を読むと、単に「ニッチ戦略」を選択しているだけではなく、著者の起業による失敗の経験や米国への

          「ウルトラ・ニッチ」by 浜田寿人

          「EMPIRE OF PAIN」by Patrick Radden Keefe

          いつものことながら英語の原書を読むのは時間がかかる。ようやく読み終えた。この本はまだ日本語に翻訳されていない。ハードカバーが出版されたのが2021年で、まだ翻訳されていないということは日本では出版されないのかもしれない。内容が日本では関心がないということなのだろうか。 米国で販売されていたオピオイド系の鎮痛剤であるオキシコチンを販売していたパデュー・ファーマのオーナーのサックラーファミリーの物語であると同時にオキシコチンの販売に関する内幕物である。 ガン患者に鎮痛薬として

          「EMPIRE OF PAIN」by Patrick Radden Keefe

          「ニッチ企業は理念で生き残る」by 大塚雅之

          本の副題が、「地方メーカー2代目社長の経営改革」となっている通り、中小企業がどのようにして経営変革をしたかを社長本人が書いた本である。 我々中小企業診断士が中小企業の経営診断をした際に、「経営理念」の重要性を説明したりするが、著者はまさしく父親の会社を引き継いだ後に直面する経営課題の解決に、「経営理念」を基本として改革していった。 軽くさらっと読める本だった。評価は、4/5です。

          「ニッチ企業は理念で生き残る」by 大塚雅之

          「83歳、いま何より勉強が楽しい」by 野口悠紀雄

          野口先生は精力的に新しい本を出しているが、本の題名につられて買ってしまった。本の帯に「いつはじめても遅くない 学びこそ、最高の贅沢」と書いているが、全く賛同できる。 この本では、「楽しいから勉強する 目的はいらない」「記憶力の衰えではなく、好奇心の衰えこそが大問題」「定年シンドロームに陥らないため勉強する」「講義を受けるのではなく、自分で学ぶ」等日頃から自分が思っている内容が書かれている。 評価は、4.5/5です。

          「83歳、いま何より勉強が楽しい」by 野口悠紀雄

          「BIG THINGS」by ベント・フリウビヤ/ダン・ガードナー

          大きなプロジェクトがどうして予算を大幅に超過し、納期も大幅に遅延するのはどうしてなのかについて、著者のデータベースを基に説明するが、非常に説得力がある。目次は以下のようになっている。 第1章 ゆっくり考え、すばやく動く     「じっくり計画」が成功の鍵 第2章 本当にそれでいい?     「早く決めたい」衝動に賢く抗う 第3章 「根本」を明確にする      目的がくっきり頭にあれば間違った道具は取らない 第4章 ピクサー・プラニング      アイデアは「灰色のモヤモヤ

          「BIG THINGS」by ベント・フリウビヤ/ダン・ガードナー

          「日立の壁」by 東原敏昭

          日立が危機から脱出した話は、元会長の川村隆氏の本を読んでいたので、ちょっとまたかという思いもあったが、この本は少し違っていた。 河村さん、中西さんという大物から日立のトップを引き継いだこの本の著者の東原さんは、まだまだ残っていた大企業病の克服に注力することになり、その内容は興味深いものだった。 本人曰く、自分はエリートサラリーマンでもなければ、将来を嘱望されていたわけでもないとのことだが、現場で様々な経験を積んできたことが、大企業病を直す原動力になったのだと思うし、前会長

          「日立の壁」by 東原敏昭